譲渡所得税について
父が10年ほど前に取得した不動産を、父が他界したため、私が相続(築10年)したが、実は自分に兄弟が3名いてることが発覚し、不動産売却にあたり4分割する意向となりました。私が相続してから3年ほどたった今ようやく2000万円で売れましたが、取得費がおそらく300万円(知人から譲渡のため破格?)売却経費等が100万円。この場合2000-300-100=1600万円。この1600万円にたいして約40%の所得税がかかるものなのでしょうか?4分割することもあり、特別控除等の何か措置は受けれないでしょうか。ご教授お願いいたします。
税理士の回答
相続した不動産の所有期間は、お父様の取得時期を引き継ぎます。売却年の1月1日時点で5年を超えれば、通常の長期譲渡の税率は所得税・復興特別所得税・住民税合計20.315%です。ただし取得費300万円は契約書で裏付け、建物の減価償却相当額も確認が必要です。4分割だけの特別控除は通常ありませんが、相続税を納めていれば取得費加算の期限内か検討できる可能性があります。誰の持分の売却か、遺産分割か売却後の贈与かも重要です。登記・遺産分割書・売買資料をそろえ、分配前に税理士や司法書士へ確認されるとよいと思います。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
藤倉真人
お世話になります。
ご記載の前提であれば、税率は約40%ではなく約20%となる見込みです。また、4人で分けて売却した場合は、各人が持分に応じてそれぞれ申告します。
相続で取得した不動産は、お父様の取得日と取得費をそのまま引き継ぎます(所得税法第60条第1項)。お父様の所有期間約10年と相続後の約3年を通算すると、売却した年の1月1日時点で5年を超えるため「長期譲渡所得」(長く持っていた資産の売却益)に当たります。税率は所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%の合計20.315%です(タックスアンサーNo.1440)。約40%(39.63%)は5年以下の短期譲渡の場合の税率です。
取得費は、お父様の実際の購入代金300万円を、売買契約書などで証明できれば使えます。ただし建物部分は減価償却相当額(使用による価値の目減り分)を差し引く必要があり、300万円より少なくなる点にご注意ください。証明できない場合は、売却代金の5%(概算取得費)となります。
ご記載の数字で概算すると、譲渡益1,600万円×20.315%で約325万円です。4分の1ずつであれば、1人あたり譲渡益400万円で約81万円となります。
4分割については、遺産分割協議で兄弟4人が「売却して代金を分ける」と合意している(換価分割といいます)のであれば、上記のとおり各人の所得となります。一方、ご相談者お一人の所有として売却し、その後に代金を兄弟へ渡す場合は、贈与税の問題が生じるおそれがあります。売却前の協議内容と登記の状況をご確認ください。
適用できる可能性のある特例は次のとおりです。
・相続税を納めた方は、その相続税の一部を取得費に加算できる特例があります(租税特別措置法第39条、タックスアンサーNo.3267)。売却期限は相続税の申告期限の翌日以後3年以内のため、売却時期が間に合うか。
・相続人ご自身がお住まいだった場合は、居住用財産の3,000万円特別控除が使えます(同法第35条)。
・被相続人の居住用財産(空き家)の特例は、昭和56年5月31日以前に建築された家屋が対象のため、築10年の本件は該当しません。
本投稿は、2026年10月29日 23時19分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







