オフィスにパウダールームを設置した際の減価償却
お世話になります。
女性社員用にオフィスの奥にカーテンで仕切ったパウダールームを作りました。
業者からの請求の内訳は、以下のように大きく【什器関連】と【カーテン内装工事】に分かれており、合計 338,000円(税抜)です。
【什器関連】①~④計 163,000
①ラック*1 55,000
②ドレッサー*2 24,000*2=48,000
③カラーボックス*1 10,000
④配送費及び組立設置諸経費 50,000
※什器関連の④諸経費は、什器①②③に案分するものと思っています。
※③カラーボックスは、パウダールーム設置に伴いトイレ内に設置していた棚(化粧道具入れ)を廃棄して新しい③カラーボックスをトイレに設置したもので、パウダールーム用ではありません。
【カーテン内装工事】⑤~⑧計 175,000
⑤カーテン*1 25,000
⑥カーテンレール*1 15,000
⑦材工費及び諸経費 50,000
⑧廃棄作業費 85,000
※⑦材工費は、⑤・⑥に案分するものと思っています。
※⑧廃棄作業費は、産廃処理費(キャビネット・棚・ロッカー・テーブル)やマニフェスト発行、運搬車両代です。
質問は2点です。
〈質問1〉
【什器関連】に関して、トイレ用の③(④の案分を加算)を除外したとしても、個々は高額ではないですが、合計すると10万円を超えます。合計せずに①・②・③をそれぞれ消耗品費にして問題ないでしょうか(10万超をまとめて償却資産にしなければいけないのか)?
〈質問2〉
【カーテン内装工事】に関して、⑧廃棄作業費は、必ずしも内装業者に頼む必要はなく、普段産廃を頼んでいる業者に事前に引き取ってもらうこともできたものです。単に1日で全作業が終わる利便性のために内装業者作業時に引き取っていただきました。そのような内容ですので、⑧は⑤⑥⑦とは別に支払手数料などで仕訳て構わないでしょうか?そうすればカーテン内装も10万円以内に収まるので、消耗品費で仕訳けたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
税理士の回答
山口勝己
【什器関連】も【カーテン内装工事】も、それぞれ個別に判定して「消耗品費」(または少額減価償却資産など)として一括経費処理して問題ありません。 合計して10万円を超えたからといって、まとめて減価償却資産にする必要はありません。
〈質問1〉什器関連の処理について
個々の単位で判定するため、合計10万円を超えても「消耗品費」で問題ありません。
法人税法上、減価償却の単位は「1組」「1揃い」など、通常1つの単位として機能するかどうかで判定します。今回のラック、ドレッサー、カラーボックスはそれぞれ独立して機能するため、合算せず個別に判定します。
諸経費(④)の案分計算と判定
配送費・組立設置費(50,000円)を、それぞれの本体価格(計113,000円)の比率で案分すると以下のようになります。
資産名 本体価格 案分諸経費 取得価額(合計) 判定・税務処理
① ラック 55,000円 24,336円 79,336円 10万円未満のため 消耗品費
② ドレッサー(1台目) 24,000円 10,620円 34,620円 10万円未満のため 消耗品費
② ドレッサー(2台目) 24,000円 10,620円 34,620円 10万円未満のため 消耗品費
③ カラーボックス(トイレ用) 10,000円 4,424円 14,424円 10万円未満のため 消耗品費
• ※ドレッサーは2台で1組ではなく、それぞれ独立して使用できるため1台ずつ判定します。
• 諸経費を含めてもすべて1台あたり10万円未満となるため、すべて「消耗品費」としてその期の経費に落とせます。
〈質問2〉カーテン内装工事と廃棄費用の処理について
⑧廃棄作業費は別個の費用(支払手数料や雑費など)として即時経費化し、カーテン工事も「消耗品費」として処理可能です。
1. ⑧廃棄作業費の切り離しについて
ご認識の通り、今回の廃棄費用は「古いキャビネットやロッカーなどの処分」であり、新しいカーテンの設置に不可欠な附随費用(取外費用など)ではありません。単に同時期に発生した不要資産の処分費用(固定資産除却損に付随する処分費、あるいは通常の廃棄費用)であるため、カーテンの取得価額に含める必要はなく、別個の経費(支払手数料、衛生費、雑費など)として処理して構いません。
2. カーテン内装(⑤⑥⑦)の判定
廃棄費用を除いた【カーテン内装工事】の合計は 90,000円(⑤25,000 + ⑥15,000 + ⑦50,000)となります。
• カーテンとレール、およびその取付工賃(⑦)は一体として機能するため合算して判定します。
• 合算した取得価額が 90,000円(10万円未満) となるため、こちらも固定資産に計上する必要はなく、「消耗品費」として一括経費処理が可能です。
もし御社が青色申告法人であれば、仮に諸経費込みで10万円を超えてしまう単体資産があったとしても、「少額減価償却資産の特例」(年間合計300万円まで、1個40万円未満なら一括経費にできる特例)を適用できます。
早々にご回答くださり、ありがとうございます。什器関連の諸経費案分計算・配分後の検証まで明示いただき、分かりやすかったです。また、カーテン内装と廃棄物処理の判定の仕方もとても参考になりました。重ねましてお礼申し上げます。
山口勝己
参考になれば幸いです。よろしくお願いいたします。
請求書の合計ではなく、通常取引され独立して機能する単位で判定します。ラック・各ドレッサー・トイレ用箱を別単位と認められれば、配送・組立費を合理的に配分した各取得価額で10万円未満か確認することが考えられます。カーテンは部屋単位で、レール・取付費も含めて判定します。85,000円が既存備品だけの独立した廃棄費なら別の費用処理を検討できますが、新設に直接必要な工事費が混在しないか明細確認が必要です。税抜9万円でも税込なら99,000円となるため、経理方式も確認し、旧備品の帳簿残高の除却と併せて税理士へ照合してください。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
本投稿は、2026年10月30日 09時08分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。





