[所得税]課税関係と権利確定時期について - 税理士に無料相談ができるみんなの税務相談 - 税理士ドットコム
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課税関係と権利確定時期について

1 現金主義を適用して青色申告した人が翌年から権利確定主義に切り替えることはできますか?

2不動産の所有権移転について、売買契約をして買主は引渡しが終わっているのに移転登記しなかった場合は所有権は買主に移転していると考えて良いのでしょうか?

3 権利確定主義を使って申告することって何か課税上の問題点ってありますか?

税理士の回答

1. 現金主義 → 権利確定主義への切替はできるか
結論はできます。
ただし、所轄税務署への「現金主義特例をやめる」届出、切替年度の「経過部分(売掛金・未払金など)」の整理をきちんとやらないと、二重計上・計上漏れで突っ込まれるリスクがあります。

一度現金主義を選んでいても、条件を満たしている限り、翌年から通常の方法(権利確定主義)に戻すことは可能です。その際には税務署への届出が必要になります。
つまり、「去年までは現金主義、今年からは権利確定主義です〜」と申告書だけ勝手に変えるのはNGです。

2. 不動産の所有権移転:登記してないけど、引渡し済みの場合
結論(民法・税務の考え方)
民法上:原則、所有権は「合意+特定(引渡し等)」で移転します。
登記はあくまで「第三者に対抗するための要件」であって、当事者間では、登記がなくても買主に所有権が移っていると考えるのが基本です(契約で別段の定めがなければ)。
税務上:所得税・法人税の譲渡時期は、「実質的に所有権が移転した時点(多くは引渡し+残代金決済時)」で判断され、登記日はあくまで参考情報にすぎません。
したがって、売買契約が有効に成立し、引渡しまで済んでいて、契約上もその時点で所有権が移転するとされているなら、「所有権は買主に移転している」と考えて良いです。(ただし、「残代金完済までは所有権は売主に留保」などの特約があれば話が変わります)

つまり、不動産の名義変更(登記)は、あくまで「誰のものかを外部に示す」ための手続きです。
いっぽう、法律上の所有者は、「契約で所有権をいつ移すか」「引き渡しが終わったか」などで決まります。
3. 権利確定主義で申告することの課税上の問題点
大前提
所得税・法人税の世界では、権利確定主義が原則です。
現金主義はあくまで「一定の小規模事業者向け特例」であって、
「権利確定主義だから税務上問題がある」というのは本末転倒です。

つまり、売上が計上された時点で所得に入るため、入金前でも税金が発生します。これは「請求した時点で売上が立ちますので、税金は『入金済みかどうか』に関係なく発生します。そのため、売掛を回収するスピードと、納税用の資金を分けて管理することが非常に重要です。

権利確定主義は、税務のルールの「標準装備」です。これ自体が問題なのではなく、売上や経費を発生ベースで管理できる体制があるか、決算期をまたぐ取引をきちんと整理できるか、契約書や請求書などの証拠を残しておけるかが整っていないと、後から税金の修正や追徴のリスクが高くなります。
きちんとルールを守って運用できるなら、むしろ本来のビジネスの実態に近い形で利益を把握できるので、経営管理上もメリットが大きいです。

本投稿は、2025年11月07日 16時47分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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