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ホールディングスについて

・持株会社?(親会社)を設立した後、配当をもらう・事業を行う等を全く行わないというのは税務上問題はあるのでしょうか?
・事業会社?(子会社)との現金のやりとりは自由にできるという認識で良いでしょうか?(グループ法人税制?)

以上、よろしくお願いいたします。

税理士の回答

定款に事業目的を書くことになっていますが、事業を行わないと書くのは無理があるような気がします。書いてあるけど、なにもしてないというのはあるとおもいます。なんでもやりますと書いておいたらどうでしょうか。

持株会社が何もしないこと自体は違法ではありません。ただし税務上のコストやリスクはいくつかあります。また、子会社との現金のやりとりは「税務上の影響を抑えられる場面が多い」というだけで、自由に動かしてよいわけではありません。
1. 持株会社が配当も事業も行わない場合
① 赤字でもかかる固定コスト
所得がなくても、法人住民税の均等割(最低で年7万円程度)はかかります。法人税・消費税等の申告義務も続くため、税理士報酬などの維持費が毎年出ます。収入がゼロだとこの費用を払う原資がなく、結局は子会社からの借入れなどに頼ることになります。
② 株価評価への影響(相続・事業承継目的の場合に重要)
資産の大半が子会社株式になるため、ほぼ確実に「株式保有特定会社」(総資産に占める株式等の割合が50%以上)に該当します。そうなると類似業種比準方式が使えず、純資産価額方式が中心の評価になります。その結果、株価対策として持株会社を作ったのに評価が下がらない、あるいは上がることがあります。不動産を持たせる、事業を行わせるなどで実体を持たせるのは、これを避ける意味もあります。
③ 行為計算否認のリスク
事業上の目的が乏しく、税負担の軽減だけを狙った形だと見られると、同族会社の行為計算否認(法人税法132条)の対象になる可能性があります。株式交換・株式移転で設立した場合は、組織再編成の行為計算否認(132条の2)も問題になり得ます。グループ経営管理、承継の円滑化、リスク分散といった目的を説明できるようにしておくことが大切です。
④ 配当をもらわないこと自体の問題
配当しないこと自体に税務上の問題はなく、利益は子会社に留保されるだけです。なお、配当を受ける場合は次のように扱われます。
完全子法人(100%)からの配当は全額益金不算入
関連法人(1/3超)からの配当は負債利子控除後に益金不算入
2023年10月以降、これらの配当は源泉徴収不要

2. 子会社との現金のやりとり(グループ法人税制)
グループ法人税制は、内国法人による100%の完全支配関係があれば選択の余地なく強制適用されます。主なポイントは次の3つです。
寄附(無償の資金移動)
支出した側は全額損金不算入、受け取った側は全額益金不算入になります。そのため、グループ全体で見れば課税は生じにくい仕組みです。ただし、親会社では子会社株式の帳簿価額を修正する「寄附修正」が必要です。また、この取扱いは法人による完全支配関係がある場合に限られます。個人が直接100%を持つ兄弟会社間の寄附には適用されない点に注意してください。
貸付け
金銭消費貸借契約書を作成し、適正な利率を設定するのが原則です。無利息にすると、利息相当額が上記の寄附として扱われる整理になります。
経営指導料・業務委託料
持株会社が実際に何もしていない場合、経営指導料を受け取る根拠がありません。実態のない報酬は寄附金と認定されるリスクがあります。「事業を行わない」方針と「指導料で資金を親に移す」ことは両立しにくい点に注意が必要です。

本投稿は、2026年11月05日 15時31分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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