相続対策のはじめに集めるべき書類・資料、3つの代表的財産
生前対策

資産を持つ人間が相続を意識し始めた際にはまず、財産の棚卸を行う必要があります。
全財産の目録が揃っていない、また土地や自社株といった換金が難しい資産や現金等の資産のバランスが悪く納税資金が足りないと、いざ相続となった場面で非常に重大な遺恨をもたらす可能性があります。
棚卸を行うために必要な資料には何があり、どこで集めないといけないのか。久野賢一朗税理士に聞きました。
●預金口座、土地・建物、株・投資信託など
代表的な財産として下記3つを紹介させて頂きます。
1つ目は、銀行の預金口座になります。
通帳やキャッシュカードを管理しておくのはもちろん、金融機関からの郵便物も集めておきましょう。休眠している口座の漏れがないかの確認も必要です。また、最近ではネット銀行の口座で上記の書類がない場合もあります。パソコンや携帯のメールもチェックし、ネット銀行からの通知がきていないか確認をしましょう。
2つ目は土地や建物等になります。
毎年郵送されてくる固定資産税納税通知書で保有している財産を確認します。そのうえで、各資産の権利書や登記資料、売買契約書をしっかり保管しておきましょう。特に売買契約書は税務上、非常に重要なので、紛失していた場合、売主や販売会社に連絡し、再発行の手続きをしましょう。
3つ目は株や投資信託等になります。
こちらは1つ目の預金口座とほぼ一緒になります。ネット口座や休眠口座等の漏れがないか、しっかり確認しましょう。
実際には上記以外にも多様な財産をお持ちのケースがあるかと存じます。より具体的な内容を確認したい場合は、お近くの税理士に相談されることをお勧めします。
【取材協力税理士】
久野 賢一朗 (ひさの・けんいちろう)税理士
1975年千葉県生まれ。大学卒業後、リゾート開発会社を経て、2000年に久野税務会計事務所入社。07年税理士登録と同時に税理士法人Dream24を設立。09年行政書士登録。11年代表社員に就任。
事務所名 :税理士法人Dream24
事務所URL:https://www.hisanokaikei.jp/