社会人2年目を待ち構える「税金の試練」、手取り額はどれくらい減る?
税金・お金

慣れない仕事ばかりだった社会人1年目を乗り越えた若者たちにとって、2年目は安定した環境で過ごすことができると思うかもしれないが、待ち構えているのが「2年目の税金」だ。
これはどのようなものか。たとえば、1年目に月収24万円、年収360万円だった社会人2年目の若者には、どんな変化が起きるのか。田中紳太郎税理士に聞いた。
●6月以降の給与から新たな天引きが発生
先に結論を申し上げますと、前提によって多少の変動はありますが、1年目から2年目にかけて年間の手取りは約15万円減少します。
1か月単位に直すと、1年目に比べて毎月12,500円手取りが少なくなります。
なぜ2年目になるとこれだけ手取りが減るかというと、2年目になると1年目にはなかった「住民税」が出現するためです。
住民税は、前年の所得に応じて課税されます。そのため、前年の所得がない新卒社員の場合には初年度の給与から住民税の控除はありません。そして2年目の6月以降の給与から、住民税の天引きが行われるのです。これが「2年目の税金」になります。
住民税は6月から翌年5月までの期間の給与から12分割されて給与から天引きされますので、会社員の方が自分で納付する必要などはありません。
これらの住民税の負担が「重い」と感じられた方は、住民税の負担を効率よく減らすために「ふるさと納税」や各種控除を活用するのがポイントですね。
ちなみに参考までに住民税の計算はどのように行われているかというと、下記の計算式によって各自治体が計算しています。
計算式:(総所得金額 ‐ 所得控除額)× 税率10%+5,000円
※各自治体によって多少金額が異なりますので、正確な金額を知りたい場合には、お住いの自治体等にご確認ください。
【取材協力税理士】
田中 紳太郎税理士
神奈川県川崎市生まれの27歳。慶応義塾大学を卒業後、デロイトトーマツ税理士法人に入社し、大企業の国際税務を担当。その後2024年に独立開業し、小規模法人および個人富裕層向けに経営支援と節税提案を行う。サーフィンや観葉植物が趣味。
事務所名 :田中紳太郎税理士事務所
事務所URL:https://www.gw-tanaka.com/