開業届は出すことによるデメリットはない?
開業届を出さずに青色申告ができると聞いたことがあるのですが、可能なのでしょうか?
会社員時代に開業届を出すことで、会社員を退職した際、退職手当や休職手当のようなものが、開業している状態であるため出ないと聞いたことがあります。
そういったデメリットも存在するのでしょうか。
税理士の回答
竹中公剛
出ないと聞いたことがあります。
でないとはどういう意味でしょうか。
出すのはこちらですが。
デメリットは、何かの折にいつ開業したかを問い合わせがある場合があります。
ないと恩恵は受けれません。
荒川直宙
1. 青色申告に関する回答(法的要件と実務)
法的には申請書のみで可能
所得税法上、青色申告の直接の要件は「所得税の青色申告承認申請書」の提出(第144条)です。そのため、開業届を出さずに申請すること自体は法律上可能です。
実務上のポイント
税務署の窓口では開業届の同時提出を案内されることが多い点と、そもそも副業の規模が小さく「雑所得」とみなされる場合は青色申告が利用できない点には注意が必要です。
2. 手当・給付金に関する回答(質問者に寄り添った解説)
副業や開業届が退職時・休職時の手当に与える影響について、不安に感じられるお気持ちはとてもよく分かります。ですが、事前に仕組みを知っておくことで回避できる選択肢もあります。
① 「もし開業届を出していても、退職・休職前に廃業届を出せばよい」可能性
会社員時代に開業届を出していたとしても、一生手当がもらえなくなるわけではありません。
退職時の失業手当(雇用保険)
退職する時点で事業を続けていると「自営業者」とみなされますが、退職前までに税務署へ「個人事業の廃業届」を提出し、事業を完全に畳んでいれば、失業手当の支給対象として認められるケースが多々あります。
休職時の傷病手当金(健康保険)
同様に、休職に入る段階で事業活動を完全に停止し、実務や収入がない状態であることを示せれば、手当の対象として検討される余地があります。
「一度開業届を出したら終わり」ではなく、状況が変わったタイミングで適切に廃業手続きをとることで解決できる場合があるというのは大きな安心材料です。
② 勤務先には無理に聞かず「就業規則」をそっと確認する
「副業や開業のことを会社の人事や上司に直接聞くのは心理的にハードルが高い…」と感じるのは当然のことです。
直ぐに会社へ相談するのではなく、まずは社内ネットワークや規則集で「就業規則」「副業規定」「退職金規定」をご自身で確認してみるのが安全です。
副業の可否や懲戒対象となる条件をあらかじめ読んでおくだけでも、漠然とした不安をかなり解消できます。
3. 相談窓口の案内(念のための着地)
最終的な個別の判断については、状況(稼働の実態や収入の有無など)によって異なるため、必要に応じて以下の公的窓口や専門家に確認されることをおすすめします。
失業手当の相談:お近くのハローワーク(公共職業安定所)
傷病手当金の相談:ご自身が加入している健康保険組合または協会けんぽ
制度・税務の相談:社会保険労務士や税理士などの専門家
佐々木俊
はい、開業届を出していなくても、青色申告承認申請書を期限までに出して承認を受ければ青色申告はできます。青色申告の要件はこの申請書と承認で、開業届の有無は要件になっていません。
ただし開業届そのものは、事業を始めたらその年分の確定申告期限までに出すことが法律で決まっています。申請書の期限は、その年に新しく事業を始めたなら開業日から2か月以内、それ以外は3月15日までです。なお青色申告ができるのは事業所得・不動産所得・山林所得で、副業の規模が小さく帳簿もない場合は雑所得と扱われて使えません。
退職手当や休職中の手当は税金の話ではなく、雇用保険や健康保険の側が「事業をしている状態か」で判断するものです。税務署への開業届が直接その支給を決めるわけではありませんが、事業をしている証拠として見られやすいので、退職前にハローワークなど支給する側に確認しておくと安心です。
本投稿は、2026年09月08日 09時36分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






