仮想通貨を使ったオンラインカジノの確定申告について
仮想通貨を使用してオンラインカジノで利益を出した場合、仮想通貨とオンラインカジノのそれぞれに税金は発生するのでしょうか?
税理士の回答

小川真文
仮想通貨を使用してオンラインカジノで利益を出した場合には、まず仮想通貨の取引による所得(利益)を確認する必要があります。この計算をするには、仮想通貨の取引所での購入単価(取得)、オンラインカジノに入金した時の単価(対価)、オンラインカジノから出金した時の単価(受取)などを整理する必要があります。この差益が税法上の雑所得として課税対象となります。仮想通貨は売却・購入・換金などをした時に税金について考える必要があります。
一方オンラインカジノは稼いだお金は「一時所得」に相当します。一時所得とは給与収入や事業収入のように継続的な収入ではなく、賞金などで単発的に得た収入となります。パチンコや競馬の勝利金、保険金の払戻金なども一時所得に相当します。一時所得は年間50万円は特別控除がありますので、所得として扱われるのはオンラインカジノの儲けから50万円を引いた額を2分の1にした金額です。なおオンラインカジノでは「損したお金は計算に入らない」ので注意が必要です。儲けたときと損したときの合計ではなく、儲けたときの取引(プレイ)だけで計算をします。
ご返信頂きありがとうございます。
仮想通貨について大変よくわかりました。
オンラインカジノについて、一点確認をさせて頂ければと思います。
オンラインカジノで得た利益というのは以下のどのタイミングで発生する認識でしょうか?
1.カジノをプレイして勝利したタイミング
2.カジノから出金したタイミング
1.の場合、仮にオンラインカジノサイトから、
一切出金をしていなかったとしても、課税対象となってしまうのでしょうか?
お忙しい中、大変恐縮ではございますが、
ご回答頂けますと助かります。
宜しくお願い致します。

小川真文
同様のご相談について色々調べてみたところ、オンラインカジノで得た利益の課税について「カジノをプレイして勝利したタイミング」と「カジノから出金したタイミング」両方の意見がありますが、税法上では原則的に発生主義として「カジノをプレイして勝利したタイミング」で利益確定する考え方となります(本日税務署の職員と相談する機会がありましたので確認しました。計算上も発生主義での方法ですので出金ベースでは整合性がとれません)。
よく「オンラインカジノの勝利金を銀行口座に出金しない場合は税金がかからない」という意見については、税務署が調査等を行う際には銀行口座に入金した金額などの履歴を確認するため、オンラインカジノで得た勝利金を銀行口座に出金しない場合は内容を把握できないので、税金の支払い義務が発生しないと考えられていることと思われます。残念ですが「一切出金をしていなかったとしても、課税対象となってしまう」ことになります(仮想通貨も同様に取引所から日本円に換価しなくても課税対象となります)。
余談ですが税務署の方も現在の仮想通貨やオンラインカジノ等のWeb上での個人の商取引に対して、税法が対応できない部分があるというお話を伺いましたが同じ思いがします。
小川様
ご回答ありがとうございます。
とても勉強になりました。
確定申告の参考にさせていただきます。
本投稿は、2023年01月05日 17時54分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。