給与の源泉所得税について
給与支払いについて、不明点があり質問します。
通勤手当を過去数年にわたって不正に多く受給していた社員がおり、
不正受給していた者に、返還をさせる予定です。
非課税限度額内で通勤手当を支給していましたが、
源泉所得税なども再計算が必要になるのでしょうか?
社会保険料でも気を付ける点などありましたら、ご教授いただきますと幸いです。
税理士の回答
竹中公剛
非課税限度額内で通勤手当を支給していましたが、
わかりました。
源泉所得税なども再計算が必要になるのでしょうか?
一切ない。受け取るだけです。
社会保険料でも気を付ける点などありましたら、ご教授いただきますと幸いです。
社会保険料は、交通費込みで届け出している場合には、その分で、+いただいている場合は、返します。・・・時効もありますので、年金事務所に聞いてください。
今回の場合、論点は「非課税限度額の範囲内かどうか」と「非課税規定が適用されるべき手当だったかどうか」は別の問題だということです。
源泉所得税への影響は、非課税規定(所得税法9条1項5号、施行令20条の2)は、あくまで「実際の通勤に要する費用に充てるもの」であることが前提です。虚偽の経路、距離、住所申告などによる不正受給部分はそもそも非課税規定の対象外だった(課税対象だった)という理屈が成り立ちます。
発覚返還のタイミングで取り扱いも変わります。
過去数年に渡っている場合、理論的には遡って給与として源泉徴収すべきだったという考えもできます。ただ、返還によって経済的利益が消滅したとして過去分の追徴まで行わない場合が一般的です。
ただし金額が大きい、悪質性が高いと税務署の判断が変わる可能性があります。
不正受給の場合は、その時点で実際に本人が金銭を受け取り費消しているので、軽微な事務処理ミス(住所変更の届出漏れなど)は「錯誤による過大支払い」に近く、返還によって単純に原状回復したと整理しやすいのに対し、意図的な不正は「一旦確定的に発生した経済的利益を、事後的に返還請求によって回収した」という別の法律関係(不当利得返還・場合によっては貸付金回収に近い構成)として扱われる余地が出てきます。
また、悪質性が高いほど最初から非課税要件を欠いていた、通勤の実態がなかったことが明白になるため当初から源泉徴収すべきだったという主張が通りやすくなります。
また、国税庁の通達や質疑応答など統一的な見解がおらず、ケースバイケースになっております。
ですので、税務署に個別確認されることをお勧めします。
社会保険の影響
通勤手当は社会保険の算定上の標準報酬月額に含まれます。ここでは返還されたことで遡って訂正できるかです。
標準報酬月額は原則として遡って訂正することは想定されていません。今回の場合年金事務所への個別確認をお勧めします。
本投稿は、2026年08月31日 14時58分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






