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国の「ポイント還元検索アプリ」大不評、開発者に「短納期・スキル不足・モチベなし」地獄が発生か

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国の「ポイント還元検索アプリ」大不評、開発者に「短納期・スキル不足・モチベなし」地獄が発生か
キャッシュレスポイント還元の検索アプリ

消費増税に伴う痛税感の緩和策として、国が進めるキャッシュレス・ポイント還元事業。加盟店でクレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済で買い物をすれば、購入額の2%か5%が還元されます。こうした中、ポイント還元できる店を探すための公式アプリが「とても使いにくい」とインターネット上で指摘されています。対象となる店の業種や還元率、場所などを絞り込めないためです。店舗の住所が誤って表示されるトラブルも起きています。どこに問題があるのでしょうか。(ライター・国分瑠衣子)

●エンジニア「その気になれば、もっとやれたはず」

10月8日午前、東京・日本橋でコーヒーが飲みたくなり、ポイント還元できる喫茶店を探すために、アプリを開いてみました。地図上に現在地が表示され、30以上の黄色いピンが現れます。

しかし「喫茶店」など業種ごとの絞り込み機能がないため、一つずつタップして確認しなければなりません。さらにタップしても店の名前、住所、還元率、決済手段は表示されますが、業種が表示されないため、美容室なのか飲食店なのか区別ができない状況です。個別に店名を検索して、どのような店かを調べるには、あまりにも時間がかかりすぎるため、結局は自分で探したコーヒーチェーン店に入りました。

「使いにくい」という印象は多くの人が持っているようです。インターネット上には「たくさんのピンが立つからタップしにくい」「レストラン名ではなく、会社名だったり、地元民でも、ん?というレベル。観光客は使いにくいと思う」と批判の声が上がっています。

実際にシステムをつくるプロのエンジニアは、何が問題だと捉えているのでしょうか。東京都内のIT企業でユーザー・エクスペリエンスを担当するエンジニアは「アプリやサービスは、ユーザーに対し、何らかの価値を提供するためにつくられます。今回のアプリは、キャッシュレス決済に対応したお店で、消費者により多く買いものをしてもらうことが目的のはずです」と説明します。

その上で、公式アプリの3つの問題点を挙げます。

(1)今いる場所しか検索できない。離れた場所を調べる場合には、手でスクロールしなければならない
(2)あらゆる決済方法、業種の店が表示されてしまう
(3)還元率ごとに絞り込めない

という点です。

なぜこのような使いにくいアプリができたのか、エンジニアは3つの仮説を立てます。

(1)短納期で開発しなければならなかった
(2)開発を請け負った企業に経験やスキルが不足していた
(3)使いやすいアプリを提供しようというモチベーションがなかった

一方で、アプリではなく、キャッシュレス・ポイント還元事業のサイト(https://cashless.go.jp/)では絞り込み機能が使えます。小売業やサービスといった業種別や、還元率、キャッシュレスの決済手段別まで絞り込めるのです。

別のエンジニアは「絞り込み検索に対応する機能自体はあるので、その気になればアプリに機能を付けることはできるはずです。お金、時間、やる気が不足していたなど何らかの理由でやっていないのではないでしょうか」と指摘します。

●キャッシュレス推進協議会「アプリ開発、全くの素人でないことは確か」

そもそも誰にどのような目的で使ってもらうためにアプリを開発したのでしょうか。国のキャッシュレス・消費者還元事業の事務局業務を担い、アプリのリリース元でもある「一般社団法人キャッシュレス推進協議会」に聞きました。

アプリのターゲットと目的について、担当者は「消費者の方に、どの店舗でどのような決済手段が使われるのか、大枠の概要を伝える目的でつくりました」と説明します。

さらに、インターネット上では絞り込み検索ができるのに、アプリではできない理由について「指摘はその通りだと思います。でも、なぜそうなったのかについての説明は差し控えさせていただきたい」との回答でした。アプリ開発にかけた予算や、どんな事業者に委託したのかは現時点では非公表ですが「全くの素人が開発したのではないことは確かです」と話します。

経済産業省キャッシュレス推進室は10月4日、「検索機能追加の要望を受け、10月中をめどに、現在、ホームページ上にある絞り込み検索機能をアプリにも導入します」という文書を公表しました。アプリの地図上のピンに、誤った住所が表示されている問題については、10月7日以降、2、3週間をめどに修正する予定です。

経産省は、2019年度予算で「キャッシュレス・消費者還元事業」に2798億円を計上しています。消費者や中小企業の負担軽減策として、多額の予算を投じているだけに、分かりやすく使える質の高いアプリの提供が求められるのではないでしょうか。

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