更生の請求をしなくて大丈夫でしょうか?
お世話になります。個人事業主(青色申告)とパートを兼業しております。提出した2025年確定申告では、事業収入426,500円、事業所得-42,176円と給与収入919,946円、給与所得269,946円とありました。先月、確定申告のミスに気づきました。
①売上高の過大計上(2025年分の前受金20万円のうち8万円だけが売上であり、12万円は2026年への前受金繰り越しですが、誤って20万円を全部2025年の売上に計上しました)
②必要経費の支払科目の誤り(ライベート口座から支払われていた家事按分費用(光熱水費等)を誤って「現金」から差し引いていた)
上記ミスに対して、以下のように修正しました。
①2025年分の事業収入から12万円を減額(前受金へ振替)し、所得金額を修正しました。(訂正後事業収入306,500円、事業所得-162,176円、給与部分は変更なし)
②支払科目を「事業主借」へ一括修正し、貸借対照表の現金残高および事業主借残高を実態に合わせて適正化した
修正後の2025年申告書を「更生の請求」しようと思って、税務署に相談すると、「所得税額」が0のままなので、更生の請求する必要がなく、追加提出するだけでよいといわれました。
所得税のことをなんとなく理解しましたが、社会保険上の扶養(現在主人の扶養内です)が気になっております(訂正前のものだと、収入合計が130万円を超えています)。また、2026年の貸借対照表の数字が訂正前のものと合わないことも気になります。
更生の請求をしなくて大丈夫でしょうか?ご教授ください。どうぞよろしくお願いたします。
税理士の回答
今回の訂正によって所得税額が0円のまま変わらず、還付金額にも変更がないのであれば、原則として更正の請求は必要ないと考えます。
社会保険の扶養判定については、確定申告書の事業収入と給与収入を単純に合算するものではありません。事業収入から控除できる必要経費の範囲は加入している健康保険の保険者によって異なるため、ご主人の加入先に確認してください。
また、2025年末の貸借対照表を修正した場合は、2026年の期首残高も修正後の金額に合わせてください。前受金12万円については、2026年の適切な時期に売上計上する必要があります。
なお、税務署から案内された追加提出の具体的な方法については、改めて税務署に確認されるとよいと考えます。
竹中公剛
社会保険の問題は入っている保険に聞いてください。
所得税が更正の請求にならないので、できないです。
税務署に追加資料を出したものが、生きてくるのかどうかは、市役所の問題になります。市民税などでお話しください。
できないと思いますが。所得税と連携していますので。
荒川直宙
結論から申し上げますと、税務署の案内どおり「更正の請求」をする必要はなく、訂正後の申告書を追加提出(再提出)する対応で差し支えありません。また、この手続きを進めることで、ご心配されている「社会保険の扶養」や「2026年の貸借対照表」についても対応が可能です。
税務署がそのように案内した理由と、社会保険・帳簿の具体的な対処法を整理いたしました。
【1】なぜ「更正の請求」ではなく追加提出なのか?
法律上の「更正の請求」とは、主に「払いすぎた税金の還付を受ける場合」や「翌年以降へ繰り越す赤字(純損失)を増やす場合」に行う手続きです(国税通則法第23条)。
今回のご相談では、訂正前も訂正後も所得金額が基礎控除等の範囲内に収まっており、「納付すべき所得税額は最初から0円」のまま変わりません。また、事業の赤字は給与所得と相殺(損益通算)されて引ききれているため、翌年へ繰り越す純損失も発生しません。
そのため法律上の更正の請求の対象外となります。申告期限後のため法律上の「訂正申告」という制度ではありませんが、税務署の案内どおり訂正後の申告書を提出すれば、税務署が内容を確認して職権等で所得を是正する扱いとなります。
【2】社会保険上の扶養(130万円の壁)への対応
健康保険組合の被扶養者資格の確認(検認)では、収入の確認として確定申告書の控えや自治体の課税・所得証明書の提出を求められます。
◆ 訂正後の申告書控え等を保管して確認を受ける
訂正後の申告書と決算書を税務署へ提出し、e-Taxの場合は受信通知を、書面の場合は控えと窓口で交付されるリーフレットを保管してください(令和7年1月以降、税務署窓口での控えへの受領印押なつは行われていません)。被扶養者の収入判定基準(総収入で見るか、必要経費をどこまで認めるか等)は健康保険組合ごとに異なるため、健保組合から確認を求められた際は、これらの書類や修正後の所得証明書を提出して確認を受けてください。
◆ 市区町村への反映と確認
申告期限後の提出の場合、自治体へのデータ連携のタイミングや取り扱いは自治体によって異なります。税務署へ提出した後、お住まいの市区町村の住民税担当課にも連絡し、所得の訂正が反映されるか確認してください。自治体によっては、住民税の申告書を直接提出するよう案内されることもあります。
【3】2026年の貸借対照表(B/S)の引き継ぎ
2026年1月1日の期首残高には、「訂正後の2025年12月31日の期末残高」をそのまま引き継いでください。
会計ソフトをご利用の場合は、2025年分の仕訳を修正した状態で改めて「次年度繰越(期首残高更新)」を行えば、修正された現金・前受金・事業主借の正しい残高が2026年の期首に反映されます。訂正前の古い数字を気にする必要はありません。
【4】具体的な提出手順
2025年分の正しい数字で確定申告書および青色申告決算書を作成し、申告書上部の余白に訂正後の申告書である旨を記入して税務署へ提出します(e-Taxでも再送信が可能です)。
書面提出の場合は提出用のみを提出し、ご自身で控えのコピーを取って提出日とあわせて保管してください。
税務署へ訂正後の申告書を提出し、市区町村や健保組合への確認を行っておけば、税務面でも必要な手続きは済ませたことになりますので、落ち着いて手続きをお進めください。
少しでもお役に立てましたら、ベストアンサーに選んでいただけますと幸いです。
更正の請求は、しなくて問題ありません。税務署の説明どおりです。
更正の請求ができるのは、申告した内容が誤っていたために、税額が多すぎた場合、純損失の金額が少なすぎた場合、還付金が少なすぎた場合のいずれかに当たるときです。今回の修正を計算すると次のようになります。
事業収入:42万6,500円 → 30万6,500円
事業所得:▲4万2,176円 → ▲16万2,176円
給与所得と損益通算した後の合計所得:22万7,770円 → 10万7,770円
修正後も合計所得はプラスなので、翌年以降に繰り越す純損失は出ません。所得税も修正前後ともに0円です。つまり、どの要件にも当たりません。②の家事按分の修正は、貸借対照表上の振替だけで所得に影響しないため、これも更正の対象外です。
税務面で気をつける点は2つです。ひとつは、2026年分の申告で前受金12万円を忘れずに売上に入れることです。期首の貸借対照表(前受金、現金、元入金)も、修正後の数字から引き継いでください。もうひとつは、住民税や国保料が確定申告のデータを基に計算される点です。扶養に入っていれば国保は関係ありませんが、所得の数字が気になる場合は、市区町村の税務課に住民税申告の訂正ができるか確認するとよいです。
社会保険の扶養について
130万円の判定は、確定申告の数字で機械的に決まるものではありません。扶養に入る時点から見た「今後1年間の収入見込み」で判断されます。今年4月から、給与の見込みを労働契約で定められた賃金で判定する新しい取扱いが始まりました。ただし、給与収入以外の収入がある場合は、これまでどおりの取扱いとなります。事業収入があるので、従来どおりの方法で判断されることになります。
事業収入をどう数えるかは保険者によって違います。協会けんぽなどの多くは「事業収入から、その事業に直接必要な経費を引いた額」で見ます。一方、健保組合の中には売上(総収入)で見るところもあります。今回のケースに当てはめるとこうなります。
経費を引いた額で見る場合:給与91万9,946円に事業の赤字が加わるだけなので、修正前でも130万円を大きく下回ります。
総収入で見る場合:修正前は134万6,446円で超えていますが、修正後は122万6,446円で130万円未満です。
更正の請求をしないので、税務署が出す「修正後の数字の書類」はありません。保険者から確定申告書の控えを求められたら、控えと一緒に次のものを出して説明するのが現実的です。
前受金の内容がわかる契約書や請求書、入金記録
修正後の帳簿(売上の内訳)
「12万円は2026年分の売上である」旨の簡単な申立書
本投稿は、2026年11月06日 00時23分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







