賃貸物件の相続税について
税務署に確認すると実際の売価が相続評価額だと言われますが、
土地路線価ベースで計算すると
土地が約1億
建物、固定資産税評価が800万円ぐらいです。
実際に不動産業者に現状のまま(賃貸継続中住居人あり)で売却した場合は、7000万と提示された場合、
この7000万円で相続評価額として問題ありませんか?
※築40年の3F鉄骨マンション9戸貸し
税理士の回答

相続税の課税実務上は、財産評価基本通達というものに、評価の方法が定められていますので、基本的に相続税評価額は売却金額ではありません。
土地の評価方法は複雑ですので、税理士にご相談されることをお勧めいたします。
回答ありがとうございます。
税務署に問い合わせると
実売価格を申告してくださいと言われます。
不動産業者の買い取り価格が実売価格ではないんでしょうか?

なぜその税務署の方が実売価格でとおっしゃったのか分かりかねますが、それは正しい評価方法ではございません。
回答ありがとうございます。
ん?何度か税務署の職員や税務申告の電話サポート(税理士の方)に伺いましたが、基本は実売価格(周辺の不動産屋に実売価格を聞いた額など)で申告する必要があると言われました。
ただ評価方法(路線価から算出する方法など)がいくつかあるのでそれで申告して、あとは税務署の判断になると言われました。
本来は実売価格が正しいと言われましたが?

財産の評価について、相続税法においては、第22条に「特別の定めのあるものを除くほか、相続、遺贈又は贈与により取得した財産の価額は、当該財産の取得の時における時価により、当該財産の価額から控除すべき債務の金額は、その時の現況による。」と規定されています。
この「時価」とは何なのかが、問題になるわけです。
財産評価基本通達1項において、時価の意義が次のように定められています。
「財産の価額は、時価によるものとし、時価とは、課税時期において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいい、その価額は、この通達の定めによって評価した価額による。」
財産評価基本通達の定めによると、土地の評価方法は、路線価方式と倍率方式に大別され、路線価地域にある宅地は、その宅地の沿接する路線に設定されている路線価に各画地補正等を行って評価するものになります。
ところで、通達とは行政庁内部の職務命令であり法律ではありませんから、納税者は通達に従う義務はないとも考えられますが、国税庁の職員が財産評価基本通達により、適正な評価がなされているかを判断する以上、納税者も財産評価基本通達に拘束されてしまうというのが現実です。
また、財産評価基本通達6項に「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する。」という定めもありますが、これは、よく伝家の宝刀などと言われ、過去の判例からすると、過度な節税(租税回避行為)を行った納税者に対して適用されているようなものです。
したがって、土地の評価額は実際に売却した金額ではなく、財産評価基本通達に基づいて評価した価額になります。
小難しい話になってしまい恐縮ですが、ご理解いただけますと幸いです。
回答ありがとうございます。
>時価とは、課税時期において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいい
上記は「実際に取引される値段で評価しなさい」ということですよね?
一方
>その価額は、この通達の定めによって評価した価額による。
>土地の評価方法は、路線価方式と倍率方式に大別され、路線価地域にある宅地は、その宅地の沿接する路線に設定されている路線価に各画地補正等を行って評価するものになります。
これは「路線価もしくは倍率方式」で評価しなさいということでよね?
相反することを言っているように思いますが。
私の理解が間違っていたらご指摘ください。
実際当方では、「路線価の8割戻し」の金額で良いかと税務署の職員に問い合わせたら、その方法も1つの評価方法ですが、実売価格が望ましいと言われました。
実売価格とはどうやって算出するのか?と尋ねると、いくつかの不動産屋で土地の値段など、実際にその周辺で売れた価格などを元に計算するということを言われました。
しかしそれは調べるのが難しいので「路線価の8割戻し」でいいかと聞くと、いいかどうかは提出して頂いた後の判断になりますが、と言葉を濁しながら「まーOKでしょう」のようなニュアンスでした。
実際は賃貸物件で且つ築40年なので路線価の8割戻しの額よりも実売価格は下がりますので、税務署としては問題ない評価なのかもしれませんが。

矛盾したことを定められているように感じられるかもしれませんが、全国の国税庁の職員が個々に「時価」の金額を判断したら困りますね?
なので、「時価」を「この通達の定めによって評価した価額による。」とする通達を発遣することで、均一的行政を担保することができ、ひいては納税者間の公平につながっています。
本投稿は、2021年02月09日 13時11分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。