WETHを中継する取引の場合
uniswapでwstETHをUSDCへ交換したのですが、事前のRouterの取引予想とは違いwstETH⇔WETHのプールを通り、wstETH⇒WETH⇒USDCという取引になってしまいました。
ETHは含み益があるのですが、ETHとWETHの取得価額が別々なら含み益のないWETHは利確扱いにならないのではと考えたのですが、DefiではETHとWETHの区別をすることが難しい取引もあるので、今までETHとWETHを同一物として計算してきました。やはり国税の見解が発表されるまでは、同じ計算方法を一貫した方が良いのでしょうか?
税理士の回答

石割由紀人
ETHとWETHは本質的に同じ価値を持つ資産です。WETHは単にETHをERC-20規格に準拠させたものであり、1:1で交換可能です。この特性から、税務上も同一の資産として扱うことが合理的かと思われます。
Uniswapなどの分散型取引所での取引は、予想外のルートを通ることがあります(例:wstETH⇒WETH⇒USDC)。このような複雑な取引において、ETHとWETHを厳密に区別することは実務上困難であり、誤りのリスクも高くなります。
現時点で日本の税務当局はETHとWETHを区別して扱うという明確なガイドラインを示していません。そのため、一般的な解釈としてETHとWETHを同一の資産として扱うことが認められる余地はあるかもしれません。
税務申告において一貫性を保つことは非常に重要です。突然計算方法を変更すると、過去の申告との整合性が取れなくなり、税務調査の際に説明が困難になる可能性があります。
ただし、将来的に税務当局の見解が変更される可能性も考慮し、ETHとWETHの変換取引に関する詳細な記録(日時、数量、ガス代など)は保持しておくべきです。
国税庁から明確なガイドラインが発表された場合は、その時点で計算方法を見直し、必要に応じて修正申告を行うなどの対応を検討する必要があります。暗号資産の税務取り扱いは複雑で変更の可能性もあるため、重要な判断を行う際は所轄税務署に相談することをお勧めします。
本投稿は、2024年08月16日 18時21分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。