イートイン申告せず、税率8%で店内飲食「ズル横行」に懸念の声 「正直者が損をする」運用 - 税理士ドットコム

税理士の無料紹介サービス24時間受付

05075861865

  1. 税理士ドットコム
  2. 税金・お金
  3. イートイン申告せず、税率8%で店内飲食「ズル横行」に懸念の声 「正直者が損をする」運用

イートイン申告せず、税率8%で店内飲食「ズル横行」に懸念の声 「正直者が損をする」運用

税金・お金

イートイン申告せず、税率8%で店内飲食「ズル横行」に懸念の声 「正直者が損をする」運用
コンビニ業界の共通ポスター

10月からの消費増税で導入される軽減税率は、生活に身近なコンビニエンスストアにも影響が出そうです。店内の飲食スペースで食べる場合は10%、持ち帰る場合は8%と税率が異なるためです。コンビニ大手各社は、店内にポスターを張って、税率の違いを周知した上で、客の自己申告に委ねる方針です。しかし、意図的にイートインの申告をせずに、飲食スペースを使う「ズル」をしたり、購入後に気が変わった人はどうなるでしょうか。コンビニ各社は「罰則はなく、性善説に基づいて対応するしかない」としますが、現場のオーナーからは「申告しない人がたくさん出るのではないか」と指摘する声が上がっています。(ライター・国分瑠衣子)

●ポスターで周知し、客が自己申告

全国のコンビニエンスストア18社が加盟する、日本フランチャイズチェーン協会(JFA)は、コンビニのレジの前と、イートインスペースに掲示する共通ポスターを作りました。ポスターには「持ち帰りは税率8%、イートインは10%」と明記し、買った商品をイートインスペースで飲食する場合は、会計する時に申し出るよう促しています。外国人観光客にも分かるように英語版も作製しました。

同協会は「ポスターを掲示するかしないかは、各社の判断」としますが、多くのコンビニがこの共通ポスターを利用する方針です。イートインとテイクアウトの運用については「システムや会計方法が各社で異なるため、協会としてマニュアルの策定などはしていません」と説明します。

セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップの大手4社は、「イートインを利用します」と客から申し出があった時にのみ10%の税率を適用します。朝の通勤前やランチタイムにレジ前に行列ができるほど忙しい中で、従業員が一人一人の客にイートインかテイクアウトかを確認したり、来店客の行動をチェックするのは、難しいためです。自己申告をしない場合でも、罰則規定はありません。

https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/asset.zeiri4.com/topics1646.jpg

●「気が変わった」申し出た場合は税率変更

そこで考えられるのが、自己申告せずにイートインスペースを利用したり、税率8%のテイクアウトで買ったものの、気が変わり店内で飲食をする人です。またイートインスペースで食べるつもりで買った人が、急用ができて持ち帰るというパターンも想定されます。各社はどう対応するのでしょうか。

国内の約16,500店舗のうち、約半分の8,000店舗にイートインコーナーがあるファミリーマートは、レジ前や、イートインコーナーにポスターを掲示します。同社広報部は「買った後に気が変わった人から申し出があった場合は、税率を変更します」と話します。ただし、あくまでも客が自己申告した場合に限ります。担当者は「悪質な場合は個別に対応するかもしれないが、自己申告に委ねるしかない」と説明します。

ローソンも「意図的に申告をしない人が出てくるのかもしれないが、まずは分かりやすい場所にポスターを掲示して、理解してもらう」、セブン-イレブン・ジャパンも「いろいろな論議はあると思うが、まずは会計時に申し出てもらう運用をする」、ミニストップも同様の方針です。各社ともこれといった対策がないのが実情のようです。

SNS上では、「自己申告に委ねる方法はおかしい」と疑問視する声が数多く上がっており「ザル運用になってしまわないか」との指摘も出ています。

●オーナー「正直者が損をしてしまわないか」

実際の店舗で働くコンビニのオーナーは、どう見ているのでしょうか。イートインスペースがある、関西のコンビニのオーナーは「軽減税率の導入は、レジのボタンを一つ押すだけなので、業務量にそれほど影響はないと考えている」と話します。ただ、「イートインは、わざと申告しない人や、忘れる人も絶対出てくると思う。罰則もないので、正直者が損をしてしまわないか」と疑問を投げかけます。

このオーナーの店舗のイートインスペースは、テーブルとイスの数が少なく、近隣の会社の従業員がランチタイムに利用する程度で、それほど混乱はなさそうです。しかし、イートインで頼んだのに満席だった場合には「従業員と客の間でトラブルになる可能性もあるのでは」と心配します。

税理士ドットコムが9月に行った、税理士を対象にしたアンケートでも、軽減税率導入で想定される混乱として、「レジの打ち間違いや客同士のトラブル」「8%で買った食べ物や飲み物をフードコートで食べた時に差額を支払う混乱」「店舗で客がごねる」「クレーマーの客により、トラブル(喧嘩)が発生する」といった声が寄せられました。

取引先に行く前の時間調整や、友人同士のおしゃべりなどコンビニのイートインスペースは、さまざまな場面で利用されています。軽減税率で混乱し、コンビニの飲食スペースが削減されないかが気になりますが「地域の利便性を考えて設置しているので、減らすことはありません」(セブン-イレブン・ジャパン)ということです。どうすれば公平性を保つ運用ができるのか、コンビニ各社は新しい課題に直面しています。

税金・お金の他のトピックスを見る

新着記事

もっと見る

公式アカウント

その日配信した記事やおすすめなニュースなどを、ツイッターなどでつぶやきます。

協力税理士募集中!

税理士ドットコムはコンテンツの執筆・編集・監修・寄稿などにご協力いただける方を募集しています。

募集概要を見る

ライター募集中!

税理士ドットコムはライターを募集しています。

募集概要を見る

「税理士ドットコム」を名乗る業者にご注意ください!