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ファクタリングとは?手数料や仕組み、仕訳をわかりやすく解説

ファクタリングとは

ファクタリングは資金調達方法の1つであり、自社が保有する売掛債権などをファクタリング事業者に買い取ってもらうサービスです。このファクタリングは大きく3つの種類があります。

  • 一括ファクタリング:主に売掛債権を売却して現金化する方法
  • 医療報酬債権ファクタリング:医療報酬債権を売却して現金化する方法
  • 国際ファクタリング:輸出債権を売却して現金化する方法

このように「債権の種類」によって、ファクタリングは大きく3つに分類できます。なお、一般的にファクタリングと言うと、「一括ファクタリング」を指すことが多いです。本記事でも、この「一括ファクタリング」について詳しくご説明します。

売掛債権(売掛金や受取手形)とは

ファクタリングで取引される「売掛債権」とは、企業間の取引によって発生した「未回収金(売掛金)」や「手形債権(受取手形)」を言います。

  • 売掛金:信用取引によって得た債権のこと
  • 受取手形:手形取引によって得た債権のこと

通常、企業間では現金での取引は少なく、信用取引や手形取引で行うことが多いです。そして、これらの共通点は「後日、現金を回収する」ということです。ただ、回収サイト(支払日までの期間)が長期化すると、「手元の現金が不足する」というリスクがあります。

「売掛債権担保融資(ABL)」や「手形割引」との違い

売掛債権を利用した資金調達には、「売掛債権担保融資(ABL)」や「手形割引」などもあります。

  • 売掛債権担保融資:売掛債権を担保に、金融機関などから融資を受ける方法
  • 手形割引:期日前の受取手形を売却し、金融機関などから融資を受ける方法

上記のとおり、いずれの方法も「金融機関から融資を受ける」ことで資金調達を行います。つまり、売掛債権担保融資の場合は返済が必要であり、手形割引の場合は手形が焦げ付いたら支払いをする必要があるのです。一方、ファクタリングは売掛債権を売却するため、基本的に返済は不要となっています。

「でんさい(電子記録債権)」とは?

でんさい(電子記録債権)とは、電子データを使った新しい決済手段のことです。でんさいは2008年12月に電子記録債権法が施行されたことで始まりました。従来の売掛債権のデメリットを克服した債権であり、比較的簡単にでんさいの分割、割引、譲渡ができます。また、でんさいファクタリング業者もあり、ファクタリング的な利用も可能となっています。

ファクタリングの仕組み

ファクタリングは自社の売掛債権をファクタリング業者に買い取りしてもらう方法ですが、その大まかな流れは以下の通りになっています。

  1. 商品・サービスを販売し、売掛債権が発生する
  2. ファクタリング事業者に、ファクタリングの利用を申込む
  3. ファクタリング事業者から買取金額を受け取る
  4. 支払期日にファクタリング事業者へ代金が振り込まれる

2社間取引と3社間取引

ファクタリングの買取スキームには大きく「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2つに分かれます。

上記の違いは、取引先会社が関係するかどうかです。2社間ファクタリングの場合は利用者とファクタリング事業者の直接取引になるので、取引先会社は関与しません。債権回収後は利用者がファクタリング事業者に代金を支払うことになります。

一方、3社間ファクタリングの場合は利用者とファクタリング事業者に加え、取引先会社もファクタリング取引に関与することになります。売掛債権譲渡について取引先に通知され、代金支払いも取引先会社から直接行われます。

「償還請求権(リコース)」とは

償還請求権(リコース)とは、売掛先が倒産するなどで売掛債権が焦げ付いた際に、売掛債権を買い取ったファクタリング業社が利用者(譲渡人)に対して支払いを請求する権利のことです。

しかし、ファクタリングサービスのほとんどが償還請求権のないノンリコース契約となっているため、仮に売掛先である取引先会社が倒産したとしても、利用者に支払い請求がくることはありません。

ファクタリングの手数料

ファクタリングは「融資」ではないので、利用にあたって金利は発生しません。代わりに手数料が発生し、その内訳は登記費用、印紙代等、紹介手数料、ファクタリング事業者の取り分などとなっています。

ファクタリングの手数料は、売掛債権の金額、取引先企業の規模、支払サイトの長さなどで異なりますが、相場としては以下が目安となります。

  • 2社間ファクタリング:売掛債権額の10%~30%程度
  • 3社間ファクタリング:売掛債権額の1%~5%程度

3社間ファクタリングの方が手数料が低くなっている理由としては、売掛先である取引先会社がファクタリング取引に関与してくることで、債権回収が不能になるリスクが低くなるからです。

また、手数料のうち、登記費用や印紙代等は必要経費になるので、どのファクタリング業者を選んでも金額はほとんど同じです。一方、紹介手数料やファクタリング業者の取り分などは業者ごとに異なるので、この点が手数料に大きく影響します。

ファクタリングのメリット3つ

審査スピードが早い

ファクタリングの最大のメリットは、すぐに資金調達ができることです。特に2社間ファクタリングであれば、最短即日で資金調達ができるケースもあります。通常の融資だと審査完了までに時間を要することが多いので、とにかく早く現金が必要な場合はファクタリングを検討するとよいでしょう。

審査基準が比較的柔軟

審査に関しては、スピードが早い点以外にも、審査基準が比較的柔軟というメリットもあります。仮に、融資の審査に落ちてしまい、信用情報にキズが付いていたとしても、ファクタリングに申込むことができます。

貸借対照表(B/S)が改善する

ファクタリングは売掛債権を譲渡し、現金を入手する資金調達方法です。そのため、融資などと違って負債が増えるわけではないので、貸借対照表(B/S)をきれいな状態にできます。このことは、以降、融資などを受ける際にも有利に働く可能性があります。

ファクタリングのデメリット2つ

融資等に比べると手数料が高い

前述のとおり、ファクタリングの手数料はほかの資金調達方法に比べて高く設定されています。実際、銀行系の融資であれば年利3.0%程度〜となっている場合がほとんどです。つまり、ファクタリングの利用は一時的な資金繰りの改善には効果的ですが、長期的に見ると不利になる可能性が高いと言えます。

取引先会社からの心証が悪化する恐れ

3社間ファクタリングの場合、取引先会社に対し売掛債権が譲渡された旨が通達されます。

すると、取引先によっては「資金繰りが怪しいのでは」というイメージを持たれてしまい、心証が悪くなる恐れがあります。また、債権譲渡登記の記録は第三者でも閲覧できるため、2社間ファクタリングの場合でも、取引先に債権譲渡を知られる可能性はゼロではありません。

ファクタリングの仕訳

ファクタリングを利用した際の仕訳方法についても確認しておきましょう。まずは基本となる「売掛債権を譲渡して、現金化した」処理を確認してみます(事例では売掛金100万円とします)。

借方金額貸方金額
普通預金90万円売掛金100万円
売上債権売却損10万円

このように、ファクタリングの手数料には「売上債権売却損」勘定を使用します。なお、原則として売上債権売却損は損金算入が可能になっています。

債権譲渡登記を行ったときの仕訳例

債権譲渡登記を行った際には、ファクタリング利用者がその登記手数料を支払います。その際、司法書士の報酬には「支払手数料」を使い、印紙代等には「租税公課」を使用します。

借方金額貸方金額
租税公課2万円現金7万円
支払手数料5万円

なお、司法書士の報酬に対して源泉徴収を行っている場合は「預り金」勘定で仕訳します。

消費税の仕訳は原則不要

原則として、ファクタリング取引は非課税となるため、それにかかる手数料には消費税はかかりません。ただし、債権譲渡登記を行う場合の司法書士への報酬は課税対象となっています。

ファクタリング利用の流れ

ファクタリングの申込みから入金されるまでの基本的な流れは主に以下の通りです。

  1. 希望先のファクタリング事業者に申込みをする
  2. ファクタリング事業者が審査(仮審査・本審査)を行う
  3. 審査に通った場合はファクタリング契約を交わす
  4. 指定口座に手数料を差し引いた金額が入金される

上記のほか、ファクタリング事業者によっては取引先会社への信用調査、経営者に対する面談が行われたり、債権譲渡通知や債権譲渡登記などが必要な場合もあります。

ファクタリング事業者はどう見極めるべきか

ファクタリング事業者を選ぶ際に、まずは手数料が適正な範囲内であるかを確認しましょう。通常であれば高くても手数料30%程度ですが、悪徳業者の場合はそれ以上の手数料を要求してくる場合もあるようです。そのため、手数料についてしっかりと確認しましょう。

また業者の実態があることも重要です。たとえば、住所は正しいか、銀行口座があるか、直接面会できるかなどを確認することで、きちんとした事業者かどうかを判断できます。もし実態が確認できない場合は、別の事業者を探しましょう。

申込み時必要な書類の一例

一般的には以下のような書類を求められます。あらかじめ用意しておくことでスムーズに審査・契約できるので、余裕があれば準備しておきましょう。

  • 履歴事項全部証明書(3カ月以内のもの)
  • 法人の印鑑証明書(3カ月以内のもの)
  • 売買契約書や業務基本契約書など
  • 法人税確定申告書(直近3期分)
  • 入金日が分かる書類(請求書、納品書など)
  • その他、ファクタリング事業者が求める書類

おわりに

すぐにでも資金を調達したいのであれば、ファクタリング以外にビジネスローンを検討するのもひとつの案です。最短即日で借入できるケースもありますし、売掛債権がなくても申込みできます。しかし手数料や金利の高さを考えると、時間に余裕があるなら金融機関の融資を検討したり、そもそもの資金繰りを見直す方がよいかもしれません。

ただ、いずれの資金調達においても、専門家によるサポートはあった方がよいでしょう。決算書から資金繰りの問題点を指摘してもらえたり、融資に必要な事業計画書の作成を手伝ってもらえます。ファクタリング利用の有無に関係なく、資金繰りに困っている方は一度、税理士などの専門家に相談してみましょう。

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