夫婦間の預貯金の移動に伴う贈与税についてのご相談
夫婦間の預貯金の移動について、贈与税の取り扱いをご相談したく、ご連絡いたしました。
平成26年頃から令和7年頃まで、夫名義の口座で毎月15万円ずつ積立貯金を行い、現在までに約2,000万円の貯蓄があります。
当時から夫婦共働きで、夫の給与から毎月15万円を貯蓄に回し、私の給与を主に生活費に充てるという家計分担をしていました。そのため、この貯蓄については夫婦で形成した共同の財産という認識でおりました。
今回、夫婦それぞれのNISAで運用するため、資金管理を整理しようと考え、令和8年5月頃から約2か月かけて、夫名義の積立貯金を一部解約し、夫名義の普通預金を経由して、約1,000万円弱を私名義の休眠口座へ移動しました。
その後、私名義の投資用銀行口座へ約400万円を移し、休眠口座からはクレジットカードによる積立投資で約70万円を購入済みです。また、夫名義の投資用銀行口座へ合計400万円を移動済みで、今後さらに100万円を移動する予定です。
現在、私名義の投資用銀行口座には約200万円の現金が残っています。
このような経緯の場合、もともと夫婦で形成した共同財産の管理・運用先を変更したものとして、贈与には該当しないと整理できる余地はあるでしょうか。
それとも、夫名義の預貯金から私名義の口座へ移した時点で、贈与と判断される可能性が高いでしょうか。
また、贈与として申告する必要がある場合、夫名義の口座へ戻す予定の500万円について、どのように取り扱うべきかも確認したいと考えております。
お忙しいところ恐縮ですが、適切な税務上の取り扱いについて、ご助言いただけますと幸いです。
税理士の回答
このような経緯の場合、もともと夫婦で形成した共同財産の管理・運用先を変更したものとして、贈与には該当しないと整理できる余地はあるでしょうか。
⇒ 共同財産であるとのご認識であっても、ご主人の給与等が原資の普通預金からご主人名義の積立貯金を行っているということであれば、現在の国税庁の取扱いでは、積立貯金はご主人の財産と考えざるを得ないと思われます。
それとも、夫名義の預貯金から私名義の口座へ移した時点で、贈与と判断される可能性が高いでしょうか。
⇒ ご夫婦間で預金の移動が贈与という認識がないのであれば、速やかにご主人名義の口座に戻せば、贈与税は課税されないと存じます。
また、贈与として申告する必要がある場合、夫名義の口座へ戻す予定の500万円について、どのように取り扱うべきかも確認したいと考えております。
⇒ ご主人名義の口座に戻せば、贈与税の対象とならないと思われます。
竹中公剛
当時から夫婦共働きで、夫の給与から毎月15万円を貯蓄に回し、私の給与を主に生活費に充てるという家計分担をしていました。そのため、この貯蓄については夫婦で形成した共同の財産という認識でおりました。
15万円と15万円が一致している。
すべて夫の財産と考えたい。
よろしくお願いいたします。
以前のものを記載の計で、それぞれにお返しください。
質問や悩むようなことは今後しないでほしい。
生きているからよいようなものです。
今すぐに解消ください。
このたびはご回答いただき、ありがとうございました。
お二人の先生からそれぞれ異なる視点でご回答いただき、大変参考になりました。
特に、資金を速やかに元の名義の口座へ戻すことで、贈与税の課税対象とならない可能性があるとのご回答は、今後の対応を考えるうえで大変参考になりました。
お忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
>夫の給与から毎月15万円を貯蓄に回し、私の給与を主に生活費に充てるという家計分担をしていました。
↓
この前提から、まず、この貯蓄については、ご主人さまの収入を原資としたご主人さまに帰属する財産と整理することができます。
なお、ご夫婦のどちらが生活費を負担するかは、任意となりますので、質問者さまのケースでは、質問者さまが負担していたというだけのことになります。
以下、スタートの段階で、ご主人さまに帰属する財産と整理できると考えます。そのため、いったんご主人さま名義の財産に戻して、わかりやすくリセットすることを個人的におすすめ致します。
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補足)
下記の考え方によると、残った分は好きに使って良いという夫の言辞があっても妻の固有財産になりづらいわけですので、ご質問のケースにおいては、そのようなご主人さまの言辞が無いなかでの単なる奥さま名義での貯蓄は、なおさら奥さまの固有財産になりづらい = ご主人さまに帰属する奥さま名義の財産(名義預金・名義財産)となります。
「生活費の余剰分は自由に使ってよい旨言われていたとしても、渡された生活費の法的性質は夫婦共同生活の基金であって、余剰を妻名義の預金等としたとしても、その法的性質は失われないと考えられるのであり、このような言辞が直ちに贈与契約を意味してその預金等の全額が妻の特有財産となるものとはいえない。」
(平成19年4月11日裁決)
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しかし、念のため、下記の考え方を参考にして、名義上の利益付与が明らかにしておくために、過去のご主人さま名義口座から奥さま名義口座への資金移動について、「生活費の仮移動」などと通帳にメモし、今回の奥さま名義口座からご主人さま名義口座への資金移動も「◯年◯月◯日の仮移動の戻し」と通帳にメモしておきます。
津地方裁判所(平成15年12月4日判決)
【判決要旨】 相続税法1条の2に定める贈与税の課税原因となる贈与は、贈与者の贈与の意思表示に対して受贈者がこれを受諾することによって成立する契約であるが、一般に妻子等自己と極めて親密な身分関係にある者の間で財貨の移動があった場合、これが租税回避の手段としてされることが少なくない。そのため、贈与税の課税に当たっては実質課税の原則に則り、実質に着目して行われるべきである。したがって、親族間で財産的利益の付与がされた場合には、後にその利益と同等の価値が現実に返還されるか又は将来返還されることが極めて確実である等(若しくは、名義上の利益付与等)特別の事情が存在しない限り、贈与であると認めるのが相当である。
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他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になりましたら幸いです。
本投稿は、2026年11月04日 19時29分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







