兄弟で想像した不動産の譲渡所得に係る税控除について
4月に実家に住んでいた父が急逝しました。
実家には私の姉が同居しており、私は父が亡くなる2週間ほど前に実家から仕事の都合で転居をしたところでした。
遺言状等はなく、法定通り姉と2人(母は既に他界)での相続となるので、姉と私で半分ずつ相続する手続きが完了しました。
姉と話し合い、実家を解体して売却する方向で考えています。
売却した際の、譲渡所得税についてお伺いさせてください。
1)姉は父が亡くなるまで共に住んでいたので、居住用財産の3000万円特別控除は受けられる認識ですが、相違ないでしょうか?
2)私は父が亡くなる日より前に転居してしまっているので、相続発生時点で対象の不動産に住んでいない以上は、本控除は受けられないでしょうか?
自分なりに調べたりAIにも質問していますが、税の専門家でもある税理士さんのご意見もお伺いできたらと思い投稿しました。
税理士の回答
伊香昌重
1)姉は父が亡くなるまで共に住んでいたので、居住用財産の3000万円特別控除は受けられる認識ですが、相違ないでしょうか?
⇒ ご理解のとおりです。お姉様は、相続後も居住を続けておれば、居住用財産の3000万円の特別控除を受けることができます。
2)私は父が亡くなる日より前に転居してしまっているので、相続発生時点で対象の不動産に住んでいない以上は、本控除は受けられないでしょうか?
⇒ ご理解のとおりです。居住用の3000万円控除の特例は、所有者として居住していた家屋や土地の譲渡に適用できます。あなた様は、居住していた時期には、所有していないので、特例を受けることはできません。
なお、被相続人が居住していた家屋を譲渡した場合にも、別途、譲渡所得の特例がありますが、この特例は被相続人が一人で居住していた家屋が対象となりますので、残念ですが、あなた様の場合にはあてはまりません。
早々にご回答いただきありがとうございました。
私は特に税の控除は対象外とのこと、理解いたしました。
ちなみに、現在私は給与所得がある身で住民税等は特別徴収にて会社から給与天引きをされています。
譲渡所得税の中の5%は住民税に相当すると思いますが、これは給与所得などと同様に特別徴収されるものですか?
それとも別途個別納付が一般的でしょうか?
売却の見積額がなかなか大きいため、インパクトも考えておきたく、ご存知であれば教えていただきたいです。
回答が難しいようであればその旨お知らせください。
伊香昌重
譲渡所得を含めた1年間の所得を、税務署に確定申告する際、給与所得以外の所得に関する住民税の徴収方法を記入する欄があります。
ここで、特別徴収を選択すると、通常の給与の税額に併せて、譲渡所得の税額も会社から給与天引きされ、市役所に納税されます。
また、普通徴収を選択すると、譲渡所得に関する税額は、市役所から別途通知され、申告した年の6月以降翌年の2月まで4回に分けて、自分で納付書により納付することになります(住民税の口座振替の届けをしていれば、届け出口座より引き落としされます)
どちらの方法をとるかは選択ですが、譲渡所得の税額が大きいと、毎月給与から天引きされるのはつらいかもしれません。
なるほど、徴収方法を選択できるのですね。
先生の仰る通り、おそらく住民税だけでも200万円近い金額となりそうなため、給与天引きはいささか厳しいなと思っていたところでした。
安堵致しました。
大変勉強になりました。
ご回答いただきありがとうございました。
本投稿は、2025年12月02日 17時22分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






