貸し渋り、貸し剥がしは本当に恐いのか? - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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貸し渋り、貸し剥がしは本当に恐いのか?

さまざまなメディアを通して耳にする「貸し渋り」と「貸し剥がし」。経営者にとっては、あまり好ましくない言葉だと思います。

ところが、この2つの言葉の持つ意味は、少し異なります。その意味を考えてみましょう。

目次

貸し渋りと貸し剥がしの違い

貸し渋りとは、銀行が企業から融資を申し込まれた際に、融資することを渋ることを指しています。つまり、融資を断る行為です。

一方、貸し剥がしは、既に融資しているお金を期限前に返済してもらうことを意味しています。既に貸し付けているお金を剥がすので「貸し剥がし」なのです。

銀行にとっては、貸し渋りは、融資を増やさないことであり、貸し剥がしは、融資を減らすことを表しています。つまり、これらの行為によって銀行全体の融資残高を減らし、総資産を減少させるのです。総資産が減った銀行は、自己資本比率が上がり、経営の安定化を図るのです。

銀行の立場が強い貸し渋り

貸し渋りは、企業側が弱く、銀行が強い立場になります。なぜならば、融資を申し込むのは、企業であり、銀行はその申し込みを受けて稟議します。稟議の結果、融資出来ないとなった場合に、その結論は絶対であり「長年付き合ってきたのに・・・」「今まで一度も延滞したことがないのに・・・」と言われても結論を覆すことはありません。ダメなものはダメなのです。もちろん、道義的には様々な考え方がありますが、法的には何ら問題がないのが貸し渋りです。

一方、貸し剥がしは、銀行は全く別の立場になります。現在、既に借り入れているお金を返済期限が来る前に「返して欲しい」とお願いする立場です。つまり、これはお願いであって、強制力がありません。企業側が断ったとしても法的に全く問題がないのです。このことを「期限の利益」と言います。

期限の利益とは、「返済期限がくるまで債務者は返済しなくても良いという利益」を意味する法律上の債務者の権利です。この法律の存在によって銀行は、期限までは債務者に対して返済を求めることが出来ないのです。つまり、貸し剥がしには、法的な強制力が無く、債務者はある意味では強い立場あります。まずは、この点をしっかりと認識しておいてください。

ところが、融資実行時の契約書をよく読んでみると「期限の利益の喪失」という項目が必ずあります。ここには「契約書に書いてある約束を一つでもやぶると債務者の期限の利益は喪失され、銀行は、強制的に返済を求めることができる」と言うことが書かれています。つまり、期限の利益の喪失項目を一つでも当てはまった企業は、強制的に貸し剥がされてしまうのです。

代表的な期限の利益の喪失項目は、以下のとおりです。

  • 返済を1回でも怠ったとき
  • 銀行への提出書類に虚偽の記載事項があることが判明したとき
  • 破産手続開始、民事再生手続開始、保全処分、強制執行、滞納処分の申し立てがあったとき

時々「1回ぐらいなら延滞しても大丈夫だろう」「お金が無い訳ではない、他の銀行口座にある資金を移動し忘れただけ」と返済について安易に考える経営者がいらっしゃいますが、大間違いです。例え1回でも、例え1日でも延滞は延滞です。

この期限の利益の喪失項目に抵触してしまいます。その時点で強制的に貸し剥がしにあっても何の文句も言えないのです。

貸し渋り、貸し剥がしが気になってきたら、まずは返済を滞りなく行うようにキチンと資金管理をしましょう。そして、もし延滞しそうな時は、事前に銀行に相談し、リスケジュールなどしかるべき措置をとりましょう。

寄稿担当

株式会社インペリアル・サポート「資金繰り110番」
代表取締役 神尾 えいじ
(http://www.sales-110.jp/)

このコンテンツは寄稿担当者の責任のもと作成されたものです。税理士ドットコムは内容の正確性、真実性等について責任を負いませんのでご了承下さい。なお、実際のご活用に際してはかならず税理士等の専門家にご相談ください。

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