個人側に大きな臨時所得がある年の、一人法人での利益圧縮策について
2026年2月設立の一人法人(コンサルティング業、12月決算、年商1,200〜1,800万円)の代表です。2027年に個人側で約2,000万円の臨時的な所得が発生する見込みがあり、2027年は役員報酬を極力抑える方針です。
あわせて法人側の利益も圧縮しておきたいのですが、設立2年目の小規模法人で取り得る施策にはどのようなものがあるでしょうか。現時点で経営セーフティ共済への加入は検討しています。それ以外に有効な手段があればご教示ください。
税理士の回答
はじめまして。
税理士の田口が回答させていただきます。
コンサルタントの先生ということで、いくつかすでにご存知の知識もおありかもしれませんが、失礼を承知で回答させていただきます。
なお、個人の臨時的な所得について、例えばプロ野球選手の方などの契約金や、土地の権利金など、「平均課税」という所得分散計算の対象となるものがあります。もしも該当する場合には検討の価値が十分ございますが、今回はそちらには該当しない前提といたします。
また、スポット的な所得の増加のため、企業型DCや生命保険など、長期的な加入・キャッシュアウトが必要となる制度は、法人側の資金繰りなどを悪化させる恐れがあるため、除外して考えたいと思います。
節税については、さまざまな観点から総合的に検討いたしますので、ここで網羅することは叶いませんが、以下のようなものを挙げさせていただきます。
1. 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)の前納の活用
ご検討中の通り、最も確実で効果的な手法です。
月額最大20万円ですが、「1年分の前納」を組み合わせることで、初年度に大きな額を損金算入できる場合があります。早めに加入することで、損金にできる金額を増やすことができます。
翌年以降は、資金繰りに応じて月額5,000円まで減額することも可能です。
ただし、任意解約時に戻ってくる「解約手当金」は法人税の対象(益金)になるため、将来の退職金や赤字決算のタイミングで解約する出口戦略をセットで考える必要があります。
また、セーフティ共済は、どなたでも加入できるわけではないため、要件に該当するかどうか念のためご確認ください。
なお、法人税は所得800万を境目として、税率が増加します。したがって、例えばもしセーフティ共済だけで、法人側の所得800万以下に抑えられるようなイメージであれば(税金を限界まで減らしたい、というご要望の場合は、その限りではございませんが)それ以上は無理に検討しなくても良いのではないかとも、個人的には思います。
2. 少額減価償却資産の特例
一定の要件のもと、固定資産を一時に経費できる使いやすい制度です。
4/1から金額要件が単価40万円未満に緩和されました。
3. ホームページ(HP)制作による広告宣伝
HP作成は、原則として「広告宣伝費」として一括経費になります(いくつか例外的なHPもございます)。
4. 企業版ふるさと納税
自治体への寄付を通じて社会貢献と節税を両立する制度です。
寄付額の約6割が税額控除され、損金算入による軽減効果と合わせると、実質負担は約1割まで抑えられる可能性があります。HPへの掲載など、副次的なPR効果を期待する要素もございます。
5.仕事量の調整
業態によりますが、翌年度以降の完成で良いような仕事は、無理に今年度中に完成を急がず、翌年度以降に納品するということも考えられます。これは問題ないと考えられています。ただし、完成したのに書類上誤魔化す、というのは脱税となり、許されません。
以上になります。
よろしくお願いいたします。
(誠に恐れ入りますが、弊社は往復での回答を致しておりません)
本投稿は、2026年04月20日 08時59分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






