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会社設立を徹底解説 - 準備から設立後までの流れやかかる費用

(監修:佐藤全弘税理士事務所 佐藤 全弘 税理士)

会社設立の手続きは難しいものではありません。事前に手順を把握していれば、自分で会社を設立することも可能です。一方で、これから始める事業に専念したいのであれば専門家に手続きを依頼する方がよい場合もあります。

この記事では、これから起業を考えている、将来独立する予定があるという方に向けて、会社設立の全手順と会社設立前後にやっておくべきことについて解説します。

目次

会社(法人)の種類

会社(法人)の種類は、大きく「営利法人」と「非営利法人」の2つに分けられます。

営利法人は「株式会社・合同会社・合名会社・合資会社」が当てはまり、一方で非営利法人は「NGO、NPO法人」や「一般社団法人、一般財団法人、社会福祉法人、協同組合」など特定の活動を行う法人が当てはまります。

会社といえば株式会社を思い浮かべる人も少なくないでしょう。取引先からの信頼度がもっとも高い形態といえますし、事業譲渡がしやすいというメリットもあります。

手軽に法人格を取得したい場合やランニングコストを抑えたい場合は合同会社、多くの取引先を持つ場合や上場を目的とする場合は株式会社がおすすめです。

合同会社は低コストでの設立が可能であり、経営の自由度も高いということからここ数年で新設数が一気に増加しており、2018年には新設法人数のうちの20%以上を占めています。

会社設立(法人化)のメリット・デメリット

会社を設立する(法人化)メリットは、主に「節税」や「経営」におけるものがあります。

たとえば、個人と比較して計上できる経費の範囲が広い、社会的信用度の向上により取引先との関係が有利になることなどが挙げられます。

一方で、定款の作成や法務局での登記申請などの事務手続きや、赤字でも法人税が発生するなどのコストの負担が増えるというデメリットもあります。

小規模だったり、しばらく売上が見込めなかったりする場合は、個人事業からはじめて法人成りするというのも良いでしょう。

法人成りのベストなタイミング

「法人成り」とは、個人事業を法人化することをいいます。

法人成りするタイミングとしては2つあって、「所得額が500万円程度を超える」または「課税売上高が1000万円を超える」ときがよいといわれています。

これは、所得額が一定額を超えると法人税率のほうが低くなること、法人成りすることで消費税の免税事業者である期間を伸ばすことができるからです。

会社設立にかかる費用

会社を設立するときに最低限必要になる費用が、「登記費用」と「資本金(出資金)」です。

登記費用は、株式会社の場合は合計約24万円で、合同会社は公証人認証手数料がかからず登録免許税も半分以下となりますので、合計約10万円で設立することができます。

費用の内訳は以下のとおりです。

【法人登記にかかる費用】
  株式会社 合同会社
定款印紙代 4万円
※電子定款であれば0円
4万円
※電子定款であれば0円
公証人認証手数料 5万円 なし
謄本交付手数料 2000円程度(1枚250円)
※定款のページ数によって変わる
2000円程度(1枚250円)
※定款のページ数によって変わる
登録免許税 資本金の0.7% (最低15万円) 資本金の0.7% (最低6万円)

このほかにも、当面の運転資金設備の購入資金、資本金(出資金)が必要になります。設立自体は1円(※)から可能なので、元手のいらない事業であれば数十万円〜でも会社設立が可能ですが、一般的には登記にかかる費用、運転資金、開業資金を合わせて数百万円ほどの資金を用意する必要があります。

※合同会社は会社法第445条2項の適用がないので0円で設立も可能

会社設立前の準備

スムーズに会社設立を行うためには、設立前の準備をしっかりしておくことが肝心です。具体的には、「会社の基本事項」を決めて、設立手続きに必要なものの準備を行います。

1.会社の基本事項を決める

会社の基本事項とは、定款や登記事項に定める最低限必要な項目のことです。具体的には「会社名(商号)」「事業目的」「資本金」「機関設計」「決算月・設立日(事業年度)」「本店所在地」の6項目となります。

会社名(商号)

商号とは「会社名」のことで、定められた制約の範囲内であれば自由に決定することができます。法人成りをする場合は、既存の取引先や顧客への混乱を少なくするために、個人事業時代の名称をそのまま使うのもよいでしょう。

事業目的

事業目的とは、「何をしている会社か」を概略として表したものです。

法律上、事業目的に記載していない事業は行ってはならないため、将来行う可能性がある事業内容をあらかじめ記載しておくとよいでしょう。

ただし、あまり多く書きすぎてしまうと、第三者から見てメインの事業がわからなかったり、不信感をもたれる可能性もあるため、多くとも5〜10個程度にまとめるのが一般的です。

資本金

資本金とは、「出資者が会社の事業を営むために出資した資金」のことです。

株式会社の場合は最低額は1円となっていますが、一般的な相場は、3〜6か月程度の期間に純利益がなくても事業を続けていける額とされています。

ただし、許認可事業の場合は、認可の要件に資本金の額が定められていることがあるので、事前に確認をしておきましょう。

機関設計

会社の機関とは、取締役や監査役などの役員、株主総会や取締役会など「意思決定や業務執行の権限を持つ役員や委員会」を指し、この機関の設置人数を決めることを「機関設計」といいます。

合同会社の機関設計は任意ですが、株式会社の場合は必須です。

決算月・設立日(事業年度)

法人の場合、事業年度は自由に決めることができます。事業年度の最終月(決算月)の最終日から2か月以内に、会社の経営成績や財務状態を明らかにする「決算申告」をすることになります。

設立日は、決算月の1年前の好きな日(12か月以内)に設定するのが一般的です。たとえば、3月が決算月であれば、4月1日を設立日とするということです。

本店所在地

定款や登記事項に定める会社の住所地を「本店所在地」といいますが、必ずしも事業活動をしている場所と一致させる必要はありません。

 

以上が基本事項で、株式会社の場合は以下の項目についての取り決めも必要となります。

  • 決算公告の方法
    「官報公告」「新聞公告」「電子公告」のいずれかを選択する
  • 発行可能株式総数と発行済株式総数
    「実際に発行した株式の総数」や「発行可能な株式の上限数」のこと

2.発起人の印鑑証明書の準備をする

発起人とは、会社の設立を発起しそのための出資をする人のことです。定款認証の際には、発起人の印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)が必要になるので、あらかじめ準備をしておきましょう。

3.会社印鑑の準備をする

会社の印鑑は、設立の手続きや設立後の業務で必要になります。

最低限の用意として、「会社実印(代表社印)」「会社銀行印」「角印(社印)」の3種類と、「ゴム印」があれば手続きをすることができます。安いものであれば全部で1万円〜、期間はおよそ3日〜1週間ほどで作ることができます。

4.資金調達をする(融資・補助金・助成金)

資金が不足している場合は、融資や補助金・助成金制度を利用しましょう。創業時に利用できる制度としては日本政策金融公庫の「創業融資制度」などがあります。

審査から実際に資金を受け取るまでは、最短でも1か月ほどかかるため、会社設立前から準備をしておきましょう。

「事業計画書」や「創業計画書」を用意

資金調達の際には「事業計画書」や「創業計画書」が必要になります。これらは、会社の事業内容や今後の展開などを説明するための書類です。

会社設立前から準備しておくことで融資や補助金申請の際に慌てて事業計画書を作成する必要がなく、また、計画している事業内容をアウトプットすることで、具体的な目標をはっきりさせることができます。

会社設立(法人登記)の手続き

会社設立の準備が整ったら、いよいよ会社設立の手続きをします。

定款の作成と認証

法人の登記申請には、定款(ていかん)という、会社の基本的な規則を示したものが必要になります。定款の作成から認証までは、以下のような流れで行います。

(1)定款の記載事項を決める
(2)発起人全員の実印・印鑑証明の用意をする
(3)発起人全員の同意により定款を作成する
(4)公証役場で定款の事前確認をしてもらう
(5)公証役場へ行き、正式に定款の認証をしてもらう(合同会社は不要)
(6)定款の謄本を取得する

定款の書き方には決まりはなく、用紙も定められていないため、手持ちの文書作成ソフト等を使って作成します。作成した定款は本店所在地を管轄する法務局か、地方法務局の所属する公証役場にて認証します。

資本金の払い込み

次に資本金の払込みをします。この段階では会社はまだ存在していないので、発起人の個人名義の銀行口座を使用することになります。振込時は以下の点に注意してください。

  • 資本金の振込日は、定款が認証された日またはそれよりも後にする
  • 入金した発起人の名前と出資額が通帳に印字されるように「振り込み」する
  • 発起人が一人の場合は「預け入れ」でも「振り込み」でもいい
  • 発起人以外の名前で払い込むことはできない

また、入金した合計額と資本金の金額は一致しなければなりません。資本金額を超える入金をした場合は、その金額を「資本準備金」とする必要があります(会社法445条)

資本金が払い込まれたら通帳の表紙、表紙の次のページ、入金が確認できるページの、計3箇所のコピーをとり、「払込証明書」を作成します。

登記申請をする

登記申請は、「登記すべき事項」をデータまたは紙面に記録したものと、「登記申請書」に添付書類を合わせて製本したものの両方を管轄の法務局に提出します。

登録免許税がかかりますので、金額分の収入印紙を貼り付ける、または銀行窓口から税務署宛に振り込んで納付をします。

合同会社の具体的な設立手続きは、「【徹底解説】「合同会社」とは?株式会社との違いや設立手順、メリット・デメリットを紹介」をご覧ください

会社設立後にやること

会社設立の手続きが終わったあとは以下の手続きを速やかに行い、事業をスムーズに開始できるようにしておきましょう。

登記簿謄本(登記事項証明書)と印鑑証明書を取得する

会社設立の登記が無事に完了していた場合、登記事項証明書を取得できます。

取得の申請は法務局の窓口か郵送、またはオンラインで行います。身分証明証や印鑑などは不要で、手数料さえ支払えば誰でも取得が可能です。

3か月以内に役員報酬を決める

役員報酬は、会社設立後3か月以内に決定する必要があります。

一般的に、役員報酬の具体的な金額は株主総会で決定し、株主総会の日時・場所・議題と結果等を記載した議事録を作成します。なお、役員が1人の場合でも株主総会を開き、同じように議事録を作成する必要があります。

役所や税務署などに各種届出をする

会社を設立した旨の書類を税務署および都道府県税事務所に提出します。

また、健康保険に関する書類であれば年金事務所に、従業員を雇用した場合は労災保険や雇用保険の加入の手続きを労働基準監督署およびハローワークにする必要があります。

許認可が必要な事業の場合

理美容業介護事業などの一部の事業は許認可が必要となるため、設立登記が終わった後に指定の行政機関などで許認可申請を行わなくてはなりません。

法人口座の開設

個人口座を法人用に利用することも可能ですが、税務署や取引先から不信感を抱かれてしまったり、金融機関からの融資を受けられなかったりする可能性がありますので、法人専用の銀行口座を開設しましょう。

設立前に使った費用の会計処理

登録免許税や定款の作成費用など、会社設立のために支出した費用は「創立費」、名刺作成や広告宣伝費など、事業開始までに支出した費用は「開業費」として仕訳をします。

創立費や開業費は、原則として「営業外費用」になりますが、任意で「繰延資産」として計上することもできます。

初年度の決算で気をつけること

法人は会社で定めた決算日から2か月以内に決算申告を行います。初めての決算申告時にはミスをなるべく防ぐために、以下の2つのポイントに気をつけましょう。

事業開始日は登記申請をした日

事業開始日とは会社が事業を開始した日ではなく、登記申請をした日(法務局が会社設立に関する書類を受理した日)となります。事業開始日がわからない場合は登記簿謄本の「会社設立の年月日」で確認しましょう。

帳簿はきちんと付けておく

いざ決算申告をするにあたり、帳簿整理に時間がかかってしまうと申告期限に間に合わなくなってしまう可能性があります。

慌てて思わぬミスに繋がることがないよう、普段からきちんと帳簿付けを行うよう心がけましょう。

会社設立を税理士に依頼するメリット

会社設立は自分で行うこともできますが、手続きには多くの時間と労力を費やすことになってしまうため、専門家の手を借りることをおすすめします

会社設立の手続きを税理士に依頼した場合、税務関係書類の作成や節税対策などの税務相談のほかに、資金調達や事業計画作成などの幅広い経営サポートが期待できます。報酬相場は5万円前後ですが、顧問契約が前提であれば顧問料に含まれる場合もあります。

本来は、登記申請なら「司法書士」、定款の作成や許認可事業の申請なら「行政書士」の専門業務となりますが、創業支援をお願いできる税理士であればそのような他の士業と提携しているケースが多いので、ワンストップで税理士に会社設立手続きを依頼することも可能です。

以上のことから、会社設立の手続きのみをお願いしたい方は司法書士または行政書士に、設立後のサポート(顧問契約)までお願いしたい方は税理士に依頼をするとよいでしょう。

税理士選びでお悩みの方へ

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また、予算が気になる場合は<税理士の費用・料金相場>を参考に、おおよその料金を把握しておくとよいでしょう。

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