仮想通貨の詐欺と思われる納税について
airboatと言う海外の取引所を紹介され日本のビットバンクで円でBTCを購入してそこに送金して紹介人の言われるがままに取引きをしていました。
その取引所での数字的には利益?が増えていきましたが、引き出そうとするとビットコイン税を払わないと移動ができないとメールが来ました。
弁護士、警察に相談し振り込んではいけないと言われましたが、税務署で相談すると引き出せなくても納税する必要があると言われました。
手元にお金が戻らないのでとても払うことができません。 税理士の方から見てもやはり納税するための確定申告はしないといけないのでしょうか。
税理士の回答
所得税法上「雑損控除」という制度がありますが、「災害」「盗難」「横領」による損失に限定されており、残念ながら、「詐欺」や「恐喝」の場合には雑損控除を受けることはできません。
下記、国税庁タックスアンサーNo.1110にも明記されており、振り込め詐欺のケースですが、国税不服審判所で負けた裁決事例もあります。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1110.htm
https://www.kfs.go.jp/service/MP/02/0701000000.html(平成23年5月23日裁決)
分割納付等の手続はあります。詐欺被害者に対して、税金面からも何らかの救済制度を作って欲しいところですが、今のところ実現していません。
回答ありがとうございます。
つまり、100%手に入ることのないお金に対しても納税義務があるということになってしまうのでしょうか?
確定申告しないと脱税になってしまうことになるとおもうのですが、税務署の方達はどのように調査するのでしょうか。
仮に申告しなかった場合に、税務署が調査をするとすれば、「租税条約に基づく情報交換制度」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kokusai/eoi/index.htm
を使って、現地税務当局に情報収集を依頼するという流れになるものと思われます。
税務とは離れますが、Yahoo!知恵袋に同じ取引所で取引した方の問い合わせがあり、検証ページがあります。
SNSやマッチングアプリで美人から勧誘されて、、、など、手口が同様であれば、単に取引所を装ったサイトがあるだけで、取引所の存在自体が架空のもの、仮想通貨取引も架空のものである可能性が高いように思います(個人的な見解です)。そうであれば、利益も発生しておらず、申告所得も発生していないということになります。
問題は、仮にこの所得を申告しなかった際に、税務署から申告漏れを指摘されるかどうかということです。そもそもこの取引所が存在するのか、どの国に存在するのかということで、取引所の存在自体が架空のものであれば、税務署が取引所に取引情報の開示を要求のしようもありませんし、取引自体が架空であれば、そもそも所得が発生していないので、何ら問題ないことになります。
ただし、仮に取引自体は行われており、利益も発生していた(と同時に、税務署が何らかの方法でその所得を把握した)場合には申告漏れを指摘されることになります。その場合には、本税のほかに無申告加算税(または過少申告加算税)、悪質と認められれば重加算税、延滞税が上乗せされます。1億円を超えるような脱税となると、刑事事件になる可能性もあります。
警察ともよく相談の上、この取引所が存在するのか、どの国に存在するのか、いずれサイトが閉鎖されてしまって連絡がつかなくなってしまうのか等を確認し、それ次第で対応を検討されたらよろしいのではないかと思います。
本投稿は、2021年04月27日 17時06分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。