「メルカリ」いよいよ上場、社内に「億万長者」が誕生? 待ち受ける課税は - 税金やお金などの身近な話題をわかりやすく解説 - 税理士ドットコム

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「メルカリ」いよいよ上場、社内に「億万長者」が誕生? 待ち受ける課税は

「メルカリ」いよいよ上場、社内に「億万長者」が誕生? 待ち受ける課税は
メルカリが上場する東京証券取引所(ABC / PIXTA)

メルカリの株式上場で、株をもっている創業者や社員が「億万長者」になるのではないかという観測がTwitterなどで飛び交っている。上場予定日は6月19日で、市場は東証マザーズ。公開価格は1株3000円だという。

新規上場に際してメルカリが公開した有価証券報告書をみると、創業者の山田進太郎会長は約4084万株(新株予約権による潜在株式数込み)を持ち、株式総数に対する割合は28.83%にのぼる。最も多くの株式を保有するのが山田氏だが、従業員もそれぞれ少なからず株式を持っていることがわかる。

全ての株をこの機に売るのは考えにくいことを前提に単純計算すると、山田氏が保有する全株の価値は約1225億円(3000円×約4084万株)となる。

●売却益に20.315%の税率

こうした「億万長者」にも、株を売って得た利益に対しては税金がかかる。たとえば1万株をもつメルカリ社員が、上場後に市場で1株3000円で売れば、3000万円を手にする。社員が1万株を取得した際の費用があわせて1000万円だったとすれば、差し引いた2000万円が売却益となる。

売却益に対してかかる税率は、復興特別所得税を加味して20.315%(所得税15.315%+住民税5% )だ。つまり、406万3000円を税金として納めなければならない。

かつては証券優遇税制で、売却益にかかる税率が10%だった時代もある。それと比べれば今は税率が高いが、「新規上場で大金を手に入れるチャンスがあることだけでも羨ましい」との声がネットには出ている。

ちなみに有価証券報告書によると、直近で明らかになっているメルカリの決算は赤字になっている。2017年6月期は売上高が220億円、経常損失が27億円、純損失は42億円だった。知名度アップを図るために同期に141億円の広告宣伝費をかけており、販管費がかさんだ。

●課税回避を防ぐため、税制がどんどん複雑化

高橋創税理士は次のように語る。

「会社を上場させ、その株式の譲渡益で財をなすというのはベンチャー企業の創業や早期から関わることの醍醐味の一つです。しかし、利益が出る以上税金の問題はついて回ります。

現状、株式の譲渡益に対する所得税と住民税は20.315%と高所得者にとってみれば高すぎる税率とは言えませんが、それでも回避できるのであれば回避したいと考える方は多いはずですし、手元にお金があることによって様々な作戦を考えることができます。

その結果として、株式の譲渡益が非課税となるシンガポールに移住するなどの税金を回避するための方法が注目を浴び、それに対する対抗策として国外転出時課税という制度が創設されるなど、税金をできる限り支払いたくない納税者とちゃんと課税をしたい国側との知恵比べは続いています」

そうした知恵比べが続くなかで、税制が複雑化すれば、一般の人々にとって税の世界がより遠いものになってしまいそうだ。

高橋税理士は、「富裕層とは縁がないところで税に携わる仕事をする者としては、そういった知恵比べの結果、税制が複雑になってしまうことは困ったものだとは思いますが、双方の言い分もわかりますのでやむを得ないものと思って眺めるしかないところではあります」と話す。

【取材協力税理士】

高橋 創 (たかはし・はじめ)税理士

資格予備校講師(所得税法)、会計事務所勤務を経て、2007年に独立。

事務所名   : 高橋創税理士事務所

事務所URL: http://namahage-tax.jp/

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