二次相続を見据えて「子どもだけ」を生命保険の受取人にしたい。保険金の非課税枠は満額利用できますか? - 税理士ドットコム

税理士の無料紹介サービス24時間受付

05075861865

  1. 税理士ドットコム
  2. 相続税
  3. 二次相続を見据えて「子どもだけ」を生命保険の受取人にしたい。保険金の非課税枠は満額利用できますか?

二次相続を見据えて「子どもだけ」を生命保険の受取人にしたい。保険金の非課税枠は満額利用できますか?

相続税

二次相続を見据えて「子どもだけ」を生命保険の受取人にしたい。保険金の非課税枠は満額利用できますか?
物撮りBOX / PIXTA

相続税対策の王道としてよく知られているのが、生命保険(死亡保険金)の活用です。死亡保険金には「500万円✕法定相続人の数」という非課税枠が設けられているため、現金を保険に変えるだけで、相続税の負担を軽減することができます。

では、保険金の受取人を「相続税の法定相続人ではなく、子どもだけに絞ったら、非課税枠が減ってしまったりしない?」そんな疑問が、税理士ドットコムに寄せられました。

今回は、二次相続対策を意識した生命保険の受取人選びと、非課税枠の仕組みについて解説します。

●相談:二次相続を考えて受取人を「子ども3人」だけにしたいけれど…

相談者は、将来の相続税対策を検討している方です。家族構成は「妻と子ども3人」の計4人で、ご自分が亡くなった場合の法定相続人はこの4人になります。この場合、生命保険の非課税枠は「500万円✕4人=2,000万円」となります。

相談者は、自分が亡くなった後にいずれ訪れる「妻の相続(二次相続)」のことも視野に入れています。最初の相続で妻が多くの財産を受け取ると、妻が亡くなった時に子どもたちが負担する相続税が重くなってしまう可能性があるためです。

そこで、今回の生命保険については妻を受取人にせず、「子ども3人だけ」を受取人に指定しようと考えています。ここで生じたのが、「受取人の中に妻(配偶者)が入っていなくても、非課税枠は変わらず2,000万円と考えて間違いないのか?」という疑問でした。

●受取人が誰であれ、非課税枠は「法定相続人の数」で決まる

この質問に対して、国税OBであり相続税に強い中田裕二税理士(中田裕二税理士事務所)は次のように太鼓判を押します。

「お考えのとおりです。たとえば、子3人それぞれが約666万円ずつ(3人で合計1,980万円)の死亡保険金を受け取る生命保険契約をしてもよいということです」

生命保険の非課税枠における最大のポイントは、「実際に保険金を受け取るのが誰か」ではなく、「法律上の法定相続人が何人いるか」で枠の総額が決まるという点です。

今回のケースでは、実際に保険金を受け取るのが子ども3人だけであっても、法定相続人には「妻」が含まれるため、非課税枠の総額はきっちり「2,000万円」になります。中田税理士が言うように、子ども3人でこの2,000万円の枠を分け合う形(1人あたり約666万円)で保険を契約すれば、全額が無税で子どもたちの手元に渡ることになります。

なお、この非課税枠を使えるのは「相続人」が受け取った保険金に限られます。相続を放棄した人や、相続人でない孫などが受け取った場合には適用されません。本件の子ども3人はいずれも相続人なので、問題なく使えます。

また、相続放棄した人がいても、枠の総額を計算する「法定相続人の数」は放棄がなかったものとして数えるため、枠の総額そのものは減りません。

●相続税対策としての「一時払い終身保険」に追い風

相談者はこの回答に安心し、「相続税対策のために一時払い終身保険の検討をするつもりです」と、具体的な保険の活用へ一歩を踏み出しました。

一時払い終身保険とは、契約時にまとまった保険料を一括で支払うタイプの保険です。手元にある現金をこの保険に形を変えるだけで、亡くなった瞬間に「非課税の死亡保険金」へと生まれ変わるため、非常に人気のある相続税対策です。

この返答に対し、中田税理士からは現在の経済状況を踏まえた最新のアドバイスも寄せられました。

「そうですね。私も相続税対策として一時払終身保険をおすすめしています。最近では金利が上がり、保険料が安くなって契約しやすい状況となっています」

昨今の金利上昇局面に伴い、多くの保険会社が終身保険の予定利率を引き上げています。これにより、かつてに比べて少ない保険料(手元の現金)で、より大きな死亡保険金の額を確保できるようになっています。そのため、一時払い終身保険を活用した相続税対策は、以前よりも有利な環境になっていると言えます。

●まとめ

生命保険の非課税枠(500万円✕法定相続人の数)は、受取人を子どもだけに絞ったとしても、法定相続人の配偶者が健在であればその分の枠もカウントされます。そのため、「二次相続での税負担を減らすために、一次相続では子どもに直接財産を渡したい」という戦略をとる場合にも、生命保険は非常に有効なツールとなります。

金利の上昇によって一段と使い勝手が良くなっている生命保険。将来の家族全体の税負担をトータルで減らすためにも、受取人の設定や保険商品の選択について、一度相続に詳しい税理士にシミュレーションを依頼してみてはいかがでしょうか。

相続税の他のトピックスを見る

新着記事

もっと見る

会員登録でメルマガをお届け!

税務のお役立ち情報を
無料でお届けします

登録する

公式アカウント

その日配信した記事やおすすめなニュースなどを、ツイッターなどでつぶやきます。

協力税理士募集中!

税理士ドットコムはコンテンツの執筆・編集・監修・寄稿などにご協力いただける方を募集しています。

募集概要を見る

ライター募集中!

税理士ドットコムはライターを募集しています。

募集概要を見る

「税理士ドットコム」を名乗る業者にご注意ください!