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iDeCo、退職金の受け取り時期による税金について

夫は昭和38年5月生まれで、現在63歳です。
iDeCoは57歳途中から始め、現在残高は146万程。これまでは年払いで、初年度92,000円、その後は年間276,000円を拠出しています。運用は元本保証型です。今後は月5万円に増額する予定です。
2015年1月に現在の会社へ入社し(前会社からの退職金はなし)2028年5月末に65歳で退職予定です。退職金は350~400万円程度を見込んでおり、その後は再雇用で70歳まで働く予定です。

① 65歳で退職金とiDeCoを同時に一時金で受け取る場合
② 65歳では退職金のみ受け取り、iDeCoは継続して70歳で一時金として受け取る場合

2026年以降の税制(退職金とiDeCoの退職所得控除の調整ルール)も考慮したうえで、①と②で最終的にどちらの方が税負担・手取り額の面で有利になるでしょうか?

税理士の回答

概算では、②の「65歳で会社の退職金を受け取り、iDeCoは継続して70歳で一時金として受け取る方法」が有利になる可能性があります。

2015年1月入社、2028年5月退職の場合、勤続年数は14年となり、会社の退職所得控除額は560万円です。退職金が350~400万円であれば、この範囲内に収まるため、65歳時点の退職金については基本的に退職所得は生じません。

一方、iDeCoを70歳まで継続すると、65歳以降も掛金について所得控除を受けられるメリットがあります。仮に月5万円を5年間拠出すれば、追加拠出額は300万円となります。

ただし、65歳で会社の退職金を受け取り、70歳でiDeCoを一時金で受け取っても、会社退職金との間には退職所得控除の調整(前年以前19年内の退職手当等との調整)が行われますので、70歳時にiDeCoの退職所得控除を単純に満額使えるわけではありません。

もっとも、今回の会社退職金は退職所得控除額560万円を下回るため、その場合の特例計算もあります。

したがって、最終的な比較には、iDeCoの正確な加入年月、実際の退職金額、65歳・70歳時点のiDeCo残高等が必要です。

現状の条件では、70歳まで拠出を続けられるのであれば、受取時の税額だけでなく、65~70歳の掛金に対する所得控除も含めて①と②を比較するのがよいと考えます。

結論から申し上げますと、ご相談者様(昭和38年5月生まれ・2028年5月に65歳到達)の場合、65歳以降も再雇用で厚生年金に加入して働き、iDeCoの拠出(月5万円)を70歳まで継続するパターン②Aが最も手取り額の面で有利になります。

【前提となる制度改正について】
現在(2026年9月)はiDeCoの拠出上限が「65歳未満」ですが、2026年12月施行の法改正により「70歳未満」へ引き上げられます。旦那様が65歳になられるのは2028年5月のため、新ルールのもとで70歳まで拠出を継続することが可能です。

運用利回りや65歳以降の税率低下を踏まえたリアルな比較は以下の通りです。

【1】65歳以降の税率低下と元本保証型の利回り・コスト

① 再雇用による税率低下の仮定
65歳以降の再雇用で年収が下がると、適用される税率(所得税+住民税)も下がります。仮に現役時代を20%、再雇用時を15%(所得税5%・住民税10%)と仮定した場合、月5万(年60万円)の節税額は年間約9万円(5年間で約45万円)となります。

② 元本保証型と口座管理手数料
元本保証型(定期預金等)は運用益がほぼ不発生ですが、年間約2,052円〜の口座管理手数料がかかります(5年で約1万円)。しかし、年約9万円の節税効果が手数料を大きく上回るため、「節税目的の定期預金」として十分に成立します。

【2】パターン①とパターン②の最終比較

・パターン①:65歳で一括受給
退職金400万+iDeCo246万(計646万)から控除額560万を引いた課税対象額に対し、一時金受給時の税金が約6.5万円発生します。

・パターン②A:70歳まで拠出継続(月5万)して受給
70歳受給時のiDeCo資産(約546万)に対する税金は約26.5万円かかりますが、65〜70歳で得られる節税メリット(約45万円)と手数料(約1万円)を相殺すると、パターン①より実質約17.5万円手取りが多くなります。

・パターン②B:65歳で拠出停止し、70歳まで運用のみ
節税効果が生まれないため、パターン①との税額差はわずか約3万円にとどまります。

【3】まとめ(判断の決定軸)

2026年12月以降の新制度により、65歳以降も厚生年金に加入して働く場合は70歳まで拠出が可能です。

「65歳以降も一定の給与があり税金(所得税・住民税)を払う見込み」であれば、70歳まで拠出を続けて70歳で受給(パターン②A)するのが最も有利です。

一方、「65歳以降は収入が大きく下がり課税所得がゼロになる場合」は節税メリットが消えるため、65歳で一括受給(パターン①)されることをお勧めいたします。

ご参考にしていただけましたら幸いです。
内容がお役に立ちましたら、ぜひベストアンサーに選んでいただけますと大変励みになります!

具体的な数字を分かりやすく提示していただき大変参考になりました。ありがとうございました。

本投稿は、2026年09月27日 17時39分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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