飲食店開業時の造作設備について
この度飲食店を開業したのですが、厨房設備やその他もろもろを造作譲渡といった書類でまとめられていました。
その場合減価償却の耐用年数はどうなるのでしょうか。
基本的には全て中古の設備になるので中古資産?みたいな形で短期で償却できるのでしょうか。
金額は200万ほどです。
税理士の回答

飲食店の開業時に取得した厨房設備やその他の造作設備について、減価償却の耐用年数をどのように設定するかは、以下のポイントを基に判断します。
1. 基本の考え方
造作譲渡契約で取得した設備がすべて中古品である場合、中古資産として短期の耐用年数を適用できる可能性があります。
2. 中古資産の耐用年数の計算方法
中古資産に該当する場合、耐用年数は以下の計算式で求められます。
(1) 旧耐用年数の 20% を超える期間が残存する場合:
耐用年数=(法定耐用年数-使用済み年数)+使用済み年数×0.2ただし、最低2年以上となる必要があります。
(2) 法定耐用年数の 20% を下回る期間しか残存しない場合:
耐用年数=使用可能期間を見積もった年数(2年未満であれば2年とする)
例として、取得した厨房設備の法定耐用年数が15年、購入時点で10年使用済みの場合:
耐用年数=(15年-10年)+(10年×0.2)=5年+2年=7年
ただし、7年を超えない合理的な使用期間を見積もった結果、2~3年とすることも可能です。
3. 取得価額と仕訳の注意点
200万円以上の場合、基本的に資産計上し減価償却を行います。
ただし、1つの設備の価格が10万円未満であれば消耗品費として処理できます。
30万円未満の場合は、中小企業経営強化税制などを活用して一括償却が可能な場合もあります(青色申告事業者限定)。
4. 設備の区分と耐用年数
厨房設備や造作設備は以下の区分に分けられる可能性があります。
厨房設備 法定耐用年数15年 ガス台、冷蔵庫、レンジなど
店舗の内装(造作) 法定耐用年数15年 壁、カウンター、照明など
家具・什器 法定耐用年数5~8年 テーブル、椅子など
本投稿は、2024年12月02日 13時26分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。