退職金にかかる税金について
お世話になります。
定年の1年前に退職することを検討しています。
知人から、「定年」を待たずに退職すると退職金所得控除の優遇が受けられず、また、翌年の住民税や社会保険料が高くなり損をすると言われましたが本当でしょうか?
勤務先の定年規程年齢:60歳
現在:58歳
勤続年数:24年
退職金想定:680万〜720万
退職後は勤務時間や日数を減らすものの週30時間以上の勤務で再雇用されることを想定しています。
よろしくお願いいたします。
税理士の回答
定年の1年前に退職しても「退職金所得控除の優遇が受けられない」ということはありません。また、翌年の住民税や社会保険料についても、想定されている再雇用プラン(週30時間以上の勤務)であれば、大きな損をすることはありません。
退職金所得控除の優遇はどうなる?
定年を待たずに退職しても、退職金所得控除の優遇は100%受けられます。退職金所得控除は「退職の理由(定年か自己都合か)」ではなく、純粋に「勤続年数」だけで計算されるためです。控除額の具体的な計算ご相談者様の勤続年数は24年です。勤続年数が20年を超える場合の計算式は以下の通りです。
(800{万円}+70{万円}×({勤続年数}-20{年})
=(800{万円}+70{万円}× (24-20)=1,080{万円}
控除限度額: 1,080万円
想定退職金: 680万〜720万円
想定される退職金は控除額の1,080万円を大幅に下回っているため、定年前に辞めても退職金にかかる所得税・住民税は完全に「0円(非課税)」になります。
退職所得は、所得税も住民税も無いものとして扱って大丈夫です!
翌年の住民税は高くなって損をする?
住民税は「前年の所得」に対して課税される後払いシステムです。そのため、「退職した翌年は税金が高く感じる」というのは事実ですが、定年まで働いても、1年前に辞めても、支払う総額は基本的に変わりません。ご相談者様の場合退職後に「週30時間以上」の勤務で再雇用(=新しい勤務先で健康保険・厚生年金に加入)を想定されています。
徴収方法: 新しい勤務先での給与から天引き(特別徴収)に切り替えることが可能です。
負担感: 現役時代より収入が下がる場合、退職直後の住民税(前年の高い給与ベース)は重く感じますが、これは1年遅らせて60歳で定年退職しても絶対に発生するタイムラグです。1年早く辞めたからといって「損をする(余分に税金を払う)」わけではありません。
社会保険料(健康保険・年金)は高くなる?知人の方が言う「社会保険料が高くなる損」とは、退職後に「無職(あるいは扶養内)」になり、会社の健康保険から国民健康保険に切り替えるケースを指しています。国民健康保険は前年の所得ベースで計算されるため、退職直後は保険料が高額になります。しかし、ご相談者様は「週30時間以上の勤務」を予定されています。健康保険・厚生年金: 新しい勤務先で、そのまま社会保険(健康保険・厚生年金)に加入できます。保険料の決定: 退職前の高い給与ではなく、再雇用後の新しい給与(標準報酬月額)をベースに計算されます。
結論: 国民健康保険のような「前年所得による高額な負担」は発生せず、新しい給与に見合った適切な保険料になります。
本投稿は、2026年08月03日 08時29分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






