生前贈与における銀行印・実印と名義預金の関係について
妻への生前贈与を毎年行う予定です。
銀行口座の届出印について、夫婦でそれぞれ異なる印鑑を使用している場合でも、苗字だけの印鑑より、妻の下の名前やフルネームの印鑑にした方が、名義預金と判断されるリスクを減らせるのでしょうか。
また、贈与契約書に押印する実印についても、苗字だけのものより、下の名前やフルネームのものにした方がよいのでしょうか。
税理士の回答
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
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リスクを減らせるのでしょうか。
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税務上のリスクに影響しません。
印影ではなく、口座の認識や、管理・運用などの実態が重視されます。
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下の名前やフルネームのものにした方がよいのでしょうか。
↓
当事者ご本人さまの任意となります。
印影よりも、ご本人さまによる「自署」が重要となります。
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いずれにしましても、ご夫婦でそれぞれ別の印鑑とすることを強くおすすめ致します。
他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になりましたら幸いです。
山本快夫
追記させていただきます。
贈与契約書において、自署だけでなく実印も重要であると、個人的には考えます。
宜しくお願い致します。
相亰俊信
お世話になります。
結論として、届出印や実印を苗字だけのものからフルネームや下の名前のものに変えても、それだけで名義預金と判断されるリスクが大きく下がるわけではありません。名義預金かどうかは、印鑑の種類ではなく、預金を実際に誰が管理・支配しているかという実態で判断されます。
名義預金とは、名義は妻でも実質的には夫の財産とみなされる預金のことです。税務調査では主に次の点が確認されます。
・通帳、キャッシュカード、届出印を妻自身が保管しているか
・入出金や使い道を妻が自分の判断で決めているか
・贈与のたびに、あげる側ともらう側の双方に「あげた・もらった」という認識があったか
夫婦で別々の印鑑を使っていることは、妻が自分で管理していることを示す材料の一つにはなります。ただし、夫が妻の印鑑や通帳を預かって管理していれば、フルネームの印鑑であっても名義預金と判断される可能性があります。逆に、苗字だけの印鑑でも妻が自分で保管・使用していれば問題になりにくいと考えられます。
贈与契約書の実印についても同様です。印鑑登録されていれば苗字だけでも実印として有効で、フルネームにする必要はありません。それよりも、次の点が大切です。
・贈与の都度、日付を入れた契約書を作成する
・夫婦それぞれが自筆で署名する
・現金手渡しではなく、夫の口座から妻の口座へ振り込んで記録を残す
なお、贈与は当事者双方の合意で成立します(民法第549条)。年間110万円の基礎控除を超える贈与を受けた場合は、妻が贈与税の申告をすることになります(国税庁タックスアンサーNo.4402)。
また、毎年同額・同時期の贈与を最初から約束していると、全体で一括の贈与(定期金の贈与)とみなされるおそれがあります(相続税法基本通達24-1)。金額や時期を年ごとに決めて契約されると安心です。
さらに、妻は法定相続人にあたるため、相続開始前一定期間内に受けた贈与は相続財産に加算(生前贈与加算)されます(相続税法第19条)。この加算期間は、2024年1月1日以後の贈与から3年から7年へ段階的に延長されています。贈与の効果は長期で考える必要がある点にご留意ください。
本投稿は、2026年10月20日 12時20分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







