iDeCoと転職先の退職金の受け取り時の計算について
58歳で35年間勤務した会社を早期退職し、地元の中小企業へ転職しました。転職前の企業では企業型DCがあったのですが、転職後の企業には企業型DCが無く、個人でiDeCoへ加入しました。転職後の企業は70歳まで正社員として働く予定です。転職前の企業を退職時は、退職所得控除額を全額利用しました。(残額無し)
この場合、iDeCoを60歳または70歳で一時金で受け取る場合の税金計算はどうなるのか。また、70歳で現就職先を(勤続年数12年で)退職する際の、退職所得の金額計算はどうなるのか教えてください。
税理士の回答

石割由紀人
iDeCoの一時金受取時の税金計算
iDeCoの一時金は退職所得として扱われ、他の退職所得と合算して税金計算を行います。以前の退職で退職所得控除を全額使用している場合、iDeCoの一時金受取時には原則として控除は利用できません。ただし、iDeCoの加入期間が長いと、退職所得控除額を計算する際の勤続年数に加算される場合があります。
具体的には、iDeCoの加入期間が20年以下の場合は「40万円×加入年数」、20年超の場合は「800万円+70万円×(加入年数-20年)」で計算します。退職所得の金額は、(iDeCo一時金-退職所得控除額)×1/2で計算し、この金額に所得税や住民税が課税されます。60歳で受け取る場合は加入期間が短く控除額が少なくなる可能性があり、70歳で受け取る場合は加入期間が長くなり控除額が増える可能性があります。
転職先の退職金受取時の税金計算
70歳で転職先を退職する場合、退職所得の金額は、退職金から退職所得控除額を差し引いた金額の1/2で計算します。退職所得控除額は、勤続年数に応じて計算され、勤続年数が20年以下の場合は「40万円×勤続年数」で計算します。ご質問者様の場合、転職先での勤続年数は12年ですので、退職所得控除額は480万円となります。
ご回答ありがとうございます。iDeCoの受け取り年齢も、転職先の退職年齢も遅くなることでメリットがでることがわかりました。健康を維持して、頑張っていきたいと思っています。
本投稿は、2025年01月22日 10時46分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。