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年末調整について

自身が代表取締役を務める法人を4月で休業届を提出し、休眠にしておりますが
1月~4月までの報酬は支払えてないので未払計上したままにしてあります。
5月から主人の法人で月に12日間のみ労働し、給与をもらっております。
このようなケースですと、5月~主人の法人で発生している給料の源泉税は、乙欄計算になるのでしょうか。
年末調整の書類は、どちらの法人で提出したほうが宜しいのでしょうか。

ご教授お願い致します。

税理士の回答

 ご主人の法人での給与は「甲欄」で計算して問題ありません。 また、年末調整の書類もご主人の法人へ提出するのが適切です。
 休業中のご自身の法人から1月〜4月分の役員報酬が未払いのまま(実際の支払いが0円)であり、5月以降も支給される見込みがない場合、実質的な給与の支払者はご主人の法人1社のみとなるためです。

 源泉徴収の区分と年末調整の判断理由
• 源泉税の区分(甲欄の適用)
• 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」をご主人の法人に提出すれば、甲欄が適用されます。
• 乙欄は「同時に2社以上から“実際に”給与をもらっている人」に適用されます。ご自身の法人は休眠状態で現在給与の支払いがなく、今後も年内に出る見込みがなければ、ご主人の法人が「主たる給与の支払者」となります。
• 年末調整を行うべき法人
• ご主人の法人で年末調整を行います。
• 年末調整は「その年の最後に給与の支払いを行う(かつ扶養控除等申告書を出している)会社」で行うルールだからです。

 未払役員報酬に関する注意点と確定申告の要否
 休眠中の法人で1月〜4月分として未払計上している報酬について、今後どのように処理するかで対応が変わります。
1. 年内に支払われる見込みがない(または免除する)場合
• 実際の金銭の受け取りが年間通して「ご主人の法人からのみ」であれば、ご主人の法人での年末調整だけで原則すべての税務手続きが完了します。
2. 年内に一部でも実際に支払われた(または過去の未払分が支給された)場合
• 2社から給与(役員報酬)を受け取ったことになるため、ご主人の法人で年末調整をした後、さらにご自身で確定申告が必要になります。
3. 未払役員報酬の取り扱い(法人の税務)
• 役員報酬を未払いのまま長期間放置すると、税務署から「本当に支払う意思があるのか」を問われたり、法人の債務免除益のタイミングを指摘されたりするリスクがあります。
• 休眠を機に、株主総会や取締役会の決議を経て、未払分の役員報酬を「債務免除(受け取りを辞退する)」とする手続きをとるのが一般的です。

大変わかりやすいご説明をしていただきありがとうございます。
自身の法人での支払いは、年内ございません。
未払でも計上していたので2社以上と思っておりました。
仮に休眠にしたと同時に、個人事業主として開設した場合は、どのようにしたら宜しいでしょうか。
宜しくお願い致します。

 前回の解説がお役に立てて良かったです。年内の実際の支払いがご主人の法人からのみであれば、給与の源泉徴収は甲欄で進めて問題ありません。
 ご質問の「休眠と同時に個人事業主を開設した場合」ですが、ご主人の法人での源泉徴収(甲欄)や年末調整の進め方は変わりませんが、最終的にご自身で「確定申告」をする必要が出てきます。個人事業主(事業所得)の利益と、ご主人の法人からの給与(給与所得)を合算して税金を正しく計算し直す必要があるためです。

 個人事業を始めた場合の全体スケジュールと手続き
 個人事業主を兼業する場合、会社員(給与所得者)とは異なる税務が発生します。
【毎月の給与】ご主人の法人:甲欄で源泉徴収(通常通り)
▼
【12月 年末調整】ご主人の法人:年末調整を行う(「給与」の税金だけを一旦精算)
▼
【翌年2月〜3月 確定申告】ご自身で「給与所得」と「事業所得」を合算して申告・納税

 となります。
 必要なお答えになっておりますでしょうか。

とても適確で明快なご説明をありがとうございます。
未払報酬で計上している、自身の法人での源泉徴収票発行は発行しなくてもよいのでしょうか。

 ご自身の法人からの源泉徴収票は、発行する必要はありません。
 なぜなら、源泉徴収票は「その年に実際に支払った給与・報酬の額」を記載して発行するものだからです。年内の実際の支払いが「0円」である以上、金額がすべて0円の源泉徴収票を発行する意味はなく、税務署への提出やご自身の確定申告でも使用しません。

1. 法人から税務署への「法定調書」の手続きについて
 通常、法人は毎年1月に、前年分の給与や役員報酬をまとめた「源泉徴収票(法定調書合計表)」を税務署に提出します。
• 今年(1月〜休業まで)の実際の支払いが0円の場合: 提出する源泉徴収票自体が存在しないため、税務署への提出手続きも不要(対象外)となります。
• もし4月の休業前に「過去の未払分」を少しでも実際に支給していた場合: その支給した金額分だけを記載した源泉徴収票を、ご自身への発行用と税務署提出用として作成する必要があります。
 なお、徴収高計算書といって、源泉税を納付する用紙があるのですが、そちらは支払0円、税額0円で出しておいた方が良いと思っています。いっそのこと、今後全く給与を支払う予定がないのであれば、給与支払事務所の廃止届出を提出しても良いのだと思いますよ。

2. 「未払計上」のまま残る役員報酬の後処理(重要)
 前回の未払報酬のままだと2社並行に見えてしまうというご不安に関連しますが、税務上も「お金を払っていないのに、法人側で役員報酬(経費)だけを計上し続けている」という状態は、長期化すると税務署から厳しくチェックされる原因になります。
 支払いのない未払報酬については、ご自身の法人側で以下のいずれかの処理を行ってください。
• 推奨:免除(辞退)の手続きをとる
「役員報酬の不支給(受け取り辞退)」に関する株主総会議事録や取締役会議事録を作成し、未払金を消去します。これにより、名実ともにご自身の法人からの報酬関係がクリアになり、ご主人の法人のみの状態が確定します。
• 注意:法人の「債務免除益」
未払金を免除(辞退)すると、法人側では「支払わなくてよくなった債務」として「債務免除益(利益)」が発生します。ただし、今期はすでに休業しており、1月〜4月分で役員報酬(経費)を同額計上しているため、年間を通せば相殺されて法人税が増税になるリスクは低いケースがほとんどです。
ご自身の法人の未払報酬を「免除(議事録作成)」で整理してしまえば、あとは前述の通り、「ご主人の法人での年末調整」+「ご自身の個人事業の確定申告(翌年)」というシンプルな形で進めていただけます。

「未払計上」のまま残る役員報酬の後処理

につきまして、8月決算なので、10月に申告済です。
翌期に申告をする際に未払金/債務免除益そ仕訳をして申告をした方が宜しいでしょうか。

 ご認識の通り、今期(翌期)の帳簿と次回の確定申告において、
「未払金 / 債務免除益」
の仕訳をして申告を進める形で全く問題ありません。
 債務免除益(利益)は、「免除することをお互いに合意した日(株主総会や取締役会で辞退を決議した日)」の事業年度に計上するのが原則です。
• 今期のどこかで決議・仕訳をする:
 すでに前期の決算(8月末)および申告(10月)は「未払金」が残った状態で確定していますので、今期(現在進行中の期)の日付で「役員報酬の辞退」を決議し、その決議日で仕訳を切ります。
• 仕訳例(決議日の日付で入力):
借方(デビット) 貸方(クロージット) 摘要
未払金 〇〇円 債務免除益 〇〇円 役員報酬辞退による免除(株主総会決議)

未払いでも支給日が到来し支払が確定した給与は、その年の給与として扱う点に注意が必要です。国税庁は未払額等を源泉徴収票に内書する扱いを示しており、「実際の支払がゼロだから源泉徴収票は不要」とは一律に判断できないと考えられます。甲欄・乙欄は扶養控除等申告書の提出先等で確認します。未払報酬の決議・支給日、申告書提出状況を両社の税理士に示し、年末調整と確定申告、報酬免除の影響をまとめて確認されることをお勧めします。

※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。

「未払金 / 債務免除益」について
遡ってのご相談になりますが宜しくお願い致します。
議事録の作成を年末調整前にしようと思っております。
その作成した日に源泉徴収をしなければならないのでしょうか。

また、翌期債務免除益は、営業外収入で課税対象になるのでしょうか。

ご教授お願い致します。

 債務免除(放棄)された部分については、原則として源泉徴収を行う必要はないと考えます。
 源泉徴収は、現実に現金を支払う時、または「支払いが確定しているが未払いの状態」で所得が実現したとみなされる時に発生します。しかし、今回のケースでは「一度も支払われないまま支給を辞退した」ことになるため、役員個人の「給与所得」自体が発生しなかったとみなされます。
 年末調整や源泉徴収票の計算に、この免除された(受け取っていない)役員報酬を含める必要はありません。
 したがって、議事録を作成した日に源泉徴収税額を計算して納付する必要もありません。
 もし、過去の定期同額給与の改定限度期間を過ぎてから「未払計上」したにもかかわらず、毎月の源泉所得税だけを先に計算して納付してしまっていたようなケース(または役員個人がすでに所得税を申告してしまっているケース)がある場合は、過去の処理の修正(源泉所得税の還付手続きなど)が必要になる場合があります。

 翌期の債務免除益は「営業外収益」で課税対象になるか
 表示区分: 本業の営業活動以外から生じた臨時の利益であるため、損益計算書上は「営業外収益」(または規模や性質によっては「特別利益」)に計上します。
• 課税関係: 法人税の課税対象(益金)になります。
• 法人側としては、未払金(負債)が消滅して利益が出るため、その分だけ翌期の課税所得が増加し、法人税等の負担が増える点に注意が必要です。

今回もご丁寧にご説明ありがとうございます。

未払の状態の場合
ご自身の法人からの源泉徴収票は、発行する必要はありません。
 なぜなら、源泉徴収票は「その年に実際に支払った給与・報酬の額」を記載して発行するものだからです。


債務免除益と処理の場合
役員個人の「給与所得」自体が発生しなかったとみなされます。
 年末調整や源泉徴収票の計算に、この免除された(受け取っていない)役員報酬を含める必要はありません。


どちらの処理にしても、自身の法人での年末調整は不要とのことになりますね。

債務免除益については、益金として法人税等の負担が増えるとのことで承知いたしました。

また、何か不明な点がありましたらご相談するかと思いますが、宜しくお願い致します。

 念の為、顧問税理士や所轄の税務署にも確認してくださいね
 よろしくお願いします

本投稿は、2026年11月02日 11時31分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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