馬券収入の経費について
馬券収入は、一時所得と雑所得の違いで考え方が変わるようですが…
ほぼ全開催日の9割以上のレースで馬券を購入していたという事実だけでは、雑所得にならないのでしょうか?
税理士の回答

島田弘大
ご理解の通り、馬券の払い戻しは一律『一時所得』と解されていましたが、昨年の最高裁の判決で一定の場合には『雑所得』にもなり得ることになりました。
ただし、その判決後に改正された通達は下記の通りとなっており、また実際の最高裁の事例は、ソフトウェアを使用し自動的に年10億円程度購入していたという、かなり高額なものであるため、これと同等でない限り現状は雑所得とすることにはリスクがある、と考えられます。
『馬券を自動的に購入するソフトウエアを使用して独自の条件設定と計算式に基づいてインターネットを介して長期間にわたり多数回かつ頻繁に個々の馬券の的中に着目しない網羅的な購入をして当たり馬券の払戻金を得ることにより多額の利益を恒常的に上げ、一連の馬券の購入が一体の経済活動の実態を有することが客観的に明らかである場合の競馬の馬券の払戻金に係る所得は、営利を目的とする継続的行為から生じた所得として雑所得に該当する。』
国税庁ウェブサイトより
競馬の馬券の払戻金に係る課税の取扱い等について
https://www.nta.go.jp/information/other/data/h27/saikosai_hanketsu/01-02.pdf
所得税基本通達34-1
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/04/08.htm
以上、少しでも参考にして頂ければ幸いです。
本投稿は、2016年06月30日 16時11分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。