初めての育休で知っておきたい「社会保険料免除」の基本と、損をしないスケジュール
税金・お金
この記事を読んでいる方の中には、これから初めての育児休業(育休)を控えているパパ・ママも多いのではないでしょうか。
育休中の生活を支える上で知っておきたいのが、「社会保険料(健康保険・厚生年金)の免除」という制度です。
通常、会社員は給料の約15%が社会保険料として天引きされていますが、育休期間中は「労使ともに免除」になります。
なお、育休中は給与は払われませんが、その際の社会保障として、「育児休業給付金」や「出生時育児休業給付金」「出生後休業支援給付金」などが支給されます。
つまり非課税の給付金の支給と社会保険料免除により、実質的に休業前の給料の多くがカバーされることになります。
なお、社会保険料免除中もマイナ保険証または健康保険資格確認書は利用可能です。また、年金は納めたものとしてみなされるので、将来受け取る年金が減額することはありません。
このように非常に手厚い制度ですが、社会保険料の免除には一定のルールがあり、以下のいずれかに当てはまる必要があります。
<社会保険料の免除のルール>
【給与】
・月の末日に育児休業を取っている
・育児休業等を開始した日の属する月内に、14日以上の育児休業を取得した場合

【賞与】
・賞与月の末日を含み、連続して1か月超の育児休業を取得した場合

<参照>
厚生労働省|育児休業等期間中の社会保険料免除要件が見直されます。(https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0729.files/ikukyu-chirashi.pdf)
そこで今回は、初めて育休を取得する方に向けて、社会保険労務士(社労士)でもある蝦名和広税理士に、育児休業における社会保険料免除の注意点をお聞きしました。
●「14日以上」には会社の休日もカウントされる
ーー給与の社会保険料免除ルールにある「14日以上」とは、会社の休日(土日・祝日)も含んで良いのでしょうか?
要件である「14日以上」には、土日など会社の休日も含まれます。
たとえば育児休業の開始日と終了日の翌日(すなわち職場復帰日)が同じ月内となる休業を取得するような場合、開始日から終了日までの日数が休日含めて14日以上あれば、その月の社会保険料は免除の対象になります。
なお、育児休業の開始日前や終了後に取得する有給休暇は、育児休業の日数にはカウントされません。あくまでも「育児休業開始日から終了日」で日数をカウントする、と理解していただければと思います。
●育休中の金銭的負担を和らげ、育児と仕事の両立を推し進めることが制度の目的
ーー給与の社会保険料は、「月末日を含む形」で育休を取れば免除されますが、この仕組みを利用して「最短(1〜2日など)」で育休を取る手法は有効でしょうか?
確かに「育児休業期間に月末がある月」は免除対象となりますので、育休を取得する際は、月初めに開始するのではなく、月末から取得することで、免除を受けられる月数が増える可能性がありますので、検討の余地があるでしょう。
ただ、育児休業中の社会保険料免除の制度は、「育児休業取得中の金銭的負担を和らげ、育児と仕事の両立を推し進める」ことが目的です。免除に注目して効率よく取得するだけでなく、ぜひまとまった期間育児休業を取得して、無給になる期間でも安心して育児に専念していただきたいと考えております。
●賞与でも月末を含めるような取得ができると、社会保険料の免除を受けやすい
ーー賞与の免除ルールは、連続1か月超の育児休業を取得した場合に認められますが、カウントする際の注意点をお教えください。
まず、賞与の社会保険料免除は、1か月を「超えた」育児休業等を取得した場合に認められますので、1か月以内(例:1/1~1/31、6/5~7/4)では免除になりません。
また「賞与が支払われた月の月末」を含み、育児休業を取得したときに賞与の社会保険料が免除対象になります。
たとえば6月25日に賞与が払われる場合に、5/1~6/20で育児休業を取得すると、育児休業期間は1か月を超えているものの、「6月の末日(6/30)」を含んでいません。そのため、6月に支給された賞与の社会保険料は免除されません。賞与でも月末を含めるような取得ができると、免除を受けやすいといえます。
【取材協力税理士】
蝦名 和広(えびな かずひろ)特定社会保険労務士
税理士・海事代理士・行政書士。北海学園大学経済学部卒業。札幌市西区に事務所、税務、労務、法務まで、幅広くクライアントをサポート。趣味はジョギング、旅行
事務所名 :社会保険労務士法人 Aimパートナーズ
事務所URL:https://aimgroup-sr.com/















