個人から法人に不動産名義を変更する場合について
賃貸に出している個人名義の不動産を法人名義に変えたいと思っておます。帳簿価格が1500万円のため、その値段で売却という形で所有権移転をしたいのですが実際には1500万円もの現金はありません。
このような場合に
①個人から法人に1500万円貸す。
②法人から個人に代金1500万円を払う。
というような形を実際にはお金の移動はなく形式だけ整えるような事は問題あるでしょうか?
このようにすれば、役員報酬などでなく返済という形で手軽に法人からお金を引き出せるのではないかと思っています。また、物件の減価償却費も大きくなりメリットがあるのではと考えています。
なお、1人社員の合同会社です。
大変お手数ではございますが
よろしくお願いします。
税理士の回答
個人から法人へ不動産の譲渡をするという取引で問題はありません。
税務上問題となるのは譲渡価額が適正か否かという点です。基本的には時価取引が原則です。時価より低価額ですとみなし譲渡、法人の受増益という問題がありますので、この点に注意してください。
ご回答いただきありがとうございます。
取引価格についてはご指摘の通り気をつけたいと思います。
もう一点私の中で気になる部分が
実際にはお金の移動はなく、
1500万円の現金もない状態で
①個人から法人に1500万円貸す。
②法人から個人に代金1500万円を払う。
という取引を形式上行うことなのですが、
これついても問題ないということでよろしいでしょうか?
重ねての質問で大変恐縮なのですが
よろしくお願いいたします。
形式上といっても帳簿書類には債権債務が表示されますので取引をきちんと起票してあれば問題ありません。法人の仕訳は次のとおりです。また、契約書等は作成しなければいけません。
借方 代表者勘定1,500万円 貸方 借入金 1,500万円
借方 土地建物 1,500万円 貸方 代表者勘定1,500万円
会社の借入金はどこかの時点で返済する必要があります。
ご回答いただきありがとうございます。仕分けまでご丁寧に解説いただき大変よく分かりました。契約書などはご指導の通りしっかり作成したいと思います。ありがとうございました。
本投稿は、2021年01月30日 15時31分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。