兄弟に貸したお金を親が肩代わりする場合
兄弟に貸している金銭があり、母親がが私が肩代わりして返すと話を持ち掛けられてます。
母親としては所有しているマンションを譲渡するので(今は管理費等必要経費は私が支払い私が住んでいます)
兄弟間の借金は帳消しにし、固定資産税も母にかからくなるしでいい事ずくめだといいます。
7月発表の路線価より別の税理士に算定してもらったところ
不動産価値に対して兄に貸しているお金の金額の方が多いので
お母さんに税金がかかると言われました。
また、その不動産が亡き父より母が相続したものですが
その第一次相続時の権利証やローン返済の書類など(当時マンションを購入した正確な金額がわかるもの)があれば正確な計算ができるから
探すようにいわれていますが母親は紛失したと言っているので
そう話しましたが、何とかして探した方がいいの一点張りで話が進まず困っています。
例えば、一部を返済してもらうことにして残りは引き続き兄弟より月々返済してもらい、
母親に税金がかからない方法はないかなど、路線価で何とか限りなく正確な計算方法はありますか。
また、母親が兄弟の借金を肩代わりした場合は兄弟への母からの贈与となり
兄弟に贈与税がかかりますか?またかかる場合正確な金額はわかりますか。
私の一番の条件は肩代わりしてもらうのはいいが、私には取得税などかかるのでそれは勿論負担しますが、母親としてはお金がいつ帰ってくるかわからないより不動産で解決したらスッキリするし、掛かる税金があなたが払ってねと言われましたが自分に以外に例えば母に税金がかかる兄弟にかかるとかであればそれを当然ですが私は支払いたくありません。
長くてわかりにくいですがアドバイスお願いします
税理士の回答

米森まつ美
回答します。
まずは、マンションの売却と借金の返済は別に考える必要があります。
1 マンションの売却 = お母様の譲渡所得
お母様がマンションを売却した時には、お母様に譲渡所得にかかる所得税が課税されます。
譲渡所得の課税は
売却価額 -(取得価額 + 譲渡費用)- 特別控除額 =譲渡所得金額
この譲渡所得金額に長期の場合は20%(国税15%、地方税5%)、短期の場合は39%(国税30%、地方税9%)が課税されます。※このほか基準所得税額の2.1%が復興特別所得税が課税されます。
売却価額から控除される「取得価額」は、購入時の価額(建物部分は減価償却後)などですが、それらが不明の場合は、売却額の5%となっています。
そのため、相談した税理士先生は購入時の価額の分かるものをお願いしているものと思われます。
購入当時のなにかしらの資料、領収書などがあれば良いのですが、何もない時には残念ながら、売却価額の5%が「取得価額」になります。
2 借金の返済=兄弟の贈与税
貴方の兄弟が支払うべき負債をお母様が負担したならば、その負担していただいた借金分が、お母様からその兄弟への「贈与」となります。
返済すべきお金をお母様から頂いて、貴方に返済したと同様の考え方です。
ただし、この金員を貴方の兄弟が母親から借りたのであれば、課税関係は生じないこととなります。
なお、贈与の金額が分かれば贈与税の計算はすぐにできます。
いずれにしても、直接お母様から貴方に金員が渡されるのであれば、お母様から貴方への贈与と認定されないようにした方がよろしいかと思います。
貴方と兄弟の契約と兄弟と母親の契約(贈与契約又は賃貸借契約)等は書面にて交わしておいた方が良いと思います。
国税庁HPからタックスアンサーを参考にお知らせします。
No3252「取得費になるもの」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3252.htm
No5258「取得価額が分からないとき」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3258.htm
No1440 「譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1440.htm
No3208 「長期譲渡所得の税額の計算」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3208.htm
No3211 「短期譲渡所得の税金の計算」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3211.htm
No4424 「債務免除等を受けた場合」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4424.htm
金額がわからないので何とも言えませんが、お母様の趣旨としては私のマンションをあなたにあげるから兄弟間の金銭消費貸借をなしにしてあげなさいということかと思います。この意向に沿うとするならば、お母様からご相談者への贈与は相続時精算課税制度によって行うことになります。その際の税額ですが、2500万円以下の評価であれば贈与税は生じません。仮に贈与税が生じたとしても将来の相続時に相続税と清算されますし、相続税がかからない方は全額還付されます。次に兄弟間の金銭消費貸借ですが、ご相談者から相手の債務免除(相手に対する贈与)を複数年、行うことによって解消はできます。但し、総額を免除することを契約に盛り込むと複数年で免除しても総額に対する贈与があったものとみなされますのでご注意ください。毎年、毎年免除をするのかどうかの意思判断を行ってください。相手方が贈与税を負担してもよいということであればまとめて債務免除すればよいかと考えます。
その後も当時購入した証明がないか探していました
確定的なものがなく
税務署の判断にゆだねるしかないようで、事前にわからないのが歯がゆく感じますし
正直兄弟間での贈与的な意味では圧倒的に一番不利なのでどうして私ばかり損をするのか
と納得いかないところもありますがお金を貸してる兄弟は返す気もさらさらないような人なので
セカンドオピニオン等で母にも自分にもなるべく負担がいかない方法を探したいと思います
先生方本当にありがとうございました
すみません。ふと思ったのですが
アンサーでいただいたHPを見てみると
そもそもその兄弟に返済に能力がない就労困難な病気等の理由で債務免除等してもらった場合、贈与により取得したものとはみなされません。とありますが
例えば兄が1億分借金免除してもらってもその1億はなかったたこととなり
実際の相続時に何か財産が残った場合加算されないのでしょうか・・・
3500万ほどまでは相続税がかからないと思いますが、例えば3500万を兄弟に残すと親が遺言を残した場合、免除した1億はなかったこととして計算されるから相続税はかからないということでしょうか。。。
それともプラスされるので課税されるのでしょうか
どちらにせよ、もし代物弁済をするにしろ弁護士を挟まないといけない気がしてきましたが
そういう認識になるでしょうか・・・
そうなるとまた私に弁護士費用がかかるということになるのですが
税理士の先生にお願いするだけで大丈夫でしょうか?
何度も申し訳ありません。

米森まつ美
実際にご兄弟の方が弁済不能な状況で贈与税が課税されないのかについては「事実認定」により判断されるため、回答ができかねません。
本当に申し訳ありません。
先生有難うございます。
つまりどう転んでも税務署の判断に委ねるしか方法がないという感じですかね。
将来、貸したお金を返して貰っただけなのに多額の税金がかかっては私も支払いできるかわからないし不安しかないので
税理士さんのご見解も別れると思うので税理士相談を申し込みたいと思います
本来であれば相談料がかかるような色々難しいご質問にも答えて下さり
感謝しかありません
ありがとうございました

米森まつ美
ベストアンサーを有り難うございます。
本来ならば、所轄税務署に答えを頂くのが確実ですが、残念ながら確定した事案でない場合の仮のお話の場合は税務署では受けてくれませんのでその後の相続も含めた「節税」の相談となると難しいと思われます。
原則的なお話だけで申し訳ありませんでした。
なお、マンションを売却する場合は「譲渡所得」の申告が必要になりますので、その件についてはご注意ください。
本投稿は、2020年08月03日 21時09分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。