インボイス登録時の2年縛りについて
現状は、個人事業主で
・免税事業者で、インボイス制度が無ければ来年以降も免税事業者
・2024/1/1からインボイス登録を考えている
です。
この場合、将来免税事業者に戻ろうとするときに2年縛りが問題となりますが、インボイスサポートダイヤル(国税庁)の回答が二転三転して混乱しています。
2年縛りについては、どのように解釈するのが正しいのでしょうか。
サポートダイヤル問い合わせた時の回答は、
1)経過措置利用(インボイス申請書で課税選択)で2024/1/1から登録の場合、R8分(R9確定申告)までは課税事業であり、戻れるのR9年分からとなる。
2)2023/12/13までに2024/1/1分からの課税選択届を出し、かつ、2024/1/1からインボイス登録で申請すると、
2-1)R7年分(R8確定申告)から免税に戻れる(2年縛りは無い)
2-2)R8年分からしか戻れない
と、回答に対して、こういう解釈もできますよね、というように再確認するとどんどん回答がつじつまを合わせるように変化しました。
ネット上で調べても1であったり、2-2であったりと分かりませんでした。
国税庁の「インボイス制度において注意すべき事例」というPDFのP5に近い情報があるのですが、サポートダイヤル担当者曰く、これはインボイス取り消しの説明資料なので、免税に戻る件に関する説明ではないと言われています。また、P5の左下に、「なお、登録日から2年経過日の属する課税期間の末日までは納税義務が免除されない」とそれらしい記載はあるのですが、経過日という部分が不明瞭(通常の国税の表記では、経過する日、または、経過した日とされており、これで区別できるのですが)で担当者も明確に説明せずに、上記のごとく関係ない資料であり、外部に委託資料だからと逃げられてしまいました。
何卒、アドバイスをお願いいたします。
税理士の回答

土師弘之
そもそもの考え方として、次の考え方が抜け落ちています。
①令和5年10月1日~令和11年9月30日までの日の属する課税期間
・免税事業者であっても、登録申請することにより課税事業者となる。(課税事業者選択届出書を提出すると、そもそもの免税事業者ではなくなる!!)
・登録日から2年後の前日を含む課税期間までは課税事業者である必要がある。よって、課税期間の途中で登録した場合は、最低3課税期間となる。
ただし、最初の課税期間が令和5年10月1日を含む課税期間(令和5年12月31日までの課税期間)である場合は、令和6年分以降のインボイス登録の取り消しを求める(免税事業者となる)ことができる。
つまり、「インボイス申請で課税選択」という表現は間違っています(課税選択ではない!!)。
②①以後の課税期間
・免税事業者は登録申請することはできない。
・したがって、登録申請したければ課税事業者を選択する必要がある。
一旦課税事業者を選択すると、「課税事業者選択不適用届出書」は課税選択した課税期間の初日から2年経過日の属する課税期間(つまり2年目の課税期間)の初日以後しか提出することができない。結局、課税事業者の選択は2年縛りとなる。
③①の期間(経過措置)であっても、「課税事業者選択届出書」を提出すると、課税事業者であるため①の対象外となる。
上記相談の例に当てはめると、
1)経過措置利用で2024(R6)/1/1から登録の場合
R7分(R8確定申告)までは課税事業者であり、免税事業者に戻れるのR8年分からとなる。(上記①より)
2)2023/12/13までに2024(R6)/1/1分からの「課税事業者選択届」を出し、かつ、2024(R6)/1/1からインボイス登録で申請すると
2-2)R8年分からしか免税事業者に戻れない、ということになります。(上記③より)
※課税事業者選択不適用届出書はR7年1月1日以降しか提出できないため。
ご回答ありがとうございます。
まず、出張でお礼のご連絡が遅れましたこと、お詫び申し上げます。
誠に申し訳ございませんでした。
ご回答から、いずれにしても2024/1/1から課税事業者となってインボイス登録とする場合はR8年(R9年申告)分からしか戻れないというのが正しく、
サポートダイヤルの1の回答(R8年分まで課税でR9年分から免税になれる)も2-1の回答(2年縛りは無くR7年分から面前になれる)は間違っている
ということなのですね。
たくさん年号が出てくるので、電話でのやり取りに中のどこかで聞き間違えなどがあったのかもしれません。
本投稿は、2023年10月17日 15時52分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。