遺言書の税務について
父が先月亡くなりました。
遺言書があるのですが、その中に相続人ではない父の姪に預金の一部を遺贈するとの記載がありました。
遺言書上は金額で「xxxx万円をA(姪)に遺贈する」といった記載内容なのですが、姪はそんなに大きな金額は要らないと言っています。
他の相続人(自分の兄)とも話をしていて、姪が言う通りに姪が受け取る金額を減額できれば皆が了解をする状況なのですが、そのような対応は税務的に問題は生じないでしょうか。
相続税は申告予定です。上記の変更をしたとして、贈与税等の問題が発生するのは避けたいと思い、ご質問をさせていただきました。
税理士の回答
姪御さんが遺言書の金額より少ない金額で構わないとおっしゃっているのであれば、姪御さんに『遺贈の一部を放棄する』という書面を作成していただきます。放棄した分はお父様が亡くなった時点にさかのぼって相続人の皆さんの相続財産となりますので、相続税の申告で処理でき、贈与税はかかりません。ただし、先に遺言どおりの金額を姪御さんが受け取ってから返すという形にすると贈与税の対象になり得るため、預金を動かす前に放棄の書面を整えることが大切です。
宮本大樹
遺言により姪御さんが取得する財産は、贈与税ではなく、原則として相続税の対象となります。
一方で、姪御さんが遺言どおりの金額をいったん取得した後、その一部を相続人へ渡す場合には、その部分について姪御さんから相続人への贈与と判断される可能性があります。
そのため、受け取る金額を減らしたいのであれば、実際に預金の払出しや遺贈の履行を受ける前に手続を整理することが重要です。
一定額の金銭を遺贈する場合は通常、特定遺贈に当たります。今回については、姪御さんが受け取る金額を確認したうえで、遺贈の一部放棄が可能かを含めて、手続を整理するのがよいでしょう。
また、放棄した部分が誰に帰属するかについても、遺言書の記載内容や相続関係を確認する必要があります。遺贈が放棄によって効力を失った場合、遺言に別段の定めがなければ、受遺者が受けるべきであったものは相続人に帰属するのが民法995条の原則です。
相続税の申告も予定されているとのことですので、実際に払出しを行う前に、遺言書を申告担当の税理士等に確認してもらうことをおすすめします。
本投稿は、2026年09月22日 02時18分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







