相続税のセカンドオピニオンはどんなメリットがある?依頼時の料金や注意点を解説 - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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相続税のセカンドオピニオンはどんなメリットがある?依頼時の料金や注意点を解説

著者: 山田 大悟 税理士

税金という非常にプライベートな内容について、複数の専門家の意見を比較していくことは、従来あまり一般的とはされていませんでした。しかし、近年ではインターネット等の発達により、税理士のような専門家サービスでも比較検討を行う環境が整ってきています。なかでも、相続税においてはセカンドオピニオンを受けることで複数のメリットが考えられます。

目次

相続税申告におけるセカンドオピニオンとは? 

医療の分野には「セカンドオピニオン」という考え方があり、患者が納得のいく治療法を選択できるよう、現在診療を受けている医療機関とは別の医療機関に対し、病状の相談や今後の治療方法について意見を求めることをいいます。

セカンドオピニオンはガン医療においては一般的になっているようですが、近年では税理士業界でも同様に、申告書の作成を依頼した税理士とは別の税理士に、意見を求める方も出てきています。

医師は内科や外科といった専門分野が分かれているように、税理士にも得意分野、不得意分野があります。

たとえば、企業の顧問税理士であれば法人関係を専門としていますが、相続税はそこまで深い経験がないというケースもあります。こういった場合に、セカンドオピニオンとして相続税に特化した別の税理士に、申告内容・納税額が妥当であるかを確認してもらうことが行われているのです。

相続税申告でセカンドオピニオンを受けるメリット

相続税申告でセカンドオピニオンを受ける具体的なメリットとは、「正確な申告ができること」と「還付が受けられる可能性があること」が挙げられます。

二重チェックでより正確な申告ができる

前述のとおり、ひと口に税金といっても個人・法人・国際取引・資産税というように、専門分野が分かれています。

最初に頼んだ税理士が相続税申告の実績が豊富でない場合、相続税について専門的な経験がある別税理士のセカンドオピニオンを経ることで、内容の正確性を向上することができるでしょう。

非違割合が高い?相続税における税務調査について

相続税の税務調査における実地調査は、資料等から申告額が過少であると想定される事案や、申告義務があるにもかかわらず無申告であると想定される事案など、事前にある程度絞り込みをしてから実施しています。

令和2年12月に国税庁が公表した「令和元事務年度における相続税の調査等の状況」によると、令和元年度において、相続税の実地調査件数は10,635件あり、そのうち9,072件に申告漏れなどの非違が発見されています。

もちろん非違割合が高いからといって、提出されているすべての申告書の正確性が低いという結論にはつながりません。

しかし、相続税の申告は複雑かつ、税金の分野の中でも特殊性が高いものです。仮に税務調査で申告漏れ・申告ミスがあれば、追徴課税といったペナルティが発生する場合もあるため、何か不安があればセカンドオピニオンを検討するのも有効です。

還付が受けられる可能性がある

仮に相続税の申告・納税が終わっていたとしても、セカンドオピニオンを受けることによって、税金が一部戻ってくる可能性も考えられます。

税金は過去に払いすぎた部分がある場合、それを返還する「還付」という手続きがあります。そのため過去に行った相続税申告が誤っており、税額が減額される場合には、過去に納めた相続税が還付されることになります。

相続税の還付を求めるには「更正の請求」を実施します。更正の請求とは、相続税に限らず申告書に記載した納税額が間違っていた場合に、税務署長に対して税金を減額するように求める手続きです。

ちなみに国税庁の統計情報によると、平成29年分の還付金額は13億1,700万円、平成30年分の還付金額は18億9,100万円だそうです。この更正の請求ができるのは、原則として申告期限から5年となっているため、セカンドオピニオンで過去の相続税申告を見直す場合はこの期限に注意しましょう。

還付が受けられるケースの一例

還付が起こりやすいケースのひとつとして、相続財産に土地がある場合が挙げられます。土地は評価方法が複雑であり、かつ、路線価や登記情報のような資料のみならず、実際の利用状況を踏まえて評価額が決まっていくため、依頼した税理士によって土地の評価額が異なるということが起こり得ます

図面、立地、登記情報等から判断していた評価額について、現地調査の結果を踏まえて別のアプローチをした結果、評価額が減額されたという例もあります。

セカンドオピニオン依頼時の注意点

セカンドオピニオンを依頼するときは、最初に依頼した税理士との契約を解除する必要はありません。ただし、税理士との関係性を良好に保つために、事前にセカンドオピニオンを依頼することを伝えておくとよいでしょう。

また、セカンドオピニオンを依頼した場合、当然ながら別途税理士報酬が必要となります。還付請求をするのであれば、支払った報酬以上に還付金を受け取れる可能性もありますが、必ずとは限りません。

相続税の申告・納税が終わった後にセカンドオピニオンを依頼する場合は、そういった可能性もあるということを頭に入れておきましょう。

相続税申告のセカンドオピニオンにかかる料金はいくら?

税理士の報酬は、事務所によって金額設定が異なります。

還付があった場合のみ報酬が発生する「完全成功報酬制」を採用している場合もあれば、相談から意見書作成まで「タイムチャージ制」の場合もあります。

すでに作成された申告書について、提出前の検証のみであれば、申告書を当初から作成するよりも安めの報酬となっているケースもあるため、各税理士事務所へ確認しながら進めてください。

相続税のセカンドオピニオンにおける税理士の選び方

前提として、税理士によってはセカンドオピニオンの依頼を受けない場合もあります。その上で以下の3点に留意して税理士を選ぶとよいでしょう。

  • 相続税申告の実績がどのくらいあるかを確認する
    セカンドオピニオンを依頼するからには、相続税に対し専門性が高い税理士であることが重要です。そのために、総合的にいろいろな税金を取り扱っている事務所より、相続税に特化している事務所のほうが目的に合致していると言えます。
  • 依頼できる業務範囲を確認する
    依頼時には業務範囲を明確にしておくことも必要です。すでに提出した申告書について還付可能性の相談をしたいのか、現在進行形の相続案件について相談をしたいのか、土地等の評価に限って意見書を作成してもらいたいのか、依頼する業務範囲を双方で明確にしておいてください。そして、その業務範囲について見積を依頼しておくと、行き違いによるトラブルを防ぐことができます。
  • 複数の税理士と比較検討
    税理士報酬は自由化されているため、同じ業務範囲でも金額に差が出ます。しかし、依頼の際には、金額もさることながら税理士との相性も重要なポイント。相続という非常にプライベートなことを依頼するため、信頼して依頼ができるかどうか、見積金額含め、複数の税理士を比較検討するとよいでしょう。

おわりに

相続税は、そう何度も経験するようなものではありません。それだけに、疑問や懸念があるのであれば、セカンドオピニオンという形で別の専門家の意見を仰ぐことも有用です。

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