フリーランスチームの報酬配分及び報酬に関連する納税について
これまで、個人でWeb系のフリーランスを行ってきましたが、顧客獲得の利便性やプロジェクト遅延を防ぐ目的で、複数人のランサーとチームを組んで仕事をしていくことになりました。
このような場合には、プロジェクトごとに顧客から報酬の支払いが発生することになると思うのですが、各メンバーごとに異なる金額、異なる口座で入金してもらうのは現実的ではないと思っています。
1. 報酬の分配方法について
税務に関する知識が乏しいながら調べたところ、たとえば振替口座のようなものを新規開設し、各人の口座へ報酬を分配するのが適当ではないかと考えているのですが、これは正しいのでしょうか?
2. 納税の義務について
調べたところ、このようなフリーランスチームは任意団体ということになると思っているのですが、この場合、会費などではなく働いて報酬を得ているため納税の義務が生じると考えています。
その場合には、
a. 報酬を分配する前に源泉徴収を行い、代表者がまとめて納税する(?)
b. 得た報酬をそのまま分配し、各人が個人事業主として確定申告し、納税する
のいずれが正しいのでしょうか。
また、a. の場合には代表者の住民票のある地域の税務署に納税すればよいのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
税理士の回答

複数人のランサーとチームを組んで仕事をしていくことになりました。
とのことですが、会社などを立ち上げていない限り、個々人が個人事業主で活動していることになると思います。
個々人が個人事業主ということを前提にお話し進めていきますね。
1. 報酬の分配方法について
チーム内で取り分や取り決めを交わし、報酬という形で代表の方(代表口座)から支払う形になります。
2. 納税の義務について
任意団体ではありますが、これは会社などの組織ではなく、またPTAなどの営利を目的としない団体でもないため、各個人が納税義務者になります。
その際の源泉税は、支払者が源泉徴収義務者に該当する事業者であれば、源泉税を差し引いて支払い、納めることになります。
この場合の納める地域は、支払者の納税地の税務署になります。
源泉税を引いて納める必要がなければ、各個人が確定申告をそれぞれの納税地に提出し、源泉税を納めることになります。
詳細な回答誠にありがとうございます.
源泉税についてですが,「支払者が源泉徴収義務者に該当する事業者」であるかどうかはどのように判断されるのでしょうか.
当方の場合には,クライアントから報酬を代表となる振替口座に送金していただき,
各人の工数に応じて分配するという形を考えております.
また,業務内容はWebサイト制作及びスマートフォンアプリの開発です.
以上のような場合は,各個人が確定申告を行うということで問題ないのでしょうか?

>以上のような場合は,各個人が確定申告を行うということで問題ないのでしょうか?
はい、各個人が確定申告を行うで問題ないです。
チームであっても、最終的な納税者は、各個人となりますので、それぞれが確定申告することになります。
もしこれが法人を設立していれば、法人が納税義務者となります。
誰かが法人を設立し、各個人と雇用契約を結んで給料を支払えば、各個人はそのもらったお金については給与ですので、確定申告しなくてOKということになります。
(医療費控除や住宅ローン控除などがある場合は確定申告する必要があります)
ちなみに、法人と各個人との雇用形態が請負契約ですと、この場合でも個人が納税義務者となり確定申告することになります。
法人側の経理は、口座に入ってきたお金を売上にあげて、各個人に支払った報酬は外注費という形で経費となり、差額が利益となり税金を納めます。
>源泉税についてですが,「支払者が源泉徴収義務者に該当する事業者」であるかどうかはどのように判断されるのでしょうか.
下記、国税庁のサイトを参考にしてみてください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2502.htm
早速のご返答ありがとうございます。
特に税金などについて浅学のため、仕事を行う形態を変えること以上に不安だったのですが、丁寧にわかりやすくご説明いただけたため、安心してチームで働いていけます!
この度は誠にありがとうございました。
本投稿は、2019年10月07日 10時55分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。