ホークス武田投手の賢い経費術? 自宅に600万円のトレーニング室
計上

プロ野球、ソフトバンクホークスの武田翔太投手。野球日本代表「侍ジャパン」に選出されたこともある実力者ですが、2018シーズンは4勝9敗と苦しみました。
日本シリーズでは「第二先発」として活躍しただけに、新シーズンの雪辱が期待されています。鍵を握りそうなのが、自宅でのトレーニングです。
2018年12月3日の西日本スポーツなどによると、武田投手は2018年春、福岡郊外にある広い家に転居。600万〜700万円ほどかけて、自宅にトレーニング室をつくったそうです。半屋外のスペースには、自作のミニブルペンなどもあるといいます。
新聞報道によると、武田投手の2018年の推定年俸は9000万円。経費とすることで、節税効果がどの程度になるのか、新井佑介税理士に聞きました。
●経費にすれば約345万円の節税
ーー仮に経費がまったくない場合、年俸9000万円(消費税込)にかかる税金はいくらになるのでしょうか。
「まず所得税および復興特別所得税、個人住民税で約5030万円、消費税(おそらく簡易課税は選択できないため本則課税で計算)が約660万円、合計で5690万円。なんと所得の大半を占める約60%が税金となります。
なお、個人事業税は課税されません。なぜならプロ野球選手は個人事業税が課税される法定業種ではないからです」
ーートレーニング設備600万円を経費処理すると、節税額はいくらになるのでしょうか?
「耐用年数3年で減価償却すると、1年間で200万円が費用として処理できます。
1年目は所得税および復興特別所得税、個人住民税で約110万円、消費税(簡易課税は選択できないため本則課税で計算)が約15万円、合計で125万円。2年目は所得税および復興特別所得税、個人住民税で約110万円、3年目も同額です。
つまり、トレーニング設備600万円を経費にすることで約345万円も節税できることになります。
では、一歩踏み込んでみましょう。トレーニング設備がある自宅の家賃については、経費にできるのか。答えはYesです。ただし、家賃全額ではなくトレーニング施設設備に対応する家賃のみ計上可能になります」
●経費が能力アップや節税のカギに
「さらに踏み込んでみましょう。私たち一般人とは別世界のプロ野球選手だからこそ認められる経費はどのようなものでしょうか。
競技用品代、トレーニング費用、専属トレーナーに支払う給与、マネジメント会社に支払うマネジメント料などが考えられます。一般人のスポーツジムの会費やプロテイン代の経費性を認めるのは難しいでしょう。まさにスポーツ選手独自の経費といえます。
実力主義のプロ野球。年棒が増えているときはあまり問題になりませんが、高額年棒を手にした選手が成績不振により大幅な減額になった場合、減額前の年棒にかかる税金を減額後の年棒で支払う必要があります。
当然、生活もしていかなければなりません。この年棒のアップダウンこそがプロの醍醐味ですが、だからこそ、計画的な節税と資産運用がとても重要です」
【取材協力税理士】
新井 佑介(あらい・ゆうすけ)税理士・公認会計士
AAG arai accounting group 代表。慶応義塾大学経済学部卒業後、BIG4系ファームを経て現職。MASコンサルティングや様々な融資案件に積極的に関与している。
事務所名 : AAG Arai Accounting Group / 経営革新等支援機関 新井綜合会計事務所
事務所URL:http://shozo-arai.tkcnf.com/pc/