インボイス制度への具体的な対応について
現在紹介アドバイザー契約で紹介料をを毎月売り上げの数パーセントもらっています。年額150万円ほどです。その会社より適格請求書事業者の登録は住んでいますか?消費税を当方で支払わない場合は先方で支払う義務が発生するのでその分は差し引いて振り込むと連絡がありました。昨年は確定申告はしましたが(事業収入として)消費税は支払っていません。先日講習会で課税売上高が1000慢円以下ならば免税事業者としてインボイス発行事業者として登録する場合2割特例、登録しない場合は消費税の確定申告は不要(免税?)と聞きました。どう対応するのがいいですか?ご指導願います。
税理士の回答

免税事業者が登録申請をするか否かは、事業者本人が決めることであるため税理士が一概に言うことができず申し訳ございません。
考えられることとして
① 登録を行い、2割特例を受ける(その後一般課税または簡易課税を選択する)
② 登録は行わず、請求書に消費税額の請求を記載しない。(実質、税込みでの表示であるが、そのような表示を行わない)
などが考えられます。
【免税事業者が登録をした場合】
メリット
堂々と消費税の請求ができる
令和8年9月30日の属する課税年度までは「2割特例」が受けられる。(基準期間の課税売上高いが1,000万円を超えた場合は受けられなくなります)
デメリット
消費税額の納税負担が生じる
消費税の経理が一般課税の場合は帳簿作成が面倒になる。
消費税の申告書作成が大変となる。
【免税事業者がそのまま(登録しない)場合】
メリット
消費税の納税義務がない(資金繰りに余裕が生じる)
デメリット
取引先からの値引き交渉や取引の停止、新規契約がとり辛いなどが生じる可能性がある。
なかには、免税事業者で登録をした方が『いままで消費税を請求していなかったので、「今回登録するので今後は消費税額を請求する」』として契約を変更され、結果として手取りを増やした方もいます。
※10万円⇒11万円(消費税込み)・・1万多く入金、2割特例で納税額2千円、8千円手取りが増加
貴方の場合はいままで消費税の請求はどのようにされてきたのでしょうか。
なお、免税事業者が「消費税(相当額)」を請求することの是非は、消費税が導入されたときから、
『免税事業者の仕入や経費などの消費税額分が含まれているので、売上げに消費税額相当を請求するのは「便乗値上げにはあたらない」』と考えられてきたことと
『免税事業者や個人からの仕入等も税額控除の対象とされていた』ことから、
今回のインボイス制度が施行されるまでは特に取引上は問題とされてきませんでした。
※ 納税されていない消費税額を控除できることについては、課税上の問題となっていたため、インボイスの導入が決まりました。
これらの考えから、免税事業者であっても非課税や不課税取引でない場合は「消費税額相当額」を請求することは、特に違法になるとはは考えられません。しかし、取引先からすると「仕入税額控除」ができなくなりその分取引先が負担することになるため、今回のような主張がされてきていると思われます。
また『登録番号がない=消費税の納税をしていない』のに消費税を請求することに不信感や苦情、中傷などが出る可能性もあります。
しかし、今回、登録していなかったとして、請求した金額を消費税額分を一方的に差し引くのは、取引上好ましいとは思われません。
また、今まで支払った消費税額が100%を控除できていましたが、すぐに全額控除ができなくなるわけではなく、支払った消費税額の80%は仕入税額控除の対象とすることができるため、少なくともその分の交渉はできるのではないでしょうか。
個人的には、今後お仕事を広げていかれる場合は、取引先として選ばれる可能性が高くなるため、登録した方がよいとは思いますがデメリットもあるため、よくよくご検討ください。
丁寧な説明ありがとうございました。
回答内容を参考にしてインボイス事業者に登録し簡易課税制度を利用することにしました。
私にとっては増税になりますが将来を考えて決定しました。

インボイスの問題点など、いままでマスコミも取り上げてこなかったため、混乱が生じているようですね。
今の取引先には、「登録予定なので今までどうりにして欲しい」と交渉してはいかがでしょうか。
アドバイスありがとういございました。自信をもって決定することができ大変助かりました。

少しでもお役に立てましたら幸いです。
本投稿は、2023年10月16日 09時48分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。