インターン生の受け入れで奨励金がもらえる「ものづくり中小企業魅力体験受入支援事業」ってなに?

インターンといえば、学生が就職活動を行う前にスキルアップを目的として企業で働く、というイメージですよね。優秀な学生はインターン生から内々定という形で確保したり、インターン先の企業を気に入ってそのまま就職するなんていうプレ就活のような要素も実際あるのではないでしょうか。
人材確保に悩む中小企業の経営者のみなさん。インターン生を受け入れて就業させるだけで奨励金がもらえる制度があるのをご存知ですか?
今回は新戦力と奨励金が両方ゲットできちゃう夢のような制度、「ものづくり中小企業魅力体験受入支援事業」についてご紹介します。
目次
高専生の教育活動だから無報酬でOK
ものづくり中小企業魅力体験受入支援事業は、都内の工業高校・産業高校・高等専門学校の生徒が対象となります。つまり、「授業で学んでいる専門技術や知識が実際の職場でどのように活用されているのか体験してみましょう」という取り組みです。東京都中小企業振興公社が申込受付をしています。
生徒が職業体験を通して、ものづくりの魅力を体感することで、仕事の楽しさを知ったり、将来の職業について考える機会を与えています。生徒にとっては学習期間です。3~10日程度の短い期間ですが、社会人としてのマナーから新たな知識の習得まで得るものは大きいでしょう。
多くの学校では、長期休暇(夏休みなど)に合わせて、受入先企業と調整を行っています。なお、生徒にとっては労働ではなく学びの場のため、労働に対しての賃金は発生しません。逆に受け入れ側の企業には奨励金が支払われます。
受け入れ可能な企業の条件は?
受入先は、都内に主たる事務所を有するものづくりを行う中小企業者です。
つまり業種は、建設業・製造業・ソフトウェア業・デザイン業・土木建築サービス業・機械設計業・商品非破壊検査業・自動車整備業・機械等修理業です。したがって、医療法人や社会福祉法人は対象外となります。
都内に事業拠点があれば、他県で実施することも可能です。
受け入れる企業にとっては、社会的貢献だけでなく次のようなメリットが期待できます。
- 従業員に指導・育成力がつく
- 就業環境を見直すきっかけになる
- 企業のPRになる
- 地域や学校とのつながりが深まる
- 将来の人材確保につながる
奨学金はいくらもらえるの?
受入1日1名あたり8,000円(上限1名あたり10日間)が支給されます。これは、インターン生を受入れることにより生じる企業の負担を軽くするためです。
インターンを通じてより多くのことを学んでもらうには、事前準備からカリキュラムの作成、実施まで手間がかかります。そのために奨励金が支給されます。
どんなカリキュラムにする必要がある?
単なる職場見学や、実技実習とならないように作成しましょう。カリキュラムの作成にあたっては、学校側の希望もあるかもしれません。生徒の技能レベルも考慮したうえで、職業としてものづくりをするという意識を高めるようにしましょう。
カリキュラムの作成にあたっては、学んでほしいテーマを決めましょう。ひとつの作品を完成させることや、生徒たちでプロジェクトを完遂させるなど実践的なカリキュラムを組むとよいでしょう。
通常は、1日目に企業概要説明・安全指導・現場見学を行います。次に技術指導や実技演習を行い、最終日には発表会や成果報告会など職業体験を通して学んだことを発表してもらいましょう。
おわりに
インターンを希望する学生に対し、受入れる中小企業の数は少ないようです。未だインターン生の受入をしたことの無い企業は、一度試してみてはいかがでしょうか。学生から得られるものもあるかもしれません。
税理士をお探しの方は税理士紹介サービスをご利用ください。
もっと記事を読みたい方はこちら
無料会員登録でメルマガをお届け!