iDeco・共済の税金
小生企業を定年退職し退職金をもらいその後個人事業を起業ました。
退職所得控除は限度まで使用
起業後すぐに小規模企業共済に約9年加入(約700万円)
DCは会社員時代に約8年加入 iDecoに移管して約9年(計1100万円)加入しました。
70歳になる今年事業を廃業し小規模・iDeco共に加入を止める予定ですが税制面で有利な取り崩し方(一括・分割)をアドバイスお願い致します。
税理士の回答
【結論】
現状の前提では、①今年はiDeCo約1,100万円を一時金、②小規模企業共済約700万円は翌年に一括受取、という順番が有力です。両方を同じ年に一時金で受け取ることや、安易に全額を分割受取にすることは避けた方がよいでしょう。
【理由】
会社員時代のDC8年、退職後のiDeCo9年、小規模企業共済9年が重なる前提で概算すると、iDeCoを先に受け取る年の課税退職所得は約370万円、翌年の小規模企業共済は約350万円です。同じ年に両方を受け取ると約720万円がまとめて課税対象となるため、2年に分けた方が所得税の累進税率を抑えやすくなります。
なお、1年ずらしても退職所得控除をもう一度使えるわけではありません。会社退職金からiDeCo一時金には19年、2026年以後のiDeCo一時金から後の退職手当等には9年の重複調整があります。今回の目的は控除の再利用ではなく、課税所得を年ごとに分散することです。
まず中小機構に、廃業後の共済金を翌年受取にできるか確認してください。可能であれば「iDeCoを今年一時金、共済を翌年一括」を第一候補として、会社退職金の支給日と各制度の正確な加入年月日を基に最終試算するのがよいです。
早速のご回答ありがとうございます。
退職所得控除は5年ルールで一部控除復活とも聞きました。
また差し迫って資金需要はありませんのでiDeCoは拠出終了後も運用を続けながら取り崩しを検討しています。
一時+分割で税金が最も有利になる方法と順序について教えてください。
よろしくお願いします。
【結論】
現状の前提では、①今年:iDeCoを約360万円まで一時金で受取り、残りは運用を続けながら年金受取、②小規模企業共済約700万円は一時金を使わず全額分割受取(10年または15年)、という組み合わせが有力です。
【理由】
まず「5年ルールで控除が一部復活する」のは、前の退職金で退職所得控除を使い残した場合に重複期間を短く計算できる仕組みです。控除を限度まで使用済みの今回のケースでは復活はありません。さらにこの5年ルールは令和8年1月から「10年ルール」(前年以前9年内)に延長されています。このため、iDeCo一時金を受けた後に共済を一時金で受け取ると、加入期間の重複9年分が差し引かれ、共済側の控除はほぼゼロになります。逆に共済一時金を先に受けても、後のiDeCo一時金が19年内ルールで調整され、控除がほぼ消えます。つまり両方を一時金中心で受けると、順序を工夫しても控除は二重には使えません。
そこで、iDeCo一時金の控除枠を優先します。拠出17年分の控除680万円から会社員時代のDC重複8年分320万円を引いた約360万円が枠となり、この範囲の一時金は非課税です。残りは年金受取にします。
共済は全額分割受取にすると公的年金等の雑所得となり、退職所得の重複調整の対象外になります(廃業による共済金A・60歳以上・300万円以上で分割可)。
分割・年金部分は公的年金と合算されるため、公的年金等控除(65歳以上は最低110万円)と基礎控除の空き枠に収まるよう、共済は10年か15年、iDeCoは5〜20年の範囲で受取期間を調整してください。年金受取中もiDeCoの残高は運用を継続でき、運用益は非課税です。
最終的な最適配分は、公的年金の年額・他の所得・国民健康保険料まで含めた試算で変わります。運営管理機関に一時金と年金の併用受取の可否を確認のうえ、正確な加入年月日で最終試算するのがよいです。
本投稿は、2026年08月02日 10時16分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






