父の確定申告書類を子が代理で作成する
父の株を売却をしたのですが、証券の担当者から確定申告が必要とのこと。
父は現状、確定申告書類を作成出来る状態では無いので
息子が代理で父の確定申告書類を作成、提出することは可能なのでしょうか?
代理書類作成が出来ない場合、どういった方法をとればいいのでしょうか?
ご助言よろしくお願い致します。
税理士の回答

家族であっても確定申告書を代理で作成することはできません。税理士法で「税理士または税理士法人以外の者は税理士業務を行ってはならない」とされていて、この「税理士業務」に「税務署へ提出する申告書を作成すること」が含まれているためです。たとえ無償であっても、自分以外の人の確定申告書を作成することは税理士法に違反するのが原則です。
なお単なる「代筆」は、税理士法で非税理士が行うことを禁止されている「申告書を作成すること」に含まれません。したがって、納税者の家族が確定申告書の代筆を行うことは問題ありません。「代筆」については、納税者の指揮命令に基づいて機械的に行う作業のことをいいます。たとえば納税者本人が承認した数字を確定申告書に転記すること、納税者本人の了解に基づいて、確定申告書を提出することは可能と考えます。
家族が寝たきりの場合であっても、十分な意思疎通ができるときは、家族が確定申告書の代筆と提出の代行を行うことが可能です。この場合は、確定申告書の承認を納税者本人に行ってもらう必要がある点はご留意ください。
確定申告の代行提出を子どもや親に頼むことはできます。税務署で提出する場合は、「納税者本人の」マイナンバーカードなどを持参する必要がある点にご留意ください。
さらにE-taxの電子申告であれば、家族と一緒に確定申告の画面を確認しながら入力補助を行い、最終的にご本人が承認して送信するならば問題ないものと考えます。
早急のご回答ありがとうございます。
1つご質問ですが
家族が寝たきりの場合であっても、十分な意思疎通ができるときは、家族が確定申告書の代筆と提出の代行を行うことが可能です。この場合は、確定申告書の承認を納税者本人に行ってもらう必要がある点はご留意ください。
の下りですが
確定申告書の承認とはどういったことをするのでしょうか?
税務署に本人が行って書類にサインするということでしょうか?
ご教授お願いします。

「承認」のプロセスには特に定められていませんので、口頭で依頼者からの指示に基づき記入して、確認後に了承した旨の回答があれば、言質を摂っていることになりますので問題ないと考えます。
ですが客観的な証拠手続きにご不安があれば、「意思確認書」等により書面にしておくのも一つの方法です。
本人から合意を得るために承認書を作成する場合、内容(申告書)に漏れや誤りがないようにする、作成した日付を明記する、誰が何に対しどう承認するのかを明らかにするなどに注意をしてください。
承認書に同意してもらう前に、内容(申告書)をよく読んでもらい承認すべきかどうかを考えてもらう、本人に不利になるような内容が含まれていないかを確認してもらう、何に対して承認をするのかを確認してもらうなどのチェックが必要です。必ず本人に確認し、内容を理解した上で承認書に署名押印してもらいます。
実際のところ家族の看護下等にある場合には、(本人に対して不利益等があり、不自然な内容でない限り)税務当局もそこまで拘って本人作成の真偽を問うことはないと思われます。
参考になりました。
ありがとうございました。
本投稿は、2024年01月15日 20時55分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。