贈与税について
いつも夫が夫婦(夫婦の年収は同じ)の生活費を負担しているので、ある時、何年間分の夫婦の生活費の合計の半分の金額(数百万円)を、夫名義の口座に妻の名義の口座から預金を移したとします。
夫に贈与税が課税されてしまうのでしょうか?
税理士の回答
国税庁のホームページのQ&Aを参考にして下さい。
扶養義務者(父母や祖父母)から「生活費」又は「教育費」の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A
[Q1-3] 数年間分の「生活費」又は「教育費」を一括して贈与を受けた場合、贈与税の課税対象となりますか。
[A] 贈与税の課税対象とならない生活費又は教育費は、生活費又は教育費として必要な都度直接これらの用に充てるために贈与を受けた財産であり、したがって、数年間分の生活費又は教育費を一括して贈与を受けた場合において、その財産が生活費又は教育費に充てられずに預貯金となっている場合、株式や家屋の購入費用に充てられた場合等のように、その生活費又は教育費に充てられなかった部分については、贈与税の課税対象となります。
(注) 「教育費」については、別途、「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税(措法第 70 条の2の2)」が設けられています。
【関係法令等】
相基通 21 の3-5
早速の回答いただきありがとうございます。
質問の仕方が不十分でした。すみません。
改めて、質問させて下さい。
将来でなく、過去の何年間分の夫が負担してきた妻の生活費(数百万円)を、夫名義の口座に妻の名義の口座から預金を移したとします。
夫に贈与税が課税されてしまうのでしょうか?
過去の生活費をまとめて資金移動した場合には、贈与税の課税対象になると思います。
暦年贈与は、年間110万円の基礎控除がありますので、暦年贈与を検討されたら良いと考えます。

今までの生活費(ご主人の預金から支払われていたもの)は、お二人の間で暗黙のうちに贈与の合意がなされていたものと解釈されます。なお、必要な都度、必要な金額の生活費の贈与は非課税とされていますので、今までの生活費の贈与について税金の問題が生じることはありません。
過去の生活費に関しては上記の通り既に非課税の贈与として完結していると思われますので、ここで過去の分をご主人に戻す場合には、奥様からご主人への新たな贈与とみなされる可能性があります。
従って、一度にまとめて資金移動するのではなく、今後の生活費を暫くの間は奥様の預金から支払う形で精算されてはいかがでしょうか。
また、まとめて資金移動する場合には、年間の合計額が110万円以下であれば贈与税はかかりませんので、それ以下に抑えた方が宜しいと思います。
夫婦の財産は共有と思っていたのですが、税制上は共有という考え方はないのですね。
勉強になります。
ありがとうございます。
本投稿は、2019年05月12日 07時09分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。