トレーディングカード売却に伴う税務相談(非課税判断および確定申告の要否について)
【ご相談内容】
本年(2026年)におけるトレーディングカード売却に伴い、税金の支払い(申告義務)が発生するかご教示いただきたくご連絡いたしました。
【相談者の状況】
職業: 会社員(給与所得あり・年末調整実施)
売却の背景: 過去に趣味でオリパ(オリジナルパック)等を購入・保有していましたが、生活費補填のため売却いたしました。営利目的の転売業・ビジネスではありません。
【売却実績(2026年)】
4月: 約18万円(合計)
8月: 約75万円(合計)
【資産・取引の詳細】
売却したものはすべて単価30万円以下のカード、またはそのセットです。
【ご相談・確認したい点】
1:本件売却は「生活用動産の譲渡(非課税取引)」として扱われ、所得税・住民税ともに申告不要(非課税)という認識で問題ないでしょうか。
2:今回の規模・頻度(年93万円程度・2回の売却)において、「事業所得」や「雑所得(継続的・営利目的の取引)」とみなされるリスクはありますでしょうか。
3:万が一に備えて保管しておくべき書類(購入時の履歴、売却明細等)についてご教示いただけますと幸いです。
税理士の回答
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
↓
ご質問者さまの前提ですと、所得税・住民税ともに非課税として申告不要となります。
―――――――――――
補足)
トレーディングカードの税務については、悩ましい問題と理解しており、個人的には以下のように整理しています。
営利を目的とする継続的行為(雑所得)でない場合は、基本的には譲渡所得(総合課税)に該当することから、税務の扱いは以下の3つが考えられます。
1. 所得税法施行令25条が限定列挙の場合→トレカは生活に通常必要な資産としてすべて非課税
2. 所得税法施行令25条が例示の場合→例示に準じて1枚30万円超のものだけ課税
3. トレカはそもそも生活に通常必要でない資産としてすべて課税
そのうえで、実務上、何かしら判断をして税務上の対処をしないといけませんので、私は上記2.の対応をしております。
他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になれば幸いです。
山本快夫
回答②
↓
質問者さまの前提ですと、営利を目的とする継続的行為の「雑所得」に該当しないと考えます。
補足)
オンラインオリパのサイトでの売買の場合、コレクターではなくトレーダー・投資家として、営利を目的とする継続的行為の「雑所得」に該当する余地もあります。
個人的には、オリパによるトレカと競馬の馬券は、偶然性やギャンブル性が重なるところも多少はあるように思いますので、馬券の払戻金を目的とする継続的取引(雑所得)についての国税庁の考え方が参考になると考えています。
https://www.nta.go.jp/information/other/data/h30/keiba/index.htm
馬券をトレカに当てはめてみると、年間を通じて継続的に売買し続けることにより、年間を通じての収支で多額の利益を上げ、当該売買行為の期間総体として回収率が100%を超えるようにトレカを売買し続けてきたことが客観的に明らかな場合は、営利を目的とする継続的行為(雑所得)に該当することになります。馬券の払戻金獲得回数が年間100回から200回であったとしても、一般的な馬券購入行為が連続して多数回行われたというものにすぎず雑所得に該当しないという判例もあります。なかなかハードルが高い感があります。
また、絵画の売買が譲渡所得か雑所得か争われた裁判においても、現実に多額の譲渡益を生じていることが、雑所得に該当すると判断した理由のひとつに挙げられています。
これらはあくまでも参考に過ぎませんが、オリパによるトレカの複数回の売買であっても、経常的ではあるものの偶発的に所得が発生しており、基本的にはトレカ愛好家として原則どおり譲渡所得(総合課税)になるものと私は整理しています。
質問者さまのケースでは、コレクションの不用品売却という目的や、取引金額、取引回数などから、営利を目的とする継続的行為の「雑所得」に該当しないことになります。雑所得にも該当しないため、その先の「事業所得」にも該当しません。(質問者さまが雑所得や事業所得にしたくても、認められないとも言えます。)
―――――――――――
回答③
↓
売却したときの資料等を残しておくことを、おすすめ致します。
あと、できれば購入したときの資料等も残しておくと安心できます。
―――――――――――
宜しくお願い致します。
本投稿は、2026年08月17日 06時44分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







