海外出張中社員の年末調整について
お世話になっております。
標題の件ご相談申し上げます。
年末調整についてとなりますが、弊社で、
籍は弊社においたまま、海外出張中の社員がおります。
給与は日本にいた時と変更なく、給与口座へ振込をしており、
本人だけ海外に行っている状況です。
その場合、年末調整はどのように実施したらよろしいのでしょうか。
該当社員は、配偶者と年少の子を税扶養しています。
弊社は、このまま日本にいた時と同じように年末調整の計算を実施してよろしいのでしょうか。
源泉徴収票はどのように本人に渡せばよろしいのでしょうか。
それとも、年末調整は計算対象外となるのでしょうか。
また、海外出張中の社員がしなくてはならないことは何になりますでしょうか。
続けて恐れ入りますが、住民税の課税地はどのようになるのでしょうか。
住民票は日本にあります。
長くなり申し訳ございません。
弊社で調べてもわからず、何卒ご教示の程お願い申し上げます。
税理士の回答
山本快夫
お世話になります。
ご質問の前提の「海外出張」が不明瞭のため、以下の2つのケースが想定されます。
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ケース①
一年未満の赴任または単なる出張という場合は、日本の居住者のままですので、通常どおり年末調整を実施することになります。
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ケース②
国外において、継続して一年以上居住することを通常必要とする職業(留学も含みます)を有することに該当して、一年以上の国外滞在「予定」の出国ということであれば、非居住者と推定されます。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2875-1.htm
あと、183日云々は日本の非居住者判定には関係ありません。
扶養控除等(異動)申告書を提出した居住者で、その年の年末調整の対象となるその年中に支払うべきことが確定した給与等の支給額が2,000万円以下である者が、1年以上の予定で海外に転勤することになった場合には、給与等の支払を行う者は、その居住者が海外に出国する日までに、年末調整をしなければなりません。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2517.htm
出国後、非居住者の従業員について、年末調整はしません。
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国税庁
「給与所得者の方で国外転出を予定されている方へ」
https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/kokugai/pdf/04210617_01.pdf
まず出張予定期間・生活の本拠から居住者か非居住者かを確認します。住民票や日本口座への振込だけでは決まりません。居住者のままで年末調整の要件を満たせば通常の処理が考えられますが、1年以上の予定で非居住者となる場合は原則として出国時までの年末調整を検討し、その後の給与は勤務場所等で課税を分けます。本人から出国日、予定期間、家族・所得情報を確認し、源泉徴収票の交付方法も含め税務署へご確認ください。住民税は住民票だけで即断せず、実際の居住状況と出国日を自治体に伝え、課税地・特別徴収の継続等を確認されるとよいと思います。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
藤倉真人
お世話になります。
海外滞在が当初から1年未満の予定の「出張」であれば、その社員は引き続き日本の居住者(日本に住所がある人)です。日本にいた時と同じように年末調整を行っていただいて差し支えありません。配偶者に関する控除も従来どおり適用できます。
居住者か非居住者かは、所得税法施行令第15条と所得税基本通達3-3により、国外での勤務が1年以上と見込まれるかどうかで判定します。当初の予定が1年未満であれば、居住者のままです。
一方、当初から1年以上の海外勤務が予定されている場合は、出国の翌日から非居住者となります。その場合は出国時に年末調整を行い(所得税基本通達190-1)、出国後の給与は扱いが大きく変わります。辞令上の予定期間を一度ご確認ください。
年末調整の進め方は次のとおりです。
・申告書類:扶養控除等申告書や保険料控除申告書などは、ご本人から電子データまたは郵送で提出を受ければ足ります。年少の子は扶養控除の対象外ですが、住民税の計算に使うため申告書への記載は必要です。
・源泉徴収票:海外の滞在先や日本のご家族宛てに郵送する方法があります。ご本人の承諾があれば、電子交付も可能です(所得税法第226条第4項)。
ご本人に必要な対応は、主に申告書類の提出です。あわせて、出張先の国で課税される可能性がないかご確認いただくとよいでしょう。租税条約の短期滞在者免税(一般に滞在183日以下などが要件)に当たれば、現地では課税されません。現地で課税された場合は、日本で確定申告をすれば外国税額控除(二重課税の調整)を受けられることがあります(所得税法第95条)。
住民税は、1月1日(賦課期日)時点の住所地の市区町村が課税します(地方税法第39条、第318条)。出張で住民票が日本にあり、生活の本拠も日本であれば、住民票のある市区町村で課税され、特別徴収(給与天引き)も従来どおり継続となります。なお、1年以上の海外勤務で転出し、1月1日に国内に住所がない場合は、その翌年度の住民税は課税されません。
本投稿は、2026年10月29日 18時53分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。





