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住宅ローンの連帯債務による贈与税について

父と私(次女)の親子ローンを組んだマンションで、父が今までローンを支払っていたのですが、昨年他界。1000万ほど残債あり。
現在、母と独身の姉がマンションに住んでおり、私は結婚してマンションを出ております。

今後の債務について、
①私1人の債務
②姉が父の債務契約を引き継ぎ、姉と私の連帯債務

この2択で悩んでいます。
相続人3人の希望としては連帯債務で姉が残債を全額返済していく、というものです。
支払い先の金融機関からは問題ないと言われましたが、この場合、私に贈与税がかかりますでしょうか。

また今現在、父のローン返済してた口座が凍結状態なので、姉の口座から月々のローンを支払っていて9ヶ月ほど経っている状態です。
私1人の債務で決定した場合、
今まで姉が支払った分は私に贈与税ががかるのでしょうか。

どうか、よろしくお願い致します。

税理士の回答

ご質問ありがとうございます。

親子ローンと相続・贈与税、ならびに実務上の手続きについて詳細を解説いたします。

【1. お姉様が連帯債務を引き継ぎ全額返済する場合(贈与税リスクと対策)】

① 贈与税のリスク
金融機関が認めても、税務上の対策をしないとご本人様に「贈与税」がかかるリスクがあります。マンションの所有権持分(名義)がご本人様に残ったまま、お姉様がローンを全額返済すると、税務署からは「お姉様がご本人様のローンを肩代わりした=贈与」とみなされるためです。

② 解決策(負担付遺産分割・代償分割の活用)
「ローンの負担」と「資産(持分)の取得」を一致させます。お父様の所有権持分をすべてお姉様が相続し、その代わりに残債1,000万円を全額引き受ける(負担付遺産分割や代償分割)という形に整理すれば、実質的な対価関係が成り立ち、贈与税は発生しません。

【2. ご本人様1人の債務とし、お姉様が支払った9ヶ月分をどう処理するか】

過去9ヶ月分は「お姉様が一時的に立て替えてくれたお金(立替金)」として扱います。

① 精算する場合(推奨)
ご本人様が過去9ヶ月分の返済額をお姉様に直接返還するか、遺産分割の中で精算すれば、贈与税は一切発生しません。

② 精算しない場合(基礎控除の注意点)
精算しない場合はお姉様からの贈与とみなされる可能性があります。贈与税の基礎控除(年間110万円)の範囲内であれば税金はかかりませんが、この110万円は「その年に他からも受けた贈与の合計額」で判定されます。同年に他の贈与(現金や財産等)を受けていない場合に限り、9ヶ月分の合計が110万円以下であれば非課税となります。

【3. 金融機関での手続きについて】

① 口頭だけでなく正式な契約手続きまで進める
お話の通り、金融機関に申し出れば「免責的債務引受(ローンの名義変更)」の手続きや書類は金融機関側で案内・準備してくれます。口頭の確認だけで終わらせず、金融機関の案内に従って正式な書面での契約手続きまで完了させておくことが大切です。

② 遺産分割協議との連動
不動産の名義変更(登記)や遺産分割協議書の内容と、金融機関でのローンの名義変更内容(誰が債務を引き継ぐか)を一致させておくことで、後からの税務トラブルを防ぐことができます。

【4. まとめと最初に行うべきこと】

① お父様の団体信用生命保険(団信)の確認
お父様分の残債が団信で完済・消滅していないか、まずは借入先銀行へご確認ください。

② 金融機関および税理士・司法書士への相談
金融機関窓口でローンの引き継ぎ手続きを進めると同時に、相続税や登記の観点から問題がないか税理士や司法書士へ確認されることをお勧めいたします。

ご参考にしていただけましたら幸いです。
内容がお役に立ちましたら、ぜひベストアンサーに選んでいただけますと大変励みになります!

荒川さん、ご回答ありがとうございます。

質問内容に入れてませんでしたが、
すでに司法書士に相談して、父の持ち分10分の5については、姉に名義変更をして、不動産登記も完了しておりました。

ただ、姉がローンの支払いができるとは思ってなかったのです。

不動産の名義変更については、手続き完了した後に金融機関にも伝えていて、その時に初めて姉にもローンの支払いができることを知りました。

金融機関からは、不動産の遺産分割協議書と、不動産謄本、父の預貯金や、今後の住宅ローンの債務についての、遺産分割協議書を提出するよう言われています。

名義変更してるので、私と姉の連帯債務にして、姉が残債を全額支払うという形でも、私には贈与税はかからないのですね。安心しました。

ご丁寧なアドバイス、
本当にありがとうございました。

荒川さん再度質問します。

すでに父の不動産の持ち分を姉に名義変更してしまってるのですが、私1人の債務として、残債を支払ったら、今度は姉に贈与税がかかることになるのでしょうか。

少し経ってからの質問で申し訳ありませんが、
よろしくお願い致します。

荒川です。再度のご質問ありがとうございます。

結論から申し上げますと、ご認識の通りお姉様に「贈与税」が課される(あるいは課税リスクが生じる)可能性が高くなります。

なぜお姉様に贈与税がかかるのか、その理由と最初にとるべき確認手順・対策について詳しく解説いたします。

【1. お姉様に贈与税がかかる理由】

税務上、「資産(不動産持分)」と「負債(ローン返済)」の負担者は一致している必要があるのが大原則です。

① 経済的利益の供与(肩代わり)とみなされる
お父様の不動産持分(資産)をお姉様が名義変更して取得されたにもかかわらず、そのローン残債をご本人様1人で全額返済すると、お姉様は「自分はローンを支払わずに不動産持分だけを手に入れた」状態になります。

② 税務署の判断
税務署からは「ご本人様がお姉様の分の負担を肩代わりした=ご本人様からお姉様へ現金または経済的利益の贈与があった」と判定され、お姉様に対して贈与税が課されるリスクが生じます。

【2. 最初に行うべきこと:遺産全体の対価関係の確認】
対策を考える前に、まずは「遺産分割協議書」や相続全体の資産配分内容をご確認ください。

① 全体で経済的バランスが取れている場合
もし相続の際、「お姉様が不動産持分を取得する代わりに、ご本人様が預貯金を多めに取得する」といった代償分割などの整理が事前になされていた場合、今回のローン負担は全体の取り決めの一部とみなされ、贈与税が発生しない可能性があります。

② 単に持分だけお姉様名義にした場合
上記のような全体での精算・整理が一切なく、単に不動産持分だけをお姉様名義にしてご本人様が全額返済されている場合は、下記の具体的対策が必要となります。

【3. 贈与税リスクを回避するための対策と優先順位】

(1)お姉様からご本人様へ「立替金」として精算する(最も現実的)
ご本人様の口座から全額返済を続ける場合、お姉様が本来負担すべきローン相当額を「立替金」として、お姉様からご本人様へ定期的に返還(または一括精算)してもらいます。こうすることで贈与ではなく「貸し借り(立替え)の精算」となり、贈与税は発生しません。

(2)お姉様が持分に応じたローン債務を引き受ける(金融機関の審査が必要)
不動産持分を取得したお姉様も、金融機関でローンの債務引受手続きを行い、ご自身の持分相当額のローンを返済していく形にします。ただし、お姉様の収入や信用力に対する金融機関の審査が必要となるため、審査に通らない場合は上記(1)の精算方法が現実的な選択肢となります。

【4. まとめと今後の対応】
まずは遺産分割全体の契約内容をご確認いただき、その上で「お姉様から立替金として精算してもらう」か「銀行へ債務引受の手続きを打診する」かを検討してください。

ご参考にしていただけましたら幸いです。

本投稿は、2026年09月09日 19時11分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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