高級車の税務調査について
知人の会社に税務調査が入りました。
社長車として2000万円弱のポルシェを所有しているのですが、何も指摘はなかったとのことです。
この程度の高級車であれば、業務用で使用しておれば、問題ないのでしょうか。
税理士の回答
宮本大樹
◆高級車であること自体は問題になるのか
法人が業務で使用する車両であれば、2,000万円弱のポルシェであっても、価格が高いという理由だけで減価償却費が認められなくなることはありません。
一方で、「2,000万円未満なら問題ない」といった金額の基準があるわけでもありません。
◆業務で使用している実態が重要
税務上重要なのは、会社の業務のために取得し、実際に使用しているかどうかです。
例えば、取引先への訪問など、業務上の使用目的を説明できることが大切です。走行日・行先・使用目的などの記録を残しておくと、業務使用の根拠になります。
会社名義で購入し、会社が費用を負担しているというだけでは、十分とはいえません。
◆社長が私用でも使用している場合
社長が私生活でも使用している場合には、その私用部分について、役員への経済的利益(役員給与)として課税関係が生じる可能性があります。
また、法人が購入した車両は、通常、資産計上したうえで、減価償却を通じて費用化します。
◆税務調査で指摘がなかったことについて
知人の会社で税務調査の指摘がなかったとしても、同じ価格帯の車両がすべて認められるとは限りません。
車両の価格だけで判断するのではなく、業務使用の実態や私用の有無などを確認することが重要です。
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
↓
個人事業において、ポルシェのような高級車であっても、現実に事業供用した場合、必要経費に算入できます。
しかし、一般的には家事関連費となるため、必要性および必要な部分を証明・疎明・説明できるように、法人名義車両の場合以上に、慎重で丁寧な準備が必要と考えます。
税務において、形式上は車種は関係ないと言われているものの、課税実務上はそれなりに気をつかう場面があります。趣味・娯楽・鑑賞用といった家事費を疑われる車種の場合は要注意と考えます。
以下、どれも必須ではありませんが、個人的に強くおすすめする内容となります。
・走行記録や管理簿を整備しておく。走行距離が多ければ尚良し。
・必要な部分を疎明が面倒なため事業専用とする。
・同乗したり訪問したりして取引先にも認知してもらう。
・自動車保険も事業用とする。
・自宅ではなく事業所で保管する。
・高級車については複数台は控え、別にプライベート専用車を準備する。
・あまりに希少価値が高い限定車は避ける
・専用でも事業使用割合100%ではなく一部自己否認して95%程度に留める。
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補足)
法人の事例となりますが、フェラーリを通勤及び支店を巡回指導する際の交通手段として使用するなど事業の用に供している旨の納税者の主張が、車検記録の走行記録等から事業の用に使用したものと推認することができ、別に外国製の車両3台を個人的に所有しており、請求人の減価償却資産とはしていないことを併せ考えると、車両を請求人の資産として計上していることを不相当とする理由は認められないと判断された有名な事例があります。
(国税不服審判所 平成7年10月12日)
譲渡所得ですが、歴史的価値または希少価値あり、代替性がないと判断され、減価償却そのものが認められなかったフェラーリの事例があります。
(国税不服審判所 令和元年6月18日)
「車両が弁護士業務の遂行上必要であることが認められるとしても、通常、弁護士業務において、通例複数台の車両が必要であるとは認めることは困難であり、またその車両が事務所ではなく自宅に経常的に配置されている場合には(特に複数台の車両が自宅に配置されている場合)、なおさらその車両が事業の遂行上必要であるとは認めることは困難といえる」
(千葉地方裁判所 平成22年2月26日)
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他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になりましたら幸いです。
本投稿は、2026年10月13日 02時13分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







