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500万円もらったら「税金分も上乗せ」してくれたけれど……。「グロスアップ贈与」の落とし穴とは

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500万円もらったら「税金分も上乗せ」してくれたけれど……。「グロスアップ贈与」の落とし穴とは
mapo / PIXTA

「贈与税は自分が払うから、あなたは気にしなくていい」。親からそう言われ、贈与税相当額を上乗せして現金を受け取った経験はないだろうか。

一見ありがたい親心だが、お金に色分けはできないため、この「上乗せ分」もまた贈与にあたり、そこにも贈与税がかかる可能性がある。

受け取る側の手取りを確保しようと税額分を上乗せするこうした渡し方はいわゆる「グロスアップ贈与」と呼ばれることがあるが、単純に税額を足すだけでは計算が合わない。

SNSやニュースサイトでも「知らなかった」「善意が裏目に」と話題になることがあるこのテーマ。せっかくの贈与で余計な税負担を生まないために、正しい渡し方を高山弥生税理士に聞いた。

●贈与税は「何のためのお金か」を区別しない

ーーなぜ「贈与税分を上乗せして渡す」と、その上乗せ分にも贈与税がかかるのでしょうか?

贈与税は、個人から財産をもらった人(受贈者)に対して課される税金です。渡されたお金の名目が「本来のプレゼント分」か「税金補填分」かを区別しません。「結果として、いくらの財産が移動したか」のトータル金額(総額)をベースに税金を計算します。

●同じ年に渡すか、年をまたぐか。500万円で9万2000円の差

ーー例えば500万円の贈与を受ける場合、なるべく税負担を抑えて渡すには、どんな方法がありますか?

同じ年の間に全額渡すのではなく、500万円を渡した次の年に贈与税分を渡せばいいでしょう。500万円を贈与した年の贈与税は48万5000円で、贈与税分48万5000円を贈与した年は基礎控除110万円以下のため、贈与税は0円です。

もし、500万円と贈与税分48万5000円を同じ年に贈与すると、贈与税額は57万7000円です。わけて渡すか、いちどに渡すかで9万2000円の違いになります。

急がないのであれば、500万円を一度ではなく、何年かにわけて基礎控除以下で贈与を受けることで贈与税を0円にすることができます。

※ここでの贈与税額は、親や祖父母から、贈与を受ける年の1月1日時点で18歳以上の子・孫へ贈与した場合の税率(特例税率)で計算しています。18歳未満の孫への贈与には一般税率が適用され、500万円の場合の贈与税は53万円になります。

●亡くなる前の贈与は、110万円以下でも相続税の対象になる

ーー上記を踏まえ、正しく贈与税を支払ったとしても、その贈与分が相続税の対象となるケースとは、どのような場合でしょうか?

贈与者が亡くなる直前に行った贈与は基礎控除以下であっても相続税の課税対象となります。令和6年より前に行われた贈与は亡くなる前3年以内の贈与、令和6年1月1日以降に行われた贈与は加算される期間が順次延ばされ、相続が令和13年1月1日以後に発生した場合に亡くなる前7年以内の贈与が相続税の課税対象となります。

なお、延長された4年間(相続開始前3年超7年以内)に受けた贈与については、合計100万円までは相続税の課税価格に加算されません。また、加算の対象となるのは、相続や遺贈によって財産を取得した人が受けた贈与に限られます。

【取材協力税理士】
高山 弥生(たかやま やよい)税理士
VSG相続税理士法人溝の口オフィス代表税理士。実務の傍ら、執筆やセミナー講師を務める。
VSG相続税理士法人では、相続税申告において日本最大級の実績とノウハウにより、顧客の立場に立って一番有利な相続アドバイスを行う。グループの行政書士・司法書士・社会保険労務士法人と連携をとり、あらゆる相続の悩みに対応している。
事務所名 :VSG相続税理士法人
事務所URL:https://vs-group.jp/sozokuzei/
相続専門税理士チャンネル【VSG相続税理士法人】:https://www.youtube.com/@souzoku/featured

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