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ドイツ在住の場合の確定申告、で日本企業からの報酬を受けた際の対応について

先月末に夫の海外赴任に帯同することになり、
正社員として働いていた会社を3月末に退職し23年の4月よりドイツ在住になりました。
そして4月からフリーランスとしてライターの仕事を日本企業から受けました。

この場合の確定申告と請求書のについての質問です。

<条件>
・23年4月下旬よりドイツ在住で、日本は非居住者の手続きをしています。
・23年3月末まで勤務していた企業からもらった給与が2023年1~3月で120万円弱あります。
・これから個人事業主として業務委託を受ける日本の企業からの報酬は、日本の銀行に振り込まれる予定です。


①日本での確定申告の有無について
上記の条件の場合、確定申告は必要なのでしょうか?
以前税務署に問い合わせをした際、今後のフリーランスでの報酬の確定申告は日本国内で不要という話をされたのですが、今までの収入がどうなるのかわからず…。
この点を教えていただきたいです。

②請求書の書き方について
この場合ドイツは租税条約があるため、届出書を税務署に提出すれば、
日本にある企業からの報酬から源泉徴収する必要がなく、こちらから出す請求書にかかる消費税も記載不要という話をインターネットで見かけたのですが、こちらは正しい情報でしょうか?
また、届出書を作成する際に注意する点などを教えていただきたいです。


以上よろしくお願いいたします。

税理士の回答

回答します

① 確定申告の有無について
  居住者時代の日本での所得(給与)に関しては、「出国前」に確定申告を提出し納税額の精算をする必要がありました。(還付になると思います)
  確定申告は納税額が算出される時は「申告義務」があるため、なるべく早い時期に確定申告をすることをお勧めします。
  還付申告に関しては申告義務はありませんので時効(することが出来る日から5年)が来るまでに申告をすれば、還付を受けることができます。

  非居住者になってからの所得は、貴方の日本国で受ける所得が日本の「国内源泉所得」に該当する場合に日本での課税の対象となります。課税の方法は、各所得によって異なります。
  貴方の所得がどの所得に該当するか、会社側とも併せてご確認ください。

  例えば
  日本国内に、支店や契約を行う代理人がいない場合の、いわゆる「事業所得=自由職業」は日本における課税はありません。
  ただし、「事業所得」であっても、そのお仕事の内容が著作権などを生じるものの場合、「著作権の使用料や譲渡」となり、日本で課税の対象となります。
  また、給与的な「人的役務の提供」による所得の場合は日本での勤務か無い場合は課税の対象とはなりません。

  なお、「②」にも関連しますが
  日独租税条約上、著作権の使用料などは免税となります。
  免税の摘要を受ける場合は、貴方はドイツの課税当局から「居住者証明書」を入手したうえで、日本の企業を通じて「租税条約の届出書」や「特典条項の付表」を提出する必要があります。

 国内源泉所得に関して国税庁HPから説明箇所を添付します。
 7枚目(P274)の一覧表が確認しやすと思います。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/aramashi2022/pdf/12.pdf
 ドイツ居住者の「特典条項の付表」になります
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/joyaku/annai/5320/pdf/tokuten_ge.pdf
 租税条約の届出書になりますが、種類が大ため、該当する届出書をお使いください。 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/joyaku/mokuji2.htm
  平成28年の日独租税条約の改正のあらましを添付します。
  「使用料が免税」となった説明と、特典条項の付表の説明が記載されています。
 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/0016010-034.pdf
  

 説明文が長くなり、1回での回答ができませんでしたので申し訳ございません。

② 請求書(消費税)について
  貴方の所得が「電気書籍の配信等」に該当する場合は消費税は課税対象となります。
  この場合の「消費税」は、日本の企業が納税することになっています。
  貴方の所得が該当するか、国税庁HPからチラシを添付しますのでご確認ください。
  https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/cross/01.htm

  消費税の課税対象となる場合は、日本の企業様に請求書の書き方を確認されることをお勧めいたします。
  なお、課税となった消費税に関してはドイツでどのように取り扱われるかは、大変申し訳ございませんが宅国の税制は分かりかねますので、ドイツの課税当局にご確認ください。

本投稿は、2023年05月02日 21時47分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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