仕訳について
前期末に貯蔵品/材料で仕訳したスクラップを当期末どう処理したらよいですか?
雑収入/貯蔵品でよいでしょうか?
宜しくお願い致します。
税理士の回答
結論
雑収入/貯蔵品 では処理しません。
前期末に「貯蔵品」として計上したスクラップは、当期に売却・処分・廃棄したタイミングで“その事実に応じた仕訳”を行うのが正しい処理です。
実務処理は次のとおりです
売却した → 現金(または売掛)/雑収入 + 期末で貯蔵品をゼロに戻す(売上原価扱い)
廃棄・無償処分した → 売上原価(又は雑損失)/貯蔵品
つまり、「スクラップの貯蔵品を減らす仕訳」+「売れたなら収益、捨てたなら費用」という構造で処理します。
理由
貯蔵品は 期末棚卸資産 なので、翌期には必ず
① 期首棚卸(前期末残の繰越)
② 当期末棚卸
を行い、当期の動きをはっきりさせる必要があります。
スクラップは「商品」ではないので、売却収入は“雑収入”、廃棄なら“売上原価 or 雑損失” として扱うのがよろしいかと思います。
実務仕訳(ケース別)
ケース①:スクラップを当期に売却した
例:売却額 10,000円、貯蔵品 8,000円が前期末残
① 売却
(借方)現金 10,000 (貸方)雑収入 10,000
② 貯蔵品をゼロに戻す
(借方)売上原価(又は雑損失) 8,000 (貸方)貯蔵品 8,000
→ 貯蔵品がなくなり、実態に一致。
ケース②:スクラップを捨てた(廃棄)
(借方)売上原価(または雑損失) 〇円 (貸方)貯蔵品 〇円
→ 廃棄のため収益は発生せず、費用化のみ。
ケース③:スクラップがまだ残っている
当期末棚卸として
(借方)貯蔵品 〇円 (貸方)期末棚卸高 〇円
※ 次期へ繰越
ありがとうございます!
めちゃくちゃわかりやすくて本当にありがとうございます!
本投稿は、2025年12月05日 13時15分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







